見出し画像

スタバとセブンカフェは競合なのか?

 セブンイレブンが2013年1月に後発として導入した「セブンカフェ」が契機となり、レジカウンターで1杯ずつ淹れたてコーヒーを提供する“コンビニコーヒー”は、今や欠かせないサービスとなっている。先日の消費税10%への増税も各社は価格据え置きで対応し、その魅力が一層増しているが、消費者は実際どのような価値を感じ、購入に至っているのか簡単に調べてみました。

 かく言う私もコーヒーが欠かせず、豆や味にこだわりがあり、缶コーヒーやチルド飲料などでは全く満足せず、淹れたてコーヒーの味や香りが欠かせません。
 実際、オフィスビル1Fにあるセブンで頻繁に、ドリップコーヒーを買っていますし、もしオフィスの1Fにスタバがあればスタバも同様に利用していると思います。もちろん、スタバやタリーズもヘビーユーザーです。
私はブラックコーヒー主義ですが、カフェラテを買われる方も多く、皆さんどのような魅力をコンビニコーヒーに感じていらっしゃるのか、またどのような価値が購買へとつながっているのかを、好奇心から簡単に調査してみました。

 まず皆さんが魅力に関している要素を、

「味」・「香り」・「価格」・「出来立て」・「原料」・「スタイル」

と予測し、それぞれ仮説設計し設問としました。
 調査はお金をかけず、Googleフォームで作成し、社内やSNSでビジネスパーソンに回答お願いし、クイックに調査期間2日間で60サンプル回収し、有効44サンプルを分析しました。
完全手作りでも簡単な調査できる良い時代です。

 まず、統計分析ソフト「R」で因子分析を行ってみると、以下の4因子が抽出されましたので、分かり易くキャッチーな因子名を名付けました。
1.「ドリップ主義」;コーヒーのドリップ(淹れたて)価値
2.「棚売り不満」;陳列販売されている缶コーヒーやペット飲料などに対する不満要素
3.「疑似コーヒー店」;コーヒー専門店で体験できる価値
4.「疑似シアトル系」;スタバなどシアトル系の専門店で体験できる価値

図1

その上で、各因子がコンビニコーヒーへの良い態度を与えているのか、また、コンビニコーヒーの購買頻度へ影響を与えているのかを重回帰分析で確認しました。

結論は、「棚売り不満」因子がコンビニコーヒーへ良い態度を統計的に影響し(P<.01)、その他は影響ありませんでした。

図2

また、購買頻度においてはいずれの因子も影響は統計的に明確ではありませんでした。つまり、コンビニコーヒーは好評を得ているが、

現状は陳列販売されている缶コーヒーやペット飲料などに対する“不満解消アイテム”として好かれているが、購買頻度への影響は見られない。

つまりコンビニ各社がコンビニコーヒーに取り組んでいるが、コンビニ経営において来店促進や客単価向上には寄与出来ていないのでは?と思える面白い結果となりました。
 確かに、おいしいコーヒーを求めてわざわざコンビニに行くわけではなく、日々の日常的な買い物に行く場所がコンビニであり、スタバにおいしいコーヒーを求めてわざわざスタバに行くのでは消費者の体験価値は全く違うと考えられます。
 私もセブンカフェが登場する前は、違うチルド飲料やペット飲料をコンビニで買っていた訳で、セブンカフェ登場により飲料購買回数は増えていない気がします。

以上の様に、消費者の行動を客観的に調査分析することで新しい知見や発見が得られます。

マーケティングにおいて、考えてもいなかった視点やビジネスインサイトを得ることはマーケティングの突破口を見つける為にも大切です。

しっかりしたデータを得る為には大規模なサンプル数での調査は欠かせませんが、初期仮設を創り上げるには、私が実践した様に簡単な調査から得ることも可能ですので是非クイックサーベイにチャレンジしてみてください。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

5

中尾幸平(インテグレート)

マーケティングコンサルタント。 マーケターにとって少しでも参考になること発信していきます。 企業経営に価値あるマーケティングを日々考えている、インテグレート執行役員 https://www.itgr.co.jp/

インテグレート Diary

インテグレートのニュースや、セミナーやイベントのレポート、社員執筆のコラムなどをまとめてお伝えします。
1つ のマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。