『房総すごい人図鑑』って何?【アンケートに答えました】

昨年(2017年)立ち上げた房総MEP(房総メディアエデュケーションプロジェクト)について、先日必要があってアンケートに答えました。
3校の授業実施と足回りのアレコレで本当になかなか手が回らなくて、まるで情報発信してなかったな、と反省して、せっかくアンケートに答えたわけだし、取り急ぎその内容を公開してしまおう!ということで、『房総すごい人図鑑』って何?』として、エントリーです。

【質問1】房総すごい人図鑑とは?その特徴は?

千葉県いすみ市の2つの中学(ともに1年生)、1つの高校(3年生)で年間約6ヶ月間、ほぼ毎週実施している特別授業です。※2018年10月現在。
おおまかな内容は、地域の人を招き、事前授業であらかじめ用意したインタビューによって、身近に住む人々は実はすごいということを知る。その後、仕事や活動の本質をさらに「問い」を起点に深掘りしてまとめていくというもの。
具体的には、たとえば病院の方をゲストに招いてインタビューしたときには、まずインタビュー記事をまとめ、その後「医療」をテーマに「問い」を作り、生徒はそれぞれ、「医療はどこまで進歩するのか?」「治らない病気はあるのか?」「死後の世界は?」などの問いを作り、自分たちで考察を深めていきました。
そのほか、身近なモノについても背景となった問いを探っていきます。

このように、授業では、モノ、コト、ヒトについての問いを作っていきます。これらの実践によって「なぜ?」と「答え」のあとには再び無数の「なぜ?」と「答え」がエンドレスに生まれることを知ることは、いかに知らなかったかを知ることになります。すると日常の見え方が変わり、日常が非日常に変わる。そうやって、体感としてのクリティカルシンキングとクリエイティブシンキングを学んでいきます。

【質問2】 房総すごい人図鑑をはじめたきっかけや目的は?

きっかけは、大人向けにインタビューのWSを行うなかで、「考える筋肉をつけ、思考を深めていくこのWSは、中高生にこそ大きな意味があるのではないか?」と考えたこと。同時に、「メディアをづくりを目的にするのではなく、手段として使うことで可能性が広がるのでは?」と考えたこと。その目的とは、生徒と地域の関係性を作る、生徒の考える力を深める、地域の教育コミュニティを生むこと。その先に目指しているのは「人と地域がより創造的で、豊かに、楽しくなること」です。

最初は個人として学校へ企画を持ち込み、自費で始めました。現在は有志数名とプロジェクトチームを作り、活動。2018年度からは域学連携事業の一環として早稲田大学の学生もいすみ市に通いながら活動にジョインしています。

【質問3】 房総という地に密着したプロジェクトだからこそできることはありますか?
千葉県いすみ市は小さな自治体なので、まちとの距離が近く、いろいろな方との協力関係が作りやすいこと。また、地域にお金を回す事で活動を継続できたらと思い、地域の方々にご協力いただいて「返礼品つき支援金募集サイト」を作り、活動費の一部を賄うチャレンジをおこなっています。

【質問4】実施の手ごたえや周囲の反応などを教えてください。
一番うれしかったのは、初年度となった昨年、授業前後の生徒アンケートの結果、思考力、自己肯定感、好奇心、郷土愛の項目がすべて向上したこと。これらを評価頂いて、今年度はいすみ市の『ふるさと人財育成事業』を受託しています。
また、ゲストとして学校に来て頂いた方が「生徒の質問で改めて考えさせられることがあった」と、大人にとっても学びになっていると教えてもらったこともうれしかったです。
ほか、授業に関わった大人たちから、「授業をきっかけにまちで生徒と顔を合わせた時に挨拶を交わした」と聞かされるのもうれしいことです。
難しいのは、生徒の問いが膨らまないときに、具体的なヒントを与えることなく、触発する言葉を探すこと。

【質問5】おもしろかったエピソードは?
外国人の蔵人をゲストに招いてインタビューしたときには、その後「国」をテーマに問いを作っていった。「世界がひとつの国になったら?」という問いを作る生徒がいたが、そこから議論が進まなくなり、「世界に半分の人は一日2ドル以下で暮らしてて、日本人は5000円強。世界の半分の人はより幸せになる確率が高いが、日本人は相対的に下がる可能性があるよさあどう考える?」と声を掛けて、思考を触発することなどを行っている。生徒が問いから思考を深めていく様子に立ち会うのがなにより面白いです。

【質問6】今後の展望を教えてください
現在、PJメンバーで、地域の事業者の協力で商品開発や企画に取り組んでいるほか、学校から地域に染み出していく企画をいくつも計画中です。

【ひとこと!】
まるで農業のように収穫まで時間のかかる活動ですが、活動2年目の現在、当初の想像以上の手応えを感じています。昨年の授業レポートを全て公開しているwebサイトをどうぞご覧ください!

以上、アンケート回答でした。簡潔に端折ってる部分もあるので、ゆくゆくはしっかりwebサイトにまとめていきたいとこです。

アンケ―ト回答のわりには少し長く書いてしまったわけですが、お読みいただいてありがとうございます!あ、もしよろしければメディアエデュケーション基金もご覧になってもらえたらうれしいです。笑


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磯木淳寛

教育事業、地域ブランディング、編集と執筆。インタビューとライティングのWS「LOCAL WRITE」/房総すごい人図鑑/著書『小商いで自由にくらす』(イカロス出版)/執筆媒体は『ソトコト』ほか多数。http://isokiatsuhiro.com/
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