世界のタイル博物館① イスラムのタイルに魅了される
2024年5月のゴールデンウィークに愛知県常滑市にあるINAXライブミュージアムに行って来ました。
今回は旦那さんと2人旅です。
なぜタイルなのかと言うと、以前こちら↓の本を読みました。
文様がたくさん掲載されていて、中でもイスラム圏のモスクの写真がとても綺麗で見てみたいと思いネット検索したのがきっかけでした。
それから昨年訪れた「ヒンドゥー神像の世界」と言う展覧会でもタイルが紹介されていて、しかも MADE IN JAPAN だったこともありタイル熱が高まっていました。(残念ながら、こちらの博物館ではヒンドゥータイルについて触れられていませんでした)
さて、長くなってしまいました^^;
INAXライブミュージアムには、
土とやきものに関する資料館やテラコッタパーク、体験工房、それから世界のタイル博物館など複数の施設が集まっています。
ゴールデンウィークと言っても、連休に挟まれた平日に行ったので人は少なく、ゆっくりと博物館を楽しむことができました。
が、きっと晴れた日はたくさんの人で賑わったのではないかと思います。
信仰のためのタイルから住まいのためのタイルへ
1階ではタイルの歴史の流れをさくっと簡単に、体感することができる作りになっていました。
↑こちらの床は象嵌タイルです。
色が異なる材料をはめ込んでこの模様を出しています。
日立造船創業者の旧E.Hハンター邸のタイルを再現しているとのこと。
とてもキレイでエントランスですでに数分立ち止まってしまいました。
↑こちらはメソポタミア文明のクレイペグと言われる円錐状の焼き物が壁一面に敷き詰められています。
直径2-3センチくらいの焼き物が模様を作っています。
本当に数え切れないほどの焼き物を使っています。
そんな昔の人々にこんな装飾を施そうとする美意識があったことに驚きでした。
神のため、信じているもののために装飾を施したそうです。
「美しい」とか「キレイだ」と思う心は昔から変わらないのだなぁと思いました。
↑こちらはイスラム教のモスクの再現です。
「映え」ますね!
1日の太陽光の移ろいも再現されていました。
当時の人たちはイスラム教の神アッラーの存在をこの光の中に感じていたのでしょうか。
再現とはいえ、この空間は「大いなる何か」とか「宇宙」とかそういったモノを感じずにはいられませんでした。本物をいつか生きてるうちに見に行きたいです。
そして時代が進むに連れ、神さまのためのタイルから人間のための、つまり住まいのためにタイルが使われるようになります。
近寄ってみるとこんな↓柄のタイルもありました。
そして、こちら↓は、東京あたりに今もありそうな老舗カフェみたいな雰囲気です。
こうしてみると、メソポタミア文明のクレイペグから始まり、タイルはどれも本当におしゃれです。
小さな頃、自分の家のお風呂もタイルだったなぁと遠い記憶を思い出しました。
と言っても、こんなおしゃれなタイルではなく、よくある昭和の水色のタイルだった気がします。
古代文明スタートのタイルに驚き、その歴史の流れに思いを馳せる
2階では展示品を見ながら、より詳しく国別にタイルの歴史を見ることができます。
エジプト文明では、青色のタイルが作られていたそうです。
青は生命の色、王の再生や復活を祈っていたらしいです。
タイルひとつを取っても、信仰心が反映されていることにやはり古代の人々の美意識は素晴らしいです。
途中こちら↑の展示に目が止まりました。
シルクロードというのは、文字通り本当にいろんなものを地域から地域へ運んでいたのだなぁと、改めて思いました。
たくさんの時間をかけて、今の世の中があるんだなぁと。お互いが新しい刺激を受け合っていたんですね。
そして、一際輝いて見えたのがこちら↓
アップしてみます
本当にキレイでうっとりしてしまいます。
偶像崇拝をしない宗教なので、こうして壁に装飾を施してその信仰心を表していたようです。
にしても、こんなにキレイな文様が思い浮かぶことがすごいです。そして、タイルとして作り上げてしまう!
こちら↓はスペインのマジョリカタイルです
お恥ずかしながら、「マジョリカ」って魔女と何か関係があるのかと思っていたら、スペインにある島の名前マヨルカにちなんでいたんですね(^^;;
そこを経由してイスラム圏から運ばれて来た焼き物のことを言うんだとか言わないんだとか。
とにかく、魔女は関係ないことが分かって良かったです(・_・;
その他、イギリス独特のタイルや中国や日本の影響が見られるオランダのタイルなど、興味深い展示が続きました。
写真撮影も基本オッケーなので、たくさん撮ることができて大満足でした。
トイレにこんなにキレイな装飾!
最後に1階に戻ると、古便器の展示がありました。面白そうだなと思い、寄ってみると何とカラフルな便器の数々。
江戸時代末期にこうした陶器の便器が作られるようになったんだとか。
さすがINAXですね。
これなら、暗いトイレも華やぎます。けど、今は白いトイレが主流ですよね。白だと清潔感があって好まれるのでしょうか。
こういったカラフルなトイレも復活したらいいですね。
まとめ
再現ではありますが、モスクのタイルを目の前で見ることができたり、タイルの歴史や国ごとの違いなどを知ることができました。
宗教や地域の独自の文様を見比べることができたのもとても勉強になりました。
何より、信仰心がそうさせているということに、人間と信仰の結びつきの強さを感じました。
私はゴールデンウィークはほとんど仕事だったので、こちらの博物館を訪問したことでかなりリフレッシュできたと思います。
ランチに食べたラーメンが美味しかった!
ラーメン好きの旦那さんのリクエストにより、博物館訪問の前に立ち寄りました。
私はベジタリアンですがお魚は食べられるものもあるので(ペスカタリアンと言うそうです)お供しました。
担々麺を食べていた旦那さんは絶賛していましたが、私はうーん、普通に美味しかったです(^^)
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