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悩んだ時にいつも読んでいる本

一度は読了しているのに、心がとてもつらくてたまらない時、どうしても自分に自信がもてない、自分の人生ってなんだろうという時に、すぐに読み返す本があります。

五木寛之さんの「無意味な人生など、ひとつもない」という本です。

小説としては「青春の門」が有名かもしれないけれど、「親鸞」を書いてから、ぐっと「生きるとは何か」という哲学的な本を、たくさん出されています。

「親鸞」を書くことにあたって、親鸞ゆかりのお寺や親鸞の資料や研究に詳しい大学などへ通うようになって、「自分の人生とは」「生きるとはどういうことか」と考えるようになったと、ある本のインタビューで話されています。

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病気は完治せず、家族のことで悩み、このまま子供の養育や生活のお金に
悩み、逃れる場所がないのではと、ずっと悩み続けながらも、生きています。

私と会う方は「明るい方ですね。病気をしているようには見えないですね」と言われるのですが、実はとてもその日は辛くて、我慢している場合もあります。

悟られないように、元気にしているだけでもあります。

これらの悩みを解消したくて、他にもシスター渡辺和子の名著も読みました。それでもすっきりすることはありませんでした。

決して、シスター渡辺和子の執筆された本は素晴らしく、書いていることを否定するわけではありません。ただ、心に響くには足りないだけなのです。

私が五木寛之さんの本に惹かれたのは、この一節です。

この世には一人として同じ人はいません。どんなに自分が小さなとるに足らない存在に思えたとしても、世界はその小さなあなたがいて成り立っている。無意味な存在無意味な人生など、ひとつもないのです。
それぞれの宿命を抱きながら、それぞれが死に物狂いで生きている。その健気さを思うと胸が暑くなるような気がします。
(本書第1章より抜粋)

SNS上では、この生き方に対して否定的な意見も出ていますが、私の知っている人には苦しい生活状況の中でも、必死になって生きている人がいます。

様々なことをしても、うまくいかずに別の道に進んでから、才能が開花している人もいます。海外に住んでいて、ひどい目にあいながらも、諦めずに生きている人もいます。

私自身も先生に止められながら、なんとか書く仕事を頑張ってきました。家族に反対されたし、ひどい目や暴言、いろいろと経験してきました。
実生活でもそう。

苦しみや辛さの中に小さな喜びや幸せがあるから、自分の人生を放棄することはできなくて、生きて生きようと思うのです。

親鸞聖人の本は、数多く読みましたが、五木寛之さんの本が、一番理解しやすく、そしてご自身の人生論をも語っています。

一番読みやすいのは、この本かと思うので、もし見かけた時、手にとって読んでいただければ、「人生とは何か?」と悩んだ時に、助けとなる本になることでしょう。


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