宮城県の自民党員の皆さん、東京からの「お指図」でいいんですか? 桜井充氏落選運動・その2

候補者はだれが選ぶのか ~予備選挙やればよかったのに~


アメリカ合衆国の政治では、同じ選挙に立候補したいと望む人が複数いる場合、本選挙で党が推す候補者を選ぶ「予備選挙」を行います。大統領選挙への立候補をめぐっての民主・共和両党の予備選挙が代表的なものですが、例えば地方の州知事や州議会議員選挙などでも複数の立候補希望者がいる場合には「予備選挙」を行います。これは党内の意思統一を図るとともに候補者を「広める」意味合いもあります。
昨年2021年9月に行われた自由民主党総裁選挙も一種の「予備選挙」だったといえるでしょう。一政党の党首選挙が連日メディアを覆い他党を霞ませました。しかし党員の意思がはっきりと可視化されるわけですから、これほど分かりやすい選択方法もありません。

宮城県選挙区の自民党候補者はいかに選ばれたか


この種の話にあまり関心がない方や、宮城県以外にお住まいの方のために、少し経緯を記しておきましょう。
自民党宮城県連は昨年2021年末に、自民党本部に宮城県議会議員石川光次郎氏の参院選候補擁立を申請しました。ところが、以前は猛烈に批判した安倍晋三氏から直々に説得されて野党会派から与党会派に“移動”した桜井氏も党の公認を求め、党本部の調整の結果「世論調査をしてより支持の高い方に一本化する」ことになりました。一見合理的に見えますが、世論調査は質問の仕方などで結果が変わる、あいまいなものです。2020年6月には、フジサンケイグループの世論調査結果が捏造されていた、という事件もありました。
総裁選挙に党員投票を(部分的であるにせよ)導入している自由民主党です。宮城の将来を左右する宮城県選挙区の候補者選定に、党員の意思が明確に反映される党員予備選挙を、なぜ行わなかったのでしょう。巷間言われているように「一方の立候補希望者が安倍晋三氏絡みだから忖度した」のでしょうか? しかしそれは、宮城県という地域にとって党員を軽んじること、まったく望ましくないこと、ではないでしょうか。地域の党員の意思が反映されない不健全な状態が宮城県の政治に何をもたらすか。「中央のボスがこうお望みなのだから、地方のシモジモは黙って従え」でいいのでしょうか?

今回 敢えて「桜井充」の名を書かないという選択を


宮城県の自民党員の皆さん、そして自民党支持者の皆さんに、お願いがあります。
今回は宮城県選挙区の投票用紙に「桜井充」とは書かないでいただきたいのです。
地方の民主主義が東京から支配される状況が健全なものとは、思えません。今回「桜井充」と書かないことで、「自分たちの地域のことは自分たちで決めますから」という意思表示ができるのではないでしょうか。
桜井氏が掲げている政策と同じ(ような)政策を掲げている候補者は他にもいます。世はIT真っ盛り、政策マッチングサイトなど、参考になる判断材料を提供してくれる媒体もあります。どうしても自民党以外の人に投票したくないのでしたら、「白票」を投じるという抗議の意思表示方法もあります(選挙管理委員会は毎回白票の数も発表しています)。もちろん、支持者の方は比例区で堂々と「自由民主党」とお書きになればよろしいと思います。
戦国時代末期、仙台から天下を窺った伊達政宗公の気概を想像していただきたいのです。あるいは、幕末から明治維新期にかけて、攻め上ってくる「官軍」(薩摩長州主導)の横暴に抗して「信義を重んじよ」とまとまって抗した奥羽列藩同盟の気概を思い起こしていただきたいのです。今こそ、先祖の気概を受け継ぐべき時では無いのでしょうか。維新後戦後も、地域のことを想い中央からの流れに抗した地域の保守政治家はあまたおられました。今年惜しまれつつ鬼籍に入られた「鹿野文永氏」(元鹿島台町長)もそのお一人でありました。
改めて言いましょう。「党中央から言われたから“桜井充”」で、何か新しいものが生まれるでしょうか。世に「正言若反」(正言は反のごとし)という言葉もあります。保守主義や自民党を愛するがゆえに「サクライとは書かない」という選択も、どうかご検討いただきたい、とお願いします。
西 新太郎<Miyagi.demo.Taro@gmail.com>


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