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エスパニョール 22-23シーズン 採点

失望の22-23シーズンが終了。19-20シーズン以来となるセグンダ降格が決定。そんなシーズンの選手、監督個人の採点を行う。これは主観なので異論反論大いに歓迎。それでは早速採点をしていく。(公式戦出場の選手のみの採点であり、トップチーム召集も出場のなかったアンヘル・フォルトゥーニョ、ジョアン・プッチは採点対象外)

GK 1 ジョアンガルシア

☆☆★★★
リーガ1試合3失点
国王杯3試合2失点1CS
今シーズンから1番を背負いトップチーム昇格。ビルドアップに長けるが、パチェコと比べるとセービング技術に差を感じてしまう。国王杯要員だったが、セルタ相手に完勝した試合は大活躍。来年は2ndキーパーとして在籍か。

GK 13 バンジャマン・ルコント

☆☆★★★
リーガ10試合14失点1CS
モナコからレンタルで加入。ジョアンと同じくビルドアップに長けるが、パチェコがキャッチしてくれそうな場面でキャッチできない。そして忘れられない  戦の造反。後述のA・フェルナンデスと並び肝心な場面での造反により印象は最悪。半年で退団、その後古巣モンペリエへ完全移籍となっている。

GK 13 フェルナンド・パチェコ

☆☆☆★★
リーガ17試合35失点3CS

DMの要望により冬にアルメリアから220万ユーロの移籍金で加入。安定したセービング技術とここぞのビッグセーブで即スタメンに。が成績上では4人の中で一番失点が多くなってしまった。ビルドアップで危なっかしさがあるがGKの本分で信頼を勝ち取るのは昨シーズンまで在籍していたディエゴ・ロペスに通ずる。来シーズンの残留を感じさせる投稿を行っており、GKは安泰?

GK 25 アルバロ・フェルナンデス

☆☆★★★
リーガ11試合18失点2CS

ウエスカからレンタルで加入。ビッグセーブで指揮を上げていく劇場型GK。W杯後のリーガではビッグセーブに磨きがかかっていたが、安定感からパチェコにスタメンを奪われる。妥当。バレンシア戦最終盤のお見送り造反により降格したとも言えるので、許されないミスをしてしまった。

DF 2 オスカル・ヒル

☆☆★★★
リーガ33試合1A
国王杯3試合1A

シーズンを通して右サイドバックのレギュラーを守り切った。納豆のようなハードで粘り強い守備で信頼を勝ち取る。しかしクロスの精度はお世辞にも良いとは言えず、ここは物足りない。記録に残る活躍が少ないためぺリコからはそれほど高く評価されなかった印象。イエローカード14枚はリーガ最多。リーガ最多ということはもちろんヨーロッパ最多である。カードマスター。

DF 3 アドリア・ペドロサ

☆☆★★★
リーガ7試合

なぜかシーズン当初から終盤まで負傷で不在。しかし監督交代後復帰し、持ち前のスピード、アグレッシブなドリブルでアクセントを加えた。今夏でのフリーの退団はほぼ確実。寂しくなるな。

DF 4 レアンドロ・カブレラ

☆☆★★★
リーガ32試合1A
国王杯4試合

チーム唯一の左利きCB、空中戦が得意な選手のはずだったが、ボールを持てば蹴っ飛ばし、空中戦で不覚を取ることも多く、散々なシーズンとなった。また監督交代後に3バックの左として起用も4ビルドアップ時に不可解なポジショニングを見せた。

DF 5 フェルナンド・カレロ

☆☆★★★
リーガ27試合1A
国王杯2試合

ビルドアップに長けたエレガントなCB、今シーズンはピボーテ起用で新境地を開拓。シーズンを通してそこそこの出場機会を確保。さすがに右サイドバックでの起用は厳しかった。

DF 14 ブライアン・オリバン

☆☆☆★★
リーガ30試合1G7A
国王杯3試合

ロングスロー、正確なクロス、優れた対人性能、CBがなぜかできちゃう、クリアがでかすぎる。多くの長所と、なぜか一人しかいなかった左サイドバックという台所事情のためシーズン出ずっぱり、故に筋肉系の負傷で離脱時はほとんど勝てなかった。7Aはキャリアハイ。

DF 18 ロナエル・ピエール=ガブリエル

☆☆★★★
リーガ8試合1G

左もできる右サイドバックとして冬にマインツから加入も、オリバン不在時ですら左で起用されることは無かった。オサスナ戦ではアブデとバチバチのマッチアップの末、両者退場というとんでもないデビューを果たす。最終節では前半の怠慢プレーから後半人の変わったように積極的なディフェンス、そして勝ち越し弾と出場すると話題に欠かさない選手だった。こいつはHIPHOP。

DF 23 セサル・モンテス

☆☆☆☆★
リーガ20試合3G
国王杯2試合

冬にモンテレイから800万ユーロの移籍金で加入。デカい、強い、巧い。3点揃った非常にハイレベルなCB。ベティス戦での逆足バイシクルなどやばいときは自ら決めるなど不可欠な存在だった。争奪戦の予感。

DF 24 セルジ・ゴメス

☆☆☆★★
リーガ29試合
国王杯1試合

監督交代前は4バックで鈍足が目立つなど悪い印象が先行していたが。監督交代後は3バックの真ん中で復活。来シーズンもルイス・ガルシアが続投するなら重要な役割を務めるだろう。

DF 26 オマル・エル・ヒラリ

☆☆★★★
リーガ5試合
国王杯1試合

ディフェンスライン全て務められるユーティリティ性から緊急時の起用がメインで、継続的な出場機会は得られなかった。

DF 27 ルベン・サンチェス

☆☆★★★
リーガ18試合2A
国王杯2試合

今シーズンからトップチームに定着。ヒルと対照的な右サイドを制圧する攻撃力を売りに少ない出場時間ながら2Aを記録。優れた攻撃力、改善の余地ありの守備力とカンテラ産サイドバックの特徴をしっかりと受け継いでいる。

DF 28 シモ

☆☆☆★★
リーガ7試合
国王杯2試合

今シーズン最注目のカンテラーノ。2005年生まれながらフィジカル的にはプリメーラでも十分通用することを示した。落ち着きは10代とは思えないほど。1対1で軽率なミスも見られるが、カバーリングに優れており、今後に期待大。

MF 6 ポル・ロサーノ

☆★★★★
リーガ4試合
国王杯2試合

昨シーズンジローナで重要な役割を果たしたことから今シーズンの活躍が期待されたが、全くと言っていいほど使われず、冬にグラナダにレンタルとなった。グラナダではレギュラーとして優勝に貢献。

MF 6 デニス・スアレス

☆☆★★★
リーガ18試合

セルタでのアレの後、いろいろあって冬に加入。加入後はやる気の感じないプレーを見せていたが、監督交代後チームのスタイル変更により躍動。特に守備面での活躍は意外だった。おそらく来シーズンはビジャレアル。

MF 8 ケイディ・バレ

☆☆★★★
リーガ18試合1A
国王杯2試合

今シーズンは負傷に苦しみ、出場数、スタメン試合数共に加入後最少となった。前監督のフィジカル重視のスタイルの下で出場機会を確保すると思われていたが、そうはならなかった。監督交代後もスタイル的にニコ、デニスの起用が優先され、守備固めでの途中出場がメインとなった。

MF 10 セルジ・ダルデル

☆☆☆☆★
リーガ38試合6G4A
国王杯3試合1A

昨シーズンから得点関与数こそ減ったものの、6Gは19-20シーズン(セグンダ)と並びキャリアハイ、特に中央突破からのミドルシュートで敵陣を切り裂くところはまるでモーセの海割り。
カピタンに就任しリーガ全試合出場(全試合出場は他にフラン・ガルシアのみ)、まさにチームの心臓だった。

MF 12 ヴィニシウス・ソウザ

☆☆☆★★
リーガ34試合1G1A
国王杯3試合

CFGのロンメルからレンタルで加入。今シーズンのサプライズの1人。
リーガ挑戦1年目ながら強靭なフィジカルと長い足を活かしたディフェンスで潰し屋として君臨。守備能力だけでいえばリーガ最高クラス。監督交代後はポゼッションスタイルへの展開から出場機会は減少。しかし36節アトレティコ戦では終盤にホセルとのツインタワーとして前線でプレー。魂の同点弾を叩き込んだ。エスパニョールでの冒険は終了したが、今後のキャリアに注目。

MF 15 ホセ・グラヘラ

☆☆★★★
リーガ9試合1G

冬にヒホンから280万ユーロの移籍金で加入。ビルドアップで非常に頼りになるアンカー。CBでもプレー可能なことから加入後早速出番を得ていた。しかし腓骨の怪我により31節以降出番なしに終わる。来シーズンに期待。

MF 20 エドゥ・エスポシト

☆☆★★★
リーガ28試合2G2A
国王杯4試合1G

エイバルから450万ユーロの移籍金で加入。開幕のセルタ戦では名刺代わりのゴールを決めるなどシーズン中盤まではスタメン出場が多かったが、タイプが似ているはずのダルデルとの息が合わずシナジーを生み出すことができなかった。監督交代後はダルデルの負担を減らすための起用が多く、守備にも献身的なことから出場時間こそ少ないが重要な役割を果たした。

MF 21 ニコ・メラメ

☆☆☆★★
リーガ32試合1G2A
国王杯4試合2G1A

監督交代後最も状況の好転した選手。ホセル、ブライスワイト、プアドらCF陣の1歩後ろでボールを受け、そこから前向いてドリブル、パスなど攻撃に畳みかける姿は痛快の一言。
セットプレーのキッカーを務めるようにもなり、監督交代後11試合で一気に成長した。いや、100%の力を発揮できるようになったというべきか。

MF 22 アレイシュ・ビダル

☆☆☆★★
リーガ25試合3A
国王杯3試合1A

前監督の下ではプレシーズン開始早々に構想外となり屈辱の日々を過ごすも実力でスタメンに復帰。それ以降は継続した出場機会を確保。36節アトレティコ戦では途中出場から2アシストと仕事人ぶりを発揮。今シーズンでの退団を明言している。ありがとう、必殺仕事人。

MF 35 ルジェール・マルティネス

☆★★★★
リーガ1試合
国王杯1試合

リーガ、国王杯で出場機会を得た。bチームでは徐々に得点力も身に着けつつある。今後に期待。

MF 38 ダニ・ビジャエルモサ

☆★★★★
国王杯1試合

bチームの心臓は今シーズンの国王杯リンコン戦でスタメン出場。もう少し出場機会が与えられるかと思いきやトップチームがそれどころではなかったのでこの1試合のみとなった。

FW 7 ハビ・プアド

☆☆☆★★
リーガ37試合7G2A
国王杯4試合2G

今シーズンは序盤から決定的なチャンスを決められず、「バー当て世界チャンピオン」と呼ばざるをえないほどだった(実際はメッシに次ぐ2位だった)。
守備力と走力がそこそこあることからWB起用など本人的には不服の扱いをされることもあったが、シーズン終盤には調子を上げていき、なんだかんだで7G。最終節アルメリア戦ではダルデル交代後はキャプテンマークを巻いており、来シーズンのキャプテン候補。

FW 9 ホセル

☆☆☆☆★
リーガ34試合16G2A
国王杯4試合1G2A

アラベスからフリーで加入。オリバンのクロスに合わせる「爆撃」、信頼できるポストプレー、サイドに流れてニコへのスペース創出など貢献は多岐に渡る。前任者RDTのような波風を立てることもなく、加入1年目で見事サッラ賞に輝いた。守備時のアリバイプレスだけはいただけないが。

FW 16 ホセ・カルロス・ラソ

☆★★★★
リーガ11試合1G1A
国王杯4試合2A

アルメリアからエンバルバとのトレードで加入。5年間の契約を結んだ。
今シーズンの「エスパニョールに何しに来たんだランキング2位」。
4節アトレティック戦のあり得ないオフサイドのパス出した側。12節マジョルカ戦で明らかなミスキックがゴールに入るミラクルを起こす。その後調子に乗ってFKを奪うも明らかなミスキックで失望を感じさせた。
「ボケ・カ(ルロ)ス・クソ」という蔑称が誕生した。監督交代後の出場時間は0分。
5年契約である。

FW 17 マルティン・ブライスワイト

☆☆☆★★
リーガ31試合10G2A
国王杯2試合

バルセロナからフリーで加入。試合に入りきれていない時でも、いきなり点を取ってしまう忍者。ホセル不在時にはホセルの分のポストプレーもこなして点を取るなど素晴らしい活躍を見せた。10得点はリーガ上陸後自己最多。
間違いなくネタ扱いされて終わる選手ではない。

FW 19 ダニ・ゴメス

☆★★★★
リーガ8試合
国王杯1試合

レバンテからレンタルで加入。
今シーズンの「エスパニョールに何しに来たんだランキング1位」。
4節アトレティック戦のあり得ないオフサイドのあり得ないポジショニングしてた側。
国王杯リンコン戦ではシーズン唯一のスタメン出場も43分にブチ切れて退場。シーズン含めてほとんどポジティブな印象を残せなかった。
略して「ダメさん」という蔑称が誕生した。

FW 30 ルカ・コレオショ

☆☆☆★★
リーガ4試合1G
国王杯1試合

今シーズン最後のサプライズ。最終節アルメリア戦では、右サイドからカットインして左足でゴラッソをぶち込んだ。ディエゴ・マルティネス、ルイス・ガルシア二人が喉から手が出るほど欲したパワフルなウイングの有力候補はカンテラにいた。シーズン途中にはA代表に選ばれていたカナダ代表からイタリア代表への鞍替えを行った。

FW 32 ナビル・トゥアイジ

☆★★★★
リーガ1試合

開幕戦のセルタ戦で出場。3節まで招集メンバーに選ばれていたが、その後はbチームでのプレーに専念。この夏はbチームに残るか、移籍するか決断の夏になると予想される。

監督 ディエゴ・マルティネス

☆☆★★★
リーガ6勝9分12敗
国王杯3勝1敗

大きな期待を背負って監督に就任。プレシーズン開始早々にRDT、ヴイリェナ、ビダルを構想外と大鉈を振るう。しかし自身の理想のサッカーを実現させるために必要な①パワフルなウイング、②信頼の置けるGK、③信頼の置けるCB、の獲得が実現しなかったため苦労しながらチーム作りを始めた。当初は前述の通りの意向が反映されなかったスカッドで苦労しながら勝ち点を積むことが一定の評価を得ていたが、②③が実現された後もサッカーの内容が改善されず、失点を重ね続け、攻撃は依然としてダルデルの閃き頼りのため解任された。

監督 ルイス・ガルシア

☆☆☆☆★
リーガ2勝4分5敗

かつての10番が監督として復帰。トップカテゴリーでの経験が皆無のため手腕が疑問視されていたが、蓋を開けるとポゼッションスタイルでエスパニョールは生き返った。右SB、左WGが多く、左SB、右WGがいないという歪なスカッドを右サイドバックを右SBを右WB起用、左WGを左WB起用という策で乗り切る。また中盤3人をダルデル、ニコ、デニスというインサイドハーフタイプで揃えて中盤から押し切るサッカーを展開、最終節はダルデル、ニコ、デニス、エドゥというインサイドハーフタイプ4人起用という奇天烈ぶりを発揮した。かつてのセレッソ大阪は「史上最攻 ~時は、来た~」、「目指すのは優勝じゃない。観客を魅了しての優勝や!」というシーズンスローガンを掲げながら降格したことがあるが、ルイス・ガルシアのエスパニョールは間違いなくコルネジャ史上最攻だった。

番外編

チェン・ヤンシェン(会長)
マオ・イェ(CEO)
ドミンゴ・カトイラ(SD)
★★★★★

いつ出ていくのかな?

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