みんなのいえ
『みんなのいえ』
たしとちさと
文溪堂、2023
5分10秒
ステキな家の表紙なのですが、見開き、中表紙は真っ黒。
ドキッとしながら読み始めました。
一人の旅人が忘れられた家の扉を開けます。
蜘蛛の巣がはっていたり、
ほこりが積もっていたり、
大きな穴がたくさん開いていたり。
お家を直しながら、旅人はこの家で暮らし始めます。
春になると新しい旅人がやってきて、休んでいるうちに一緒に暮らすようになりました。
夏が来て秋が来て・・・
既存のものを直しながら、そこにあるもので暮らす。
私にはキラキラまぶしく見えてしまいます。
お金さえ出せば外で簡単に買える場所に住んでいるのに、こちらの方が豊かな気がしてしまいます。
とってもすてきなお家に変身していく、みんなのいえ。
「旅人」が次々やってくるというストーリーですが、荷物の量なんかを見ても旅人ではないような。
家も人も再生の物語なのかもしれません。
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