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読んじゃう

午前4時眠れぬ夜は眠らずに喉が乾けばすいかを食べる

なかなか素敵な生活を送っていると思う。眠れないから、眠れるかなと思って、本を手に取る。

本にまつわる私の行動はちょっと変わっているかもしれない。図書館で本を探すとき、お目当てのものに加え、目に付いたもの、読むかどうかはわからない本を借りる。そのようにして借りた本は読まずに返すものの方が多いのだが、手元に本をたくさん持つ、ということが私にふわふわした気持ちをもたらす。

普通読書が好きな人なら夢中で1冊を読み終えるのだろうが、気分屋な私は何冊かの本を同時に読むことが多い。甘いものを食べたらしょっぱいものを食べたくなるような、そんな感じで、実際、和菓子屋さんの話を読みながら、パン屋さんの話を読んだこともある。

明日は早く起きなくてはいけないのに、今読みたいから、今読んでしまう幸せ。喉が渇いたから、読みかけの本を閉じ冷蔵庫に走る幸せ。食べかけのすいかが、まだ冷蔵庫にある幸せ。扇風機の風があたったり、あたらなかったりしながら、ちょっとだけ不快な暑さを感じる幸せ。午前4時、みんなが寝静まっているのなんかおかまいなし、幸せを感じちゃう、幸せ。

思った時に、思ったように生きる幸せは、社会では許されなくて、私がどんなに夜更かしをしようとも、朝になれば、バイトに行かなくてはならないのだ。

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