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マトリックスの世界と固定概念

映画マトリックスは示唆に富む映画である。
潜在意識、顕在意識、固定概念、集合無意識。心理学、そしてキリスト教の要素が散りばめられているのは間違いない。

人類は電池と見なされ、栽培される。効率良く発電させるため、夢を見させている。リアルな現実世界として。
ところが、数パーセントの個体が違和感を持つ。これは現実ではないのではないか、本当の自分ではないのではないか。
そして、そのうちの何割かがプラグを外され、リアルワールドを知る。

マトリックスの内部は概念の世界であるから、固定概念から自由になると、救世主と呼ばれる存在たりうる。肉体の限界と考えてしまうのは固定概念であり幻想である。それを剥がした時に、弾丸を避けるスピードも可能となり、空を飛び、物体を動かす事もできる。

「その汗は現実か?」
モーフィアスがネオに問いかける。

バイロン・ケイティの「人生を変える4つの質問」において、最初の問いかけはこうだ。「それは本当ですか?」
バイロン・ケイティは、リアルワールドのモーフィアスのような存在のように思えてくる。

思考が起きた時に、その思考は本当か?と自問自答する。

「速く動こうと考えるな。速いと知れ。」
このモーフィアスの言葉はこのように置き換えられはしないか。
「幸福になりたいと考えるな、すでに幸福であると知れ」
と。

現実世界においても、眼球から入ってきた情報は、その奥のスクリーンに投影されて、各自の固定概念で解釈され、フィルターを通過して、その人が見たい現実として出現しているに過ぎない。

「人生は神の演劇、その主役は己自身である。」
これは、万人幸福の栞の最終章のフレーズである。
幸福を追求した丸山敏雄が到達した、場所、時代を超えた不変の幸福の原理。
この世界観にも通じてくるように思えるのだ。

世の中にはいろんな幸福を追求する方法論がある。宗教、哲学、心理学、スピリチュアル。どれも、同じ事を言っているのであり、アプローチ手法が違うだけなのだろう。

宇宙と繋がる、本当の自分に還る、自分の空を見つける。
答えは一つ。どうやってそこに到達するのか。
私にとって最も最適なルートはどれか。
そんな事を考える段階にたどり着いたような気がしてならない。

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