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引用と盗用。そして13歳の考える「本物」と「価値」について。

またまたnoteで盗用に関する話題があったらしく、OFFRECOのヤマシタさんが、ぼくの以前の記事(webマガジンに著書の内容が無断で大幅引用(盗用?)されたときに、著者が思うこと。)について触れてくれたので、ちょっと書きます。

世の中には、「障害があったからこそパラリンピックで金メダルを獲ることにチャレンジできた人」や、「離婚をきっかけに住まいを移して、そこで新たに始めた事業がたくさんの人の笑顔を作っている人」や、転職に失敗しまくったことで、結果的に前職に就くことができてそれが今に繋がっている自分がいる。

だから、失敗とかネガティブな出来事も「点」で見ると確かにネガティブなんだけど、自分のその後のボールの打ち返し方によっていくらでもポジティブに転化できるし、マイナスをプラスに転化すると、それはストーリーになる。財産になる。と自分は思う。

プラスに転化するために「どうしようか?」と考えるのはワクワクするし、
世の中にあふれている面白いと思われているものは、大抵ネガティブに思われているものをポジティブに転化したものだとも気づく。

…とはいえ、どうあがいてもプラスに転化させられそうにないものもやはりある。

それが、“盗用”です。

今回話題になっているの横紙破りさんの件(自作の小説を盗用され、盗用した人が課金販売した)もそうだと思います。

本当に気の毒。

今にして思えば、僕の場合は、どうやってこの状況をプラスに転化できるか?という対処が簡単な事案だったと思います。
※詳細はこちら(結果、良い経験でした。拙著がwebマガジンに大幅引用された出来事を振り返って。

しかし、“パクった人間が今後もパクり続ける”という可能性に蓋ができない状況では難しい。

意図的に盗用した人に対しては、それで得たもので自尊心は満たされるのか?と、疑問に感じるが、実際、そういう人が世の中にいることもまた事実なので、現実に生きるぼくらはその対処を粛々と行っていかなくてはいけない。

対処にかかる時間的コストを払うのがオリジナル側だ、というのは明らかに不条理なのだけど、世の中には不条理があふれているのでしょうがない。

そして、実はぼくもまた最近、著書からではないけれど“パクり”をされた。これもプラスに転化できない種類のもので、ぼくは“見ていない”ふりをしているが、どうか自分でその無粋に気がつくことを望んでいる。

秋に、中学校で行っている授業で、猪熊源一郎さんの絵画と、そのレプリカを並べてプロジェクターで提示した。お題は、「本物とはなにか?」「価値とはなにか?」

12~13歳の生徒が考え、書いたものの一部を最後に紹介したい。

ぼくは、たとえいびつであっても、想いに溢れたオリジナルが溢れた方が、世の中はがぜん面白くなると思っている。(むしろいびつなほど面白い)
だから、きっと自分がするべきなのは、パクる人が出てきてもそれは仕方ないと考えて、追い付けないくらいのスピードとクオリティで新しい本物を作り続けること。
後ろではなく、前を向きたい。足を引っ張られて時間を失うほど、1年も80年も長くはないから。

2018年大晦日

■発起人として、がんばってます。中学生高校生と取り組む、「問い」を起点に地域を発信するプロジェクト『房総すごい人図鑑』


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