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Vol.128:スピリチュアルマウンティング

能力者達が揃うと、時折、スピリチュアルマウンティング合戦が始まる時がある。いや、私にはそう見えるだけであり、私の捉え方の問題かもしれないが。

従来の世界では、男性社会ではマウンティング行為は、主に喧嘩から始まり経済力や社会的立場などであろう。女性であれば美貌やファッションや肌質なんだろうか。動物的な本能と言っていい。自己肯定感を満たす行為ともいえる。

さて、他者との比較をやめて、皆、ワンネスで一つであるから、という世界に移行しますよ、と唱える人々も、実の所、本当に他者との比較を辞めているかどうか怪しい時がある。

見えないものが見える、聞こえる。これは麻薬のようなものらしく、次第にそれが優越感となり、自己肯定感を埋めてくれる格好の材料となる。

能力者の女子が対面したとき、妙な緊張感を感じるのだが、気のせいではない。エネルギーのペアリングというものを行なっているようではあるが、実際の所、どうだろうか。

女子同士がお互いを褒めあっている時、謙遜合戦が始まる時、謙遜しながらも優位性をさりげなくアピールしたり、波動の重さ軽さを上から目線で評価しあったりしているように見える。

美しいルックス、妖精や天使がついていそうな空気感、前世でお姫様やってそうな感じ。プロフィールもカタカナの多い経歴など。そんな完璧なスピリチュアル女子に出会うと、男性のオジさんは一瞬で参ってしまうのだが、女性陣達からは、何かメラメラとした物が発生しているように感じるのは私だけであろうか。

能力者に聞くと、見えるようになると、誰しもがその麻薬にハマり、一度は闇落ちしてしまうのだという。いくつかの人生で闇落ちしてしまい、結構なペナルティを受け、次の人生では能力を封印したりもするという。私が今世でなにも見えない聞こえない壊れかけのレディオであるのも、過去に闇落ちした経験ゆえかもしれないのだ。

「王仁レキオス」は20歳にして、名もなき祈るだけの人、という人生を選択し、日々、淡々と祈っている。ルックスはピカイチであり、芸能事務所がスカウトに来るレベルである。別の人生への誘惑は相当あっただろう。

祈りの日々のため、急に神に呼ばれる事に対応するため、職業も派遣という立場を選び、必要最小限の収入で満足し、日々、地球の為に各地で祈る。祈りのパフォーマンスも行わない。拝所の真ん中で祈る事すらせず、後ろの影の方から、誰にも気付かれずにそっと祈る。祈った後、線香などの燃えかすを掃除する。

名もなき神人「S」さんはまだご健在であるらしく、人知れず、世界を祈りで巡っているという。「S」さんをお手本にしようと、「S」さんの物語が描かれた「目醒め」の本をいつも数冊持ち歩き、聖地でパフォーマンスするスピリチュアルな人にさりげなくプレゼントするらしい。

SNSで聖地巡りをアップしたり、降りてきたメッセージをアピールする事もない。人と繋がる事すら制限しているのだ。

見えない聞こえない感じない知らない私は、憧れが強い。ちょっとした事で、マウンティングされた、と被害妄想も起きるケースもある。

今の私は、よくよく俯瞰してみれば、見えない聞こえない感じない知らないの4重苦であるが、すごい能力者しってるぞ、という子供っぽいものに過ぎないように思えてくる。

こうやって反省しようとすると、その感情をただただ俯瞰するだけで良いのだという「観察者ユリヤ」達。

マウンティングしているように見えるというのも、私の内面の表出であるのだろう。

続く。

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