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展示会出展のメリット/デメリットとは? 

展示会は企業の販促方法の1つとして有効な手法の1つです。とは言え、出展するには、多額の費用を必要とし、出展して本当に結果が出るのか、費用対効果があるのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
本稿では、展示会に出展する際のメリット・デメリットについてまとめてみました。簡単ではありますが、是非参考にしてみてください。

商品・サービスの販促方法

自社の商品・サービスを社会に広げようと考えた時に、それらを販促する方法は様々にあります。
ターゲットが一般消費者の場合には、マスメディアによる宣伝やSNSの活用などが主に挙げられるでしょう。できるだけ多くの人に認知してもらった方がよいわけですから、より広く伝わる手法を取ることがもっとも効果的です。費用は掛かりますがテレビCMは未だ効力のある方法ですし、WEB上のコンテンツや新聞、雑誌など広く一般の方々の目に触れる媒体へ広告を掲載する方法もあります。
一方で、特定の分野向けの工業製品など、一部の企業だけが顧客対象となる場合、上記のような不特定多数をターゲットにした販促手法だと、費用対効果の面からも効率がよくありません。そのような企業の多くは、望むターゲットに自社の商品を認知してもらうために、自社のWEBサイトや販促資料を充実させた上で、営業の電話やメール送付を行い、営業訪問を行います。
しかしこちらから一方的に電話営業等を行ったところで、先方が興味を持ってくれるとは限りません。この方法で行う企業アプローチの多くが、手探りでニーズのある相手を探して回るといった、時間が掛かる地道な方法となっています。
これらに対して、展示会出展という販促方法は、望むターゲット層が集中して来場してくれる点においてとても効率的です。会場で待っていれば、望むターゲットが先方からやってきてくれるのですから、成果を出すことができれば、これほどまでによい販促方法はない、と言ってよいでしょう。

展示会の様子(東京ビッグサイト・南ホール)

実際、この方法を企業の主たる営業戦略として据えている企業は数多くあります。それらの企業は、「毎年この展示会には出るようにしている」という企業もあれば「とにかく様々な展示会に年に複数回出す」という企業もいらっしゃいます。ある出展者の方は、展示会終了後に「これで、この先1年分の営業先が手に入りました」と話されていました。展示会出展で様々な企業と出会い、その企業にアプローチを掛けていくことで、効率的に受注を獲得し、1年間の売上を立てる。展示会に出展されている企業はそのように活用されています。
このように書くと良いことばかりのように感じる展示会出展ですが、もちろんこの手法にもメリット・デメリットがあります。次の項では、この点についてお伝えいたしましょう。

展示会出展のメリットとは?

展示会という販促方法には、もちろん、メリット・デメリットがあります。ここでは、その点を整理してみましょう。
展示会という販促方法では、どの企業も、展示会出展時にターゲットとなる顧客と繋がり、その出会った顧客を「後追」して受注を決めていく、という流れが多くなります。その場で受注する、という形となる展示会もありますが、多くの場合、特に日本では、その場で商品の説明等を聞いて、後日改めて商談の場を設ける、という形式が多くなります。
では、そんな展示会のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

  1. 効率的に営業ができる

  2. 「望むターゲット」がまとめて来場をしてくれる

  3. ターゲットの「対応」が異なる

まず「効率的に営業ができる」という点が挙げられます。先程、開催期間の話の中で述べたように「3日間」である程度の見込みが立つという点では、営業マンを雇って、長期的に手当たり次第に営業を掛けていくよりも、営業戦略的にとても効率的な手法となります。さらに、展示会には「望むターゲット」がまとめて来場をしてくれる、という利点も挙げられます。こちらで選別しなくても、ある程度の見込み客が来場者として会場に来てくれるわけですから、これはかなり助かります。
また、この他にこのようなメリットもあります。実際に出展される出展社の方の声として、「通常ならこちらから営業に行くところが、先方から来てくれるから対応が違っていてありがたい」といった言葉があります。これはどのような意味かと言うと、日常の業務の中で、相手先にこちらから営業に行くとどうしても、「営業に来た業者」となってしまい、立ち位置が「下」になってしまう。しかし展示会だと、お客様(顧客)の側からブースに来てくれるので「立ち位置が対等」になり、しかも話を聞いてもらえる、というもの。このことは想像以上に良いようで、「だから展示会に出る」という企業様も多いのです。

展示会は、「望むターゲット」がまとめて来場してくれるメリットがある

展示会出展のデメリットとは?

 一方で、展示会出展にはデメリットもあります。

  1. 出展に関わる多額の費用

  2. 会期中、本業がおろそかになる

  3. 必ずしも見込み客に出会えるとは限らない

まず大きいものが「出展に関わる多額の費用」です。基本的な出展費である小間代の他に、ブース装飾費、販促資料費、スタッフの交通宿泊費など、小間数によって数百万円から1千万円以上掛かる場合もあります。わずか3日間という展示会期間のために、です。その他、展示会期間中の3日間は、本業がどうしてもおろそかになってしまいます。その期間、仕事を他に任せる人がいない企業は、このことが理由で出展できない、ということもあります。そして、デメリットの最大のものが、「必ずしも見込み客に出会えるとは限らない」というリスクでしょう。出展すれば、何かしらの結果は得ることができるだろう、と無意識のうちに考えてしまいますが、実際には対策をとらずに出展すると、ほとんど何も得られず展示会が終了してしまうことも現実にはあり得ます。
これら3つのうち、3番目の集客のリスクに関しては、本書で解説しているように集客をしっかりと考えて対策をとることで確実に回避することができます。出展に関わる費用も行政の補助金がありますし、これらのデメリットを何とかできれば、展示会はわずかな時間で大きな成果を出すことができる、とても意義のある販促活動、ということができます。


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