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エージェント登録を断られた27歳が転職を経て10年目でやりたいことに気づく話

もうすぐ4月。異動や入社などで新しい仕事に就かれる方も多い時期です。そんな中「やりたいことってなんですか?」って聞かれて、キラキラした目で答える人がいる一方、答えられず困惑するひともいるかと思います。
今日はわたしが4度転職する中でスキルを身に着ける中で自分のやりたいことに気づいた瞬間を書きたいと思います。

転職エージェントへの登録を断られた27歳


今から10年前の27歳、塾講師だったわたしはまさにやりたいことは?と聞かれて言葉に詰まるひとでした。

新卒で入社した塾で、「昇進して室長になってほしい」とオファーをもらったものの、室長になって教室を回すよりほかのビジネスも見てみたいとの思いで転職活動を決意。でも室長の代わりにやりたいことは、特にありませんでした。
とりあえず転職エージェントに登録しようとして、とある転職エージェントに登録しようとフォームを送ったところ「大変申し訳ございませんが、紹介できる求人がないので登録を見合わせます」という機械的なメールで終了。求人に応募するどころか転職エージェントの登録すらできないのかとぼうぜんとしました。おそらく異業種を志望していたからというのもあるかと思います。

悔しかったわたしは、「とにかく働くのに困らないスキルを身に着けたい!!」とその時に決意しました。その経験を経て、営業のスキルをこつこつ身に着けて10年が経ちます。

しかし不思議なことに、スキルを身に着けると自分のやりたいことがむくむくとわきあがってくるようになりました。やりたいことが先にあって、スキルはその後につけるものだとずっと思っていたのですが、スキルがついてからやりたいことが後でついてくる場合もあるのだと身をもって痛感しました。

3度目の転職で気づいた、自分のやりたいこと

自分が「わたしはこういった仕事をやりたいんだ」と気づいたのは、35歳で3度目の転職を経た後でした。

当時わたしは医療・製薬メーカー向けのプロモーションの営業をしていました。
営業チームの中で1番高い予算(年間4億円)を任せていただき、扱う金額が多いクライアントを多く担当していました。しかし自分の中では、嬉しいもののもやもやしており、その正体はわからずでした。

とある日新規のお客様に出会いました。その方は会社を立ち上げたばかりで、立ち上げた後の最初のプロモーションをわたしに任せたい、と言ってくださいました。しかしわたしが当時案内していたサービスはどれも高額ばかり。
予算が限られている中で、何がわたしに出来るだろう。わたしは予算を削減できる方法を考えました。プロモーションの中で、削減できるところは削減したい。社内で話したら猛反対にあいました。お金にならない上に面倒くさいからです。でもわたしはプロモーションの内容を見直し、削減できるところをピックアップし、社内で上長や他部署とやりとりした上で、なんとか会社の予算内に抑えました。そのうえで、予算を削減する代わりにお客様に手伝っていただくことも明示し合意をとった上で、次のプロモーションの予算も弊社でとってもらうことを約束して、納品まで実行することができました。

納品が終わってふと気づきました。これって誰かにいわれたことではなく、自分で進んでやったことなんだなあと。そして自分がやりたい営業がこのときはじめて見えたのです。

わたしは予算の限りあるお客様に、予算のコントロールをしつつ、一緒に何かを作り上げていくことが好きなんだ、と。サービスを提示するだけではなくその活用方法や、お客様にとって最善を尽くすために伴走する営業になりたい。

そして4度目の転職をすることを決意しました。お金が豊富になさそうな業界、かつ高機能で高単価のサービスではなく、リーズナブルで提案の余地があるサービスを選んで転職活動を進め、2年経った今も楽しく働いています。

やりたいことに気づいたのはスキルがあったから

わたしが3度目の転職でやりたいことに気づけたのは、「自分のスキルがやりたいことを探せるまで到達できていたから」だと考えています。

1度目の転職では、何がやりたいかもよくわからず営業のキャリアを選択しました。初めての営業となる生命保険の営業をがむしゃらにやり、キャリアアップするために法人営業に挑戦したいと、リクルートに転職しました。
リクルートでは先輩方に営業のイロハを叩き込まれ、目標達成をするために行動量をやりきる営業に育ててもらいました。

ですが、そこでもやりたいことは具体的にでてきませんでした。目標達成するのに必死で、自分のやりたいことを考える余裕がなかったからです。

3度目の転職で、安定的に営業成績をとることが出来た時に、自分の営業でもう少し工夫したいことだったり、数字以外で自分がやりたいことが意識できたのではないかと考えています。


「will」は「can」を増やすから生まれる


リクルートにいた時に、学んだ考え方に「will」「can」「must」というものがあります。実際に、半期の目標を立てる際には、マネージャーと一緒に会話をしながら「Will-Can-Mustシート」を記入していました。

リクルートにいた時は「Willがない自分はダメな人間かもしれない」と思っていたのですが、今振り返ると「Must」の仕事をやっていく中で、「Can」の仕事が増え、「Will」も広がることもあるのだなあとしみじみ思います。
「Must」をこなすのにやっとだと、なかなか「Can」は増えない。だから誰よりも早く「Must」の仕事を楽にできるようになることをまずはやり抜く。
そうすれば、自分のできることが増えて、自分のやりたい仕事や目標に関係なくても進んでやってしまう仕事が増えると考えています

やりたいことが今はなくても、目の前の仕事が自分のやりたいことにつながっていく。わたしも、次なる自分のやりたいことを見つけるべくこれからも頑張ります。

では。


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