東京大学大学院の合格体験記
オタク語りのアドベントカレンダーもいよいよ13日目(投稿する日には15日目になっていました……)。
そろそろ告知ツイートをしないとなあ……。
今回は生物とは離れて合格体験記。
いつか書こうと思いながら後回しにしてきたので、この機会に書きます。
他大学の院試を受験したので、大学を出ようか悩んでいる人の参考になれば幸いです。
他大学の研究室を見つけるまで
大学を出ようと思ったきっかけ(2021年9月)
大学を出ようと決めたのは去年の9月ごろ。在籍している大学に、核酸の研究をしている研究室がなかったため。
(いや、実は1つだけあったけど、今は予算がなくて別のことをしてると言われました……。切ないね)
核酸を扱う研究室がないなら、扱っている大学に移ろう!ということで10月ごろから他大学の研究室探しスタート。
ちなみに、卒研をする研究室は、他大学への院進を応援してくれるところにしました。
研究室探しから見学まで(10月~2022年2月)
関西在住なので、とりあえず関西の有名大学から手当たり次第に研究室を探す。ついでに旧帝や関東の国公立大学も調べる。
反省ですが、学会や教授から探す方が効率がよかったなと思います。
その後、東京大学のS研とK研を見つけ、1月にメールを送り2月に面談。
他にも、NAISTや筑波大にも面談へ。
メールは「研究室見学 メール 書き方」みたいに検索して出てきたサイトを参考にしました。
今は、対面かオンラインかについても聞くと良さげ。
面談(主に2月)
院試0次試験スタート。
東大とNAISTは対面、筑波大はZoom。
どちらにしても雰囲気は変わりません。
注意すること
服装は華美でなければ問題なし。私服で行った。
質問は事前に考えておく。
それから、教授の前で寝ないように前日はよく寝ること。マジで。
教授に起こされた時は終わったと思いましたが、なんとその研究室に配属されました。
事前に「テストがあります」と言われた研究室、中間か期末みたいな問題を出されたのでめちゃくちゃ焦りました……。
テストがあると言われたらそれなりに対策しましょう。まあ、普通はないんですが。
質問
研究に関すること
今何をしてるか、いくつのプロジェクトがあるか、共同研究があるか
研究室に関すること
他大学出身の人数、ドクター進学の割合、ゼミなどの頻度、その他研究室独自のルール
研究生活に関すること
入ってからまず何をするか、テーマの決め方、コアタイム、バイトする時間はあるか
見ておくといいポイント
教授や学生、研究室の雰囲気との相性。これは見学しないと得られないものなので必ず確認。研究室の広さや綺麗さ、明るさなども大事そう。
また、ブラック研究室でないかも大切。筋トレ道具が置いてあると要注意らしい。
入試説明会(4~5月)
ちゃんと確認して、できる限り出席。
出席しないとその分情報が減って困る。困った。
PI面談では、この人に勝てば合格か~と周りを見てた。
そんなことをする前に、教授の話を聞いた方が有益。
院試まで(6~7月)
出願を忘れずにする。これがすべて。
NAISTと東大に出願。在籍している大学の出願は、NAISTに落ちたらするつもりだった。
院試の出願期間、形式は大学によってまちまち。
NAISTは期間が3日間しかない。
形式は、東大もNAISTもweb出願後、書類を大学に送るという形式。コピー機が必要。
東京大学さんは、出願をしたら受け付けましたと返信くらいして欲しいですね。
院試対策(7月~8月)
英語
英語試験の形式を確認。
NAISTはTOEICが必要だったので受験。
東大はTOEFL ITP(学科によりけりらしい)。
専門科目
NAIST
NAISTは小論文と面接だけ。小論文は研究室の方々に添削してもらい、9割くらい文章が変わった。
面接については、キャンベル生物学1~10章を読めば良いと説明会で言われていたので読んだ。
面接練習は、NAIST出身の教授にしてもらった。チート。
まずは研究の意義、手法、結果と考察を3分程度で言えるようにする。
対策期間は一週間か二週間くらい。
東大
過去問をいっぱい解く。それと、The CELLを読めば受かると言われていたので、自分が選択するであろう分野から読んだ。
過去問は解答がないので、教授や講義のことを知らない他大学からの受験生は特に大変かも。
これも、理解あるNAIST出身の教授っちにZoomで質問受けをしてもらった。チート。
ちなみに数万くらいで解答が売られていますが、無料公開してる中に誤答を発見したのでおすすめしません。
おすすめは、信頼できる人に聞くこと。教授や専門の方に質問しましょう。
※細胞生物学系を選択する方々へ※
・タンパク-タンパク、タンパク-DNA/RNAの結合を確認する手法は抑える
・実験の考察問題に対しては、正解を考えるよりも論理的な考察をする。
対策期間は一か月。実際は一日の大半をスプラトゥーンに費やし、ウデマエS+7まで行った。
院試当日
NAIST
完全オンライン。
基本的なことを聞かれ、研究内容について説明。
手法について細かく聞かれた。加点方式っぽいので、分からないものは分からないと言ってどんどん質問に答えた方が良い。
想定外だった質問はこの2つ。
「EcoRⅠ以外に制限酵素で知っているものは?」→ど忘れした
「なぜNAD+の吸光度は○○と結合すると変わるのですか?」→知らんがな
僕が落ちたら誰も受からないだろと思っていたら、合格。
東大
対面試験+オンライン面接。
前日入りし、ホテルからの道順を確認。早寝。
遅刻する夢で飛び起きる。最悪。
英語は下振れることなく、専門科目へ。
専門科目でいつも選択していた問題が2つ消え、頭が真っ白に。
1つは生物情報が遺伝学寄りだったのでこれを選択して乗り切る。
もう1つは高校生物の知識で書けるだけ書いた。
当日は、「自分ができないなら誰もできない」くらいのメンタルが大事。
焦りながら解いてたら落ちてた。
無事、面接試験にたどり着く。
面接は5分程度で何も対策がいらない。研究室の志望動機とテストの手ごたえを聞かれて終わり。
合格者の人数を見る限り、面接の連絡が来たら実質合格。
スプラ3してたら、3週間後に合格通知が届いた。
まとめ
対策をすれば受かります。他大学の院でも恐れることはありません。
あと、院試対策がそのまま専門の勉強機会にもなるので、楽しみながら対策をするといいと思います。
余談
東大の院試は全体で10万円くらいかかったのでしっかり貯金しておきましょう。教科書代、交通費、宿泊費などなど結構かさみます。
また、下宿することになる場合は、先に親とちゃんと話しておきましょう。僕は話していなかったので、現在バトル中です。
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