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【投稿19日目】本当にあった、本当の怖い話

こんにちは、ペンシルビバップ@小説サークルです。

今週の週末、8月25日のコミティア129にテーマ「怖いもの」で書かれた短編小説集を出展します。ブースは『p33a』です。ゼヒお立ち寄りください。

さて、同人誌のテーマが「怖いもの」なので、今回は本当にあった、本当に怖い話を書こうと思います。

あらかじめ断っておきますがこれは実際にあった話で、私自身が体験したものです。フィクションではありません。証拠写真もあります。

今、思い出しても背筋の凍りつくような恐怖体験でした。

見るのなら気を付けてください。この記事の最後に証拠写真も載せますが、人によっては恐怖を感じる写真かも知れません。


あれは20xx年の、真冬のことでした……

***

私は仕事で北海道を訪れていました。

真冬の北海道は、当然ですがどの地域もたくさんの雪が降ります。
主要な道路は除雪が毎日されていますが、猛吹雪で国道が封鎖される日もあれば、冬の間は雪で閉ざされて通れなくなる道路もあります。

日中も気温が氷点下から上がらないため、雪と氷は解けません。

運転も大変で、何度もスリップしたり道路に飛び出して来る鹿にぶつかりそうになりました。

私は仕事の関係で、北海道の公的機関の古い建物に立ち入ることが何度もありました。

古くてボロボロになった昭和のポスターがそのまま残っていたり、使われなくなって何十年も放って置かれたような、何に使うのかよくわからないような建物も道具もあります。

北海道の建物は気密性に優れているので、中に入ると何の物音も聞こえなくなります。暖房がついていないような場所では建物の中でも凍るように寒く、逆に暖房がついていれば半袖でも暑い、なんてことがありました。

問題が起こったのは、山の中にある建物に立ち入らなければならない時でした。

普段は人が近寄らないような山奥でも、電気や通信用の設備が置いてある場合があります。通信用の設備は基本的に遠隔で状態の確認ができるようになっていますが、直接モノを確かめなければならないことがあるのです。

その時も、不調の原因を探るのに設備を直接確認する必要がありました。

夏で雪のない時期であれば平気で上っていけますが、真冬の北海道の山です。当然のように道は雪で閉ざされています。とは言え、それまでの経験からそういった山にも登らなければならないことは覚悟しています。

新雪を踏み越えて山を登るのは大変ではありますが、何も山頂までアタックするのではありません。必要な荷物はソリに入れて引き、時間をかけて登れば問題なくたどり着けるでしょう。

山の中にある建屋への立ち入り許可を得るために、私は客先の担当者を訪ねました。

担当者に会うために訪れた建物で――何かが私の視界に映りました。

屋内の、柱のあたりでしょうか。何かが見えたのです。

ですが、確認するヒマはありませんでした。すぐに担当者が来たので、会話中に不要にキョロキョロと辺りを見渡すわけにもいきません。

私は事情を説明し、山の中にある建物への立ち入りを求めました。

しかし、客先の担当者は私が山に向かうことに難色を示しています。

設備のある建屋にはカギが掛かっているので、緩い現場であればカギを預けてくれる人もいますが、厳しい現場であれば担当者の立ち合いの下でなければ入れない場合もあります。

もしかしたら今回の仕事は、客先のルールで立ち合いが必要なのかと思いました。であれば、雪山に登りたくないという気持ちはわかります。

しかし担当者は、カギを貸すのは問題ないと言うのです。

「では、何が問題なのですか?」

歯切れの悪い物言いをする担当者に苛立ちつつ、私は尋ねました。

「あの辺り……出るんですよ」

神妙な顔付きで、担当者は言いました。

「出る、ですか?」

まったく、何を言い出すかと思えば。
私は笑いそうになるのを必死でこらえました。

似たような話は何度も聞いたことがあります。

人気のない山の中、誰も通り掛からないような小屋で作業をしていた時に、説明のつかない「何かの気配を感じた」とか、なんとか。

まあ、どんな類の話であれ信じる信じないは人それぞれです。
私にとっては仕事のスケジュールに影響が出るか、それだけが重要でした。

仕事を遅らせるわけにいかないと、私は「大丈夫ですよ」と安請け合いし、建物のカギを受け取りました。

「何が出るって言うんだか」

と、私は半分あきれて、担当者と別れて車に向かいました。

その時でした。

先ほど、視界をかすめた何か。

建物の柱に見えた、それを。

私は見てしまいました。





いやぁ、あの時は背筋が凍りましたね。

それではまた明日。


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ペンシルビバップ@小説サークル

小説サークル「ペンシルビバップ」は、イベント毎にひとつのテーマを決め、テーマに沿った短編小説を作風もジャンルもバラバラのメンバーが執筆しています。主な活動の場は文学フリマやコミティア、年4冊のオリジナルの小説同人誌を頒布しています。noteでは活動記録を残していきたいと思います。

コメント2件

ヒグマ怖い!
>にかなたろうさん
ヒグマ、出るんじゃないかと戦々恐々でした。
あの時はホントに怖かったです………
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