魔性のヒーロー! アンパンマン!

*お断り
アンパンマンの画像を貼り付けようとしたのですが、著作権が厳しいことや、イラストを描こうとしたのですが、あまりにも悲惨になったため、トップの画像はなしということで、皆様の想像の世界で、アンパンマンを思い描いてください。

アンパンマンはいつの世も、幼児のハートをわしづかみにし、我が娘の幼き心にも食い込んだヒーローである。
娘のアンパンマンLoveは、いつの間にか始まり、保育園の年中組で終わった。

こどもちゃれんじをしていたので、しまじろうのお人形を愛していたのに、いきなりアンパンマンファミリーに興味を示し、特にアンパンマンへの愛は深く激しいものであった。

当時ケーブルテレビの「BS日テレ」で「アンパンマンタイム!」という番組が毎日夕方放送されていた。(今もやっているのかしら?)
1週間分を録画セットしておかないと、1回でも忘れると保育園のカバンを投げては大泣きするという、激しい愛し方をしていた。

アンパンマンのどこに魅力を感じるか聞いてみたが、「バイキンマンを最後にしばくところ」と、まぁ乱暴な発言。とにかく、悪い子をやっつけ、お腹をすかせた子に、自分の顔面を分け与えるという行為が、我が子の心にヒットしたらしい。

しかし、ある日突然、アンパンマンへの熱烈な愛は冷めていく。

女の子なら憧れる「プリキュアシリーズ」を愛し始めて、やめられない止まらない状態になり、アンパンマンもジャムおじさんもチーズなどのアンパンマンファミリーから手をひいた。

あんなにも愛していたアンパンマンに、魅力を感じなくなった理由は、14歳になった我が子に聞いてみたが、「わからんわ」とあっさり。

母親である私が娘の様子をみて、「なぜアンパンマンを熱烈に愛するのか?」ということを考えてみた。

アンパンマンの永遠の敵である「バイキンマン」の存在を忘れてはいけない。バイキンマンは、悪い子なのに頭の回転は非常に早い。
アンパンマンはよく言えば「いい子キャラ」であるが、悪く言えば「お人好しキャラ」。顔面のあんぱんを分け与えると、パワーダウンしてしまうのに、それでもお腹をすかせた子に顔面を分け与える。

普通なら「顔面のあんぱんをあげるなんて、怖いやろ」となるけれど、自分を犠牲にしてまでも、弱気ものを助け、バイキンマンが悪いことをして入れば、最後はアンパンチでぶっ飛ばす!

悪に対する姿や、顔面の材料となるものによって変化するという設定も、幼子のハートをぐいっとつかむのだろう。

作者である、やなせたかしさんはもう亡くなられ、アンパンマンは一人歩きをしているけれど、ぶれることはない。
ぶれてしまえば、アンパンマンは終わってしまう。

残されたスタッフが、アンパンマンのコンセプトを守る限り、永遠に幼児に愛される作品である。

しかし、アンパンマンの愛され方は、魔性というか中毒のようだけれど、別れはあっという間にやってくる。
子供達が「アンパンマーン!」と応援して、喜んでいる時を親が思い出すと、懐かしく感じるものである。


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