ジャグリングを数学的に考える

なんか大それたタイトルですが、私は理学部でも工学部でもない素人なので理論がガバガバなのは大目に見てください。

まずジャグリングを数学で考えてみようと思った背景として、ジャグリングの難易度を客観的に表す方法はないだろうかという疑問を抱いたことがあります。難易度は審査や普段の練習においては個人の経験、感覚や見た目からイメージしていましたが、それでは主観的で厳密に審査できているのか疑問でした。そこからこれから述べるようなことを考え出した訳です。

ここからは私がメインでやっているトスジャグリングを例に考えていきます。まず私はジャグリングパターンが継続する確率を確率漸化式で表せないか考えました。しかしそのためには樹形図を描かなければなりません。樹形図を描くには確率の推移を考えます。
ここでは投げる道具の数をN、N+n投目が出来る確率をPnとします。
P0=1(投げ始めは持った状態からスタートするから) 以下画像参照

このように計算できましたが、実際は道具同士の衝突やフラッシュ時のaの値の変化、軌道がブレた時の連鎖的なパターン崩壊があるため、厳密ではありません。さらに厳密な計算は他の人に託します。

次にrの値を推定する方法を考えます。ここでQnはキャッチ数の確率密度関数であり、Qnは幾何分布の形を取ります。自己ベストのキャッチ数をMとし、PM=mと仮定します。mはQnの幾何分布におけるn=Mの時の上側確率となります。mを仮定し、自分の自己ベストMを代入することでrを決定できます。rが決定したら先ほどの期待値に代入することでアベレージのキャッチ数が求まります。

また、フラッシュの成功確率からもrをある程度推定することが可能です。フラッシュの成功率PN=fとした時、f=r^N、r=f^(1/N)となります。このrを用いてアベレージのキャッチ数が求まり、mを仮定すれば潜在的な自己ベストキャッチ数も推定できます。

このようにしてrが推定でき、アベレージのキャッチ数などが求められました。ではこれに何の意味があるのでしょうか?アベレージのキャッチ数が分かればルーティンにおいて安定してできるキャッチ数が大体把握できますし、技の成功率を推測できます。そこからある程度難易度が分かります。ただしrの値は人によって異なるため、人と人とを比較することはできません。そのため審査するにおいてはまだまだ十分とは言えません。他人同士を比較する方法は誰か賢い人が考えてくれることに期待しましょう。

以上拙い文章と計算ではありますが、ジャグリングを数学的な視点で考える方法を御紹介しました。これを契機にジャグリング理論が発展すればいいなあと期待しています。ここまでご覧頂き誠にありがとうございました。

(筆者 JugるxJugる 4年生 スズキ)

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