ペリカンnote02

#建築をスキになった話-ペリカンになる前のおはなし-

ワイはペリカン建築家やから、生まれた時から建築が好きやで。

せやからワイが生まれる前のことを、少しだけ思い出して、ここで話してみよう思うで。

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僕は昔から綺麗なものが好きだった、少しマセていたと思う。
その中でも、特にファッションが好きだった。
僕には年上の兄貴がいて、いろいろ教えてくれた。

ファッションについてはもちろん、音楽、文具、家具、全てはカルチャーと繋がっているという話だった。

ビートルズについては教えてくれなかったけど、マーヴィンゲイについては教えてくれた。

モンブランがお菓子以外にもあることも教えてくれた。

そして、全ての美しいモノにはそれぞれ物語があり、震えるほど繊細な魂があるということも初めて知った。

例えばイームズのシェルチェアについて、こんな風に教えてくれた。


イームズのシェルチェアはミッドセンチュリー家具の代表作で、1950年代に生まれた、FRP(繊維強化プラスチック)の工業製品だ。
もともとは『ローコスト家具デザイン国際コンペ』のために金属プレスで成型した作品を、ローコストにするためにFRPに転用したものだ。

当時は木製椅子が多い中に作られた、初めての量産化されたプラスチックの椅子で、単なるプラスチックの椅子ではない。そこには時代の発展と技術、みんなの日用品としての暮らしの想像が詰まっている。

初期のイームズはFRPの繊維量が現行品と比べて圧倒的に多い。これはイームズの試行錯誤の証だ。

そんな話を聞いた時は、椅子の価値なんてよくわからなかったけど、それは素敵な椅子に違いないから、いつか古いイームズを買おうと思ったのをよく覚えている。

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そんなある日、兄貴の友人のインテリアデザイナーが教えてくれた事がある。

この椅子を作ったのは建築家のコルビジェだよ。コルビジェは家具も作るし、家もつくる、そして都市についても考えるんだ。
建築家は全てを統合して未来の社会を考える責任があるんだよ。家を作るのが仕事じゃないんだよ。彼らもまた、カルチャーを作ってるんだよ。

雷に打たれたようにびっくりした、そんな仕事があるのか。

気づいたら建築家の魅力に引き込まれていき、兄貴とは少し疎遠になっていった。

建物が建築に変わった瞬間、僕は建築を好きになった。

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あの頃から、だいぶ時間が経った。
最近の日課は、復刻したビックリマンチョコを買って、昔の断片を探し出すことだ。

大人買いすることは簡単だけど、今はただ毎日いろいろ思い出したい気分だ。

おっヘッドが出たぞ、追憶にある兄貴の断片を僕は探しだした。

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建築をスキになった話

ロンロはんの、問いかけで、「建築をスキになった話」、について、思い出してみたで、みんなのスキ、もっと聞きたいで、SYSN




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