どうせ新年の目標・抱負を考えるなら、これを意識したい。寿命が伸びて、達成確率も高くなる目標の考え方。
さあ、はじまりました!「リケジョのコンディショニングコラム 009」
このコラムは東工大出身のリケジョ、製薬会社勤務を経て現在はヨガインストラクター、そして0歳児の育児に奮闘中であるEriが、科学の視点も踏まえて、ベストパフォーマンスを発揮するためのヒントをお伝えしていきます。
今月のテーマは「新年の目標・抱負の考え方」
せっかくの新年、気持ちを新たに、「目標を考える!」という人も多いのではないでしょうか?
せっかく立てる目標なら、あなたの寿命を延ばすような目標を、しかも達成確率が高くなる目標を立てたいですよね?そのためのコツを、科学的根拠を踏まえてご紹介します。
① 人生の目的があるかないか、が寿命に関わる
新年の目標を考える上で考慮したい内容として、“人生の目的”があります。
というのは、アメリカのミシガン大学の研究1)によって、人生の目的が曖昧な人は、はっきりしている人に比べて2倍も死亡するリスクが高いことが示されたからです。
このことは、ヴィクトール・E・フランクルの名著『夜と霧』でも触れられています。本書は、著者が第二次世界大戦中、ナチスの強制収容所に収容されていた経験を基に書かれたものです。
本書を読むと、ナチスの強制収容所という絶望的な状況を生き延びた人と、そうでない人を分けた違いも「生きる目的を見いだせたかどうか」だということが分かります。
② 人生の目的を考えてから、今年の目標を逆算する
「寿命に関わる」という点を置いておいても、新年の目標をその場しのぎで作っていては、少しもったいないと思いませんか?
私たちの人生は1年ごとに細切れに存在するのではなく、1年が積み重なって生涯になります。
テトリスで、ブロックを適当に積み上げるとゲームをクリアできないように、私たちの生涯も適当に1年を積み上げていくと、最期には「自分の人生、何だったのだろう」ということになりかねません。
だからこそ、新年の目標を考える時には、「人生の目的・目標」を考えてから、それを達成するために「今年頑張りたいこと」を考えてみましょう。
③ 人生の目的・目標の考え方
いきなり「人生の目的を考えよ」と言われても、“壮大すぎてわからない”という人も多くいることと思います。
そこでオススメなのが、書く瞑想「ジャーナリング」です。
ジャーナリングとは、時間を決めて、その時間、思い浮かんだことを紙に書き続ける瞑想法。
「瞑想がオススメ」って言われても集中できない・効果が感じにくいと思う人が多い中で、ジャーナリングは最も簡単で、集中しやすく、さらに効果も感じやすいのでオススメの瞑想法です。
ジャーナリングのコツは、以下2つを守ること。
1) 決めた時間の間はペンを止めない。
→「書くことがない」と思ったら、「書くことがない」と書き続ける
2) 集中できる環境を作る
→スマホに邪魔されないように、通知を切っておくのもオススメ。
オススメの時間は10〜20分程度。私は毎日10分と決めてジャーナリングをしています。
久しく手書きをしていない、という人は手が痛くなると思うので、5分位の短い時間からはじめてみましょう。
「人生の目的を考える」ために行うジャーナリングは、下記のようなテーマで行うと良いでしょう。
・自分がやりたいことはなにか?
・どういう時に幸福を感じられるか?
・生涯を通してやり遂げたいことは何か?
・自分の人生で大切にしていることは何か?
テーマを決めたら、あとは書くだけ!決めた時間が過ぎるまで、ひたすら思いついたことを書いていきます。
途中でテーマと関係の内容になったとしても大丈夫です。とにかく、思いついたことを書く。それだけに集中する時間にしましょう。
ジャーナリングを行なうと、自己認知が深まり、人生の目標・目的がハッキリしてきます。そしたらいよいよ、今年の目標作りです!
④ 人生の目的から今年の目標を考える
人生の目標・目的がハッキリしたら、それを達成するために、今年、具体的に何ができるのか?を考えてみましょう。
この時もジャーナリングが有効です!テーマはこんな感じ。
・1年後の目標は?
・未来の自分が今年を振り返ってアドバイスするとしたら、どんなアドバイスをする?
これらの問いかけに答えることで、あなたの人生にとって大切で、かけがえのない1年の目標ができるはずです。
⑤ 目標達成確率を上げる方法
せっかく目標ができたら、達成したいですよね!!そのためのコツが3つあるので、ご紹介します。
1) 肯定形で書く。
2) 具体的な行動の頻度・やる時間を決める。
3) 目標を紙に書く。
例えば、「些細なことでイライラしないようにする」という目標だったら、「毎朝1分間、瞑想を行い、心穏やかに過ごしている」というように、紙に書いてみましょう。
脳は、否定形を理解することができない、と言われています。そのため、否定形の目標(例:イライラしない)を作ると、否定したい内容(イライラ)が脳に届き、実行されてしまうのです。
また、ドミニカン大学の研究では、目標について考えただけの人に比べて、目標を紙に書き出した人では、目標達成率が1.4倍になったとか。
だからこそ、“肯定形”で、具体的に実行することを、紙に書き出す、というのがとても重要です。
以上が、寿命を伸ばして、さらに達成確率を高める目標の立て方です。今年の目標を考える際の参考になったら嬉しいです!!
1)A Alimujiang, et al, JAMA Netw Open, 2019;2(5):e194270
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ととのえサポーター 尾賀 絵里
(インストラクター・ヨガリサーチャー)
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