なぜ桜井氏を選んではいけないのか ~桜井充氏落選運動中・その4~

先日他所のコメントで桜井氏の“変節”について、「世界の状況は変わっている、政治家の対応も変わるのは当然のこと」と書き込んだ方がありました。一見、もっともにも見える意見です。いい機会ですから、筆者がなぜ「桜井充氏に投票しないでください」とお願いするか、その理由を整理しておきましょう。


議席は誰のものか、選ばれた人のものではない


前々回2016年の参院議員選挙で、桜井充氏は市民団体「オールみやぎの会」や政党と政策協定を結び、彼らの熱烈な支援の下、参議院に議席を得ました。つまり、桜井氏の議席は「支援した人々や政党を代理して国会で活動するために得た」ものです。桜井氏の私物ではありません。
筆者は、先に掲げたコメント主さんがおっしゃるように、状況に応じて政治家が対応を変えることは、あっていいと考えています。しかし、それには「代表して国会に送ってくれた支持者に丁寧に説明し、可能な限りの支持を得ること」が必須です。それが議会という民主政治の手法で市民国民を代表して国会で活動するために最低限の条件でありましょう。ところが、桜井氏はそれをしなかったのです。あたかも「当選して得たのだから、この議席はオレのもの」と言わんばかりに、2020年5月に与党会派に移動し、移動前も後も市民側から説明を求める公の会合開催の求めに一切応じませんでした。

桜井氏がするべきこと


自民党から今回立候補するにあたり、桜井氏は安倍晋三氏から直接説得されたことを初めて公にしました。市民団体との協定書に「安倍政権の打倒を目指す」と明記されているので、公約違反は明確です。自民党から公認され、選挙戦での優位が伝えられた後で、桜井氏は“6年前の参院選で自身を支援した共産党や市民連合の地元関係者に対しても「意見があるなら、真摯(しんし)に謝罪しようと思う」という。”と言い始めました(2022/6/28 07:00公開、産経新聞のインタビュー)。桜井氏に市民が求めるのは、謝罪ではありません。筋の通った説明です。「与党会派に移籍した本当の理由の説明」「なぜ公約に違反し2年余も議席を私していたのか、その理由の説明」「会派移籍後2年余りで『グループ化補助金』を超える成果が上げられなかったのはなぜか、その理由の説明」「世界と日本が新型コロナウィルスでふるえたこの2年余り、新型コロナウィルス関連で桜井氏が主導して何が実現されたのか」です。
繰り返します。民主主義という仕組みの下で行われる選挙は「地域のボス」を選ぶお祭りではありません。市民国民との約束(契約)に基づいて、私たちの代表者を選ぶ行為です。であるからには、選ばれた代表者は「私たちとの約束に基づいて」「私たちの代表として」行動するのが最低限の義務です。ところが、桜井氏はそれをしなかったのです。

日本の政治、古墳時代のままでいいのか?


日本の政治は、それこそ聖徳太子(厩戸皇子)が生きていた時代から、選ぶ側も選ばれる側も「リーダーがするもの」と思い込んでいる節があります。1868年五箇条のご誓文が掲げられ1889年大日本帝国憲法が定められても、相変わらず政治は「古墳時代の焼き直し」で回されてきた、と言えるかもしれません。これは(特に日本国憲法下では)否定されるべきものでありましょう。
私たちが政策協定を通じて桜井氏に求めたものは「市民国民との約束に基づく政治」だったとも言えましょう。それは、明治時代の「吏党」までさかのぼることもできる自民党的政治の対極にあるものだったといえます。しかし、大変残念なことに、桜井氏にはそれが理解できなかったようです。
議会制民主主義を理解できずその考えを否定するような方は、日本国の議会にふさわしくないと考えます。
皆さん、桜井充氏を議会に送らないよう、どうか宮城県選挙区の投票用紙には、桜井充氏以外の方の名をお書きください。または、何も書かずに「白票」として投じてください。心からお願いいたします。
西 新太郎<Miyagi.demo.Taro@gmail.com>


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