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疲労が重量物持ち上げ動作時の脊柱起立筋活動に及ぼす影響

皆さんお疲れ様です。
北海道千歳市で理学療法士をしている澤野です。

本日は疲労が重量物持ち上げ動作時の脊柱起立筋筋活動へ及ぼす影響についてです。

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持ち上げ動作に起因する腰痛発生は、始業開始直後と午後3時過ぎに増加しており、後者は労働開始から時間が経過していることから、疲労と何らかの関連があると推測されております。

厚生労働省 2004 , 職場における腰痛発生状況の分析について

以上より、疲労持ち上げ動作の関連についてお話しいたします。

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方法は
F条件:スクワット(1回/2秒でオールアウトまで実施)にて企図的に疲労させた群
C条件:十分な安静をとった通常の状態で実施する群
の2群に分け、体重の20%の重量物を持ち上げた際の脊柱起立筋筋活動を測定

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結果は、C条件(安静後実施群)よりF条件(スクワット後実施群)の方が、全体的に脊柱起立筋筋活動は増加傾向でありますが、第2相(重量物を持ち上げて別地点へと移動させる際)で有意に増加しています。

福田 2014 , 日職災医誌

以上より、疲労後の重量物持ち上げ動作では、持ち上げた瞬間よりも持ち上げた後の移動時に腰痛を発症するリスクが高まることが示唆されています。

作業の合間には小休憩であったり、午前中の疲労を取るためのストレッチ、重量物持ち上げ後の移動時に急に腰を捻るなど注意が必要かも知れませんね。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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