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何度生まれ変わっても

僕はゲーマーです。

RPGやシミュレーションなどのじっくり時間をかけて進めるゲームが好きで、終わるとすぐに最初からやり直す、いわゆるやりこみをします。

さて、誰しも一度ぐらいは人生を振り返って「あの時こうしていればどうなっただろう」と思うことがあるかと思います。
人によってそのポイントは大小様々だと思うのですが、人生を左右するターニングポイントは、進学、就職、恋愛・結婚といったあたりになるかと思います。

あの時受験校を1ランク下げていれば・・・・
あの時浪人してでも1つ上の学校を目指していれば・・・
あの会社を辞めなければ・・・・
就職せずに画家を目指していれば・・・
あの時告白していたら・・・
2番目に付き合った人と結婚していたら・・・

などなど、現実は変えられませんが、IFを考えてしまいます。

この恋愛・結婚のIFで昔からある有名な論争が「ビアンカ・フローラ論争」です。
これはドラゴンクエスト5、通称ドラクエ5の中でビアンカという幼馴染で2歳年上の女の子と、フローラというお金持ちの美人のお嬢さんのどちらと結婚するかを選択する場面があり、その後のストーリーも変わってくるのですが、どちらを選ぶかという論争です。

幼いころから一緒に冒険をしたり遊んだりするビアンカに対して、途中から突然出てくるフローラということで、ビアンカを選ぶ人が多いのですが、ゲームなので二回目以降は逆の選択をして別なストーリーを楽しむ人も多いかと思います。

当時僕も何回かやりこみましたが、何回やってもビアンカを選んでしまい、とうとうフローラを選ぶことはありませんでした。たかがゲームなのに。

人間には2つのタイプがあり、どうせやり直せるなら別の世界を見てみたいという人と、これより良くもならないけど悪くはならないので同じ世界で構わないという人、ハイリスクハイリターン派とローリスクローリターン派、もしくはチャレンジ志向、安定志向とに分けられると思います。

で、僕は前述のように安定志向なわけですが、30年の時を経てドラクエ5と同じようなシーンに直面しています。

昨年末から始めた「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」がそれです。

ペルソナシリーズは、高校生が主人公で、ペルソナと呼ぶ内に秘めたもう一つの人格を覚醒させた者たちで悪を倒していくというようなRPGです。

僕が当時やりこんだペルソナ2からさらに3世代が経ち、画面もきれいでストーリーも複雑になっています。

今回のシリーズは、例によって高校生の主人公が日常の学園生活を過ごしながら、仲間たちと戦っていくのですが、ゲームはカレンダー通りに一日ずつ進んでいきます。
どういう事かというと、朝起きて電車で学校に行って午前と午後の授業を受けます。毎回ではありませんが、授業中先生に当てられて答えたり、隠れて内職をしたりもします。
放課後や夜はリアルな東京の街、渋谷、新宿、原宿、秋葉原などなどで友人と遊んだり、買い物をしたり、アルバイトをして、次の日に進みます。
中間試験や期末試験もゲームの中で受けますし(ちゃんと回答しないといけない)、修学旅行や文化祭もあります。
夏休みはみんなで花火大会を見に行ったり、リア充生活を満喫します。

ゲーム中の場面場面での会話の選択(大体三択)と登場人物との関係の浅い深いでその後の展開が変わっていきます。
以前やったシリーズに比べると登場人物がやたらと多いのですが、当然ながら半分ぐらいは女性です。
そしてゲームを進めて関係性が深くなってくると、個人的な相談をされたり、意味深な発言をされたりすることが多くなってきます。これはひょっとしてゲームの中で付き合ったりするのかもしれないと思いつつプレイしていたのですが(一回目が終わるまで攻略サイトや攻略本は見ません)、その中の一人の子と集中的に行動をしていたら、案の定告白する展開になりました。

いやぁ、ゲームとはいえドキドキするものです(笑)
ゲームをやっている期間は没入するので、最近はすっかり高校生のような気分で毎日が楽しいのですが、そろそろゲームは終盤でクリアが近いようです。
クリアしたらすぐに二週目に入ろうと思っているのですが、そこでハタと気づいたのが、ドラクエ5のビアンカ・フローラでした。

ここまで3か月やってきたゲームを終えて、また3か月繰り返すわけですが、その時に別な子を選べるのだろうかと。

何せこのゲーム
・モデルでナイスバディな帰国子女の同級生
・パンクでクールな女医さん
・切れ者で美人の生徒会長
・ゆるふわ系の財閥のお嬢様
・年上の担任の先生
・同学年の天才女流棋士
・酒癖の悪いジャーナリストのお姉さん
・天然ボケの占い師
・オタク系不思議ちゃん
・ルックス性格ともに最高の新体操部のエース

こんなに知り合いがいて、それぞれとそこそこに仲良くなるんですよ。

また何回やり直しても同じ選択をするのか、次こそは別な選択をするのか、ああ今から本気で悩んでしまう。

やっぱりゲーマーなのです。

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