届くようで届かないもの
私は仕事納めはしていて、休養をとりながら、家事をする日が続いています。
娘が「分からなーい」と叫ぶ古文を時々見て教えられるところは教えるのですが、ふと思い出すことがあります。
古文とは関係がないけれど、日本史の藤原道長が藤原家の栄光について、月に例えて詠んでいる歌があるんです。
結局は、道長が思ったようには物事は進まなかったのですけれどね。
月はどうやっても手には届かなくて、美しくても、取ることはできませんよね。
あや、取れた方がいろんなことですごいし怖いと。
届かず取れずが、お月様はいいのです。
実生活でも、憧れたものに手が届いても、まだ上がある。その上を目指すかどうかは、自分の気持ち次第。
努力して取れる「月」なら取ってもいいけれど、どうやっても無理しても取れない「月」だってある。
ハシゴを使っても、届かなくて、ハシゴが折れて倒れちゃうこともある。
最短距離で取っていく人もいるけれど、苦労して取った「月」は美しい。
でも、「月」を手に入れてしまうと、人間は変わりやすいらしい。
だから、美しいものイコール「名誉」「有名」などは、届くようで届かないのが良くて、平凡に暮らすのがいいのだろう。
でもさ、夜に空を眺めて、愛でる月は、美しい。そして、手に入らないから、眺めて心にそっとしまっておくのがいいのかもね。
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