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ユタさんノロさん

沖縄にはユタさんノロさんがいる。
神の言葉を受け取る人といえばいいだろうか。
少なからず、間接的に出会って来た。

クライアントがユタさんに土地の相談をしたところ、土地の良し悪しの判断の後に、「依頼しているこの建築家は良い」と言ったらしい。
悪いと言われていればどうなったか。たぶん遠回しに断られたはずだ。会った事もないユタさんから良し悪しを判断される。怖いものがある。良いという事で、ホッとしたのだが、一体、何が良いのか。
はじめてのユタさんという存在が身近に感じた瞬間であった。

ユタではないが、風水気学の先生に、クライアントが私が作ったプランを見せたところ、「このプラン、100点。いったい誰が作ったの?」と褒めて頂いたらしい。大学院の修士論文は風水思想と景観解析をテーマにした。沖縄に来てからは、沖縄の風水もけっこう研究した。
風水思想を建築デザインに取り込んでいる建築家はけっこういる。毛綱さんなどだろうか。磯崎さんも、風水思想を取り込み、京都市コンサートホールなどを作ったし、世界各地において、風水を意識した建築を作られている。
土地には精霊がいてゲニウスロキと呼ばれているのが西洋文明的な考え方。
磯崎さんの著書に出てくるこれらの概念をむさぼるように読んだものだ。

カミンチュ能力のある中小企業診断士が、私の話を間接的に聞いて、「この人は良い」と言ったらしい。それがとある企業との橋渡しとなった。初めてその方にお会いするなり、話してもいない事をズバズバと言い当てられたものだ。

先日、古くからの知人が、「私の友人と古後さんを繋げたいけど」とメッセージが来た。グループメッセージで、引き合わせてもらう。私を知った経緯を聞くと、知り合いの知り合いのユタさんから聞いたという。そういった繋がりであった。それ自体でも、よくぞ共通の知人がいたものだと思うが、そのスタートがユタさんという。

そのユタさんもしくはノロさんの名前を聞くと、とある女性の名前だった。
そもそも、私が懇意にしているユタさんやノロさんはいない。いったいどういう事だろうか。どこかで会った事がある方だろうか。

久高島に行った時に、最高齢のノロがガイドをしてくれた事がある。楽読の重鎮達がガイドを依頼したツアーに何故か同行させてもらった。苗さん?だっただろうか。最高齢の久高島のノロだったと思う。ぐるっと島を一周ガイドしてくれた後、ウガミをしてもらった事がある。これが最も濃い遭遇だろう。

那覇市でエステサロンを経営している金ピカの「おーちゃん」。彼は不思議な御縁で沖縄に来た。見知らぬ大勢のユタさんノロさんから、あんたの事聞いてるよ、と言われ続けて、不思議な体験を経て現在に至るらしい。

そういった神秘的な話かと思っていたのだが。

数日後、状況がはっきりとした。
「おばあさんがノロだった」という知人の紹介であった。
神秘的な話かと期待してしまった自分が恥ずかしい。
そういう神秘体験への欲求が強い私。

おばあさんがノロだったりユタだったりした、という方は結構多く遭遇する。遺伝だろうか、スピリチュアルな方が多いような気がする。

それでも、つながりが生まれるのはうれしい話だ。
どう繋がっていくのだろうか。

偶然を追いかけてみようと思う。
というのも、パーマカルチャーへの関心が強まっているタイミングであったからだし、このノートの記事に書いた事が影響を与えた節もあるからだ。

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