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実況と解説について考えてみた話

サッカークラブを応援する醍醐味

サッカーのクラブチームを応援する醍醐味ってなんだと思いますか?
もちろん推しチームが勝ったら嬉しいし、すごいプレーをみたらワクワクします。
一喜一憂する。勝ったら嬉しい、負けたら悔しい、単純なことだけどその気持ちを他人を共有できる。こういう感情の共有ってほんと大事だと思ってます。
わたしはどちらかというとインドアだし病気のこともあってリアル交流を制限しているので、サッカー配信やTwitter、note(もちろんマンガやゲームとか)で人と関われることを大事にしてます。
今回はサッカー中継における実況・解説と絡めたそんなお話です。

賛否両論あった南葛SC中継

南葛SCの試合中継での岩本GMの解説スタイルについて、わたしもnoteに書いたところ、そのあとTwitterやDMとかでもいろんな意見が聞けました。
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賛同してくださる意見もあれば、いや、あれはないなっていう意見もあったりで、いろんな視点があるけどこうやって同じことで考えるってすごいことだなぁと嬉しく思ったり。
じゃあ、実況・解説のスタイルでどんなのがいいんだろう?って改めて考えてみました。

こんなスポーツ中継はいらない!と実況の極意

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考えるにあたって、プロのアナウンサーさんはどういう風に考えているのかというのが知りたくなり、この2冊を読んでみました。

こんなスポーツ中継はいらない!」では
野球、サッカー、プロレス、駅伝、テニス、ラグビー、F1に関する中継や実況のコラムが計10本書いてあります。
その中でサッカーに関することは約3本

・実況アナウンサーの眼差しと位置付け - サッカー中継哲学(倉敷保雄)
・バカの心得 - J2からのサッカー中継批判(山本史華)
・元選手に解説を頼むという不幸な構図について(高橋秀樹)

Radio Comfort〜ラジコン〜 快適なラジオの旅をあなたに」では
スポーツ実況の極意を探る!という特集で、野球、サッカー、駅伝、競馬に関するアナウンサーさん7人のインタビューが載っています。
サッカーに関しては、

・サッカー中継の極意(煙山光紀 / ニッポン放送)

この本にはサッカー中継をやられてる清水大輔アナや師岡正雄アナなども載っていますが二人は野球解説としてのインタビューでした。
師岡正雄アナは俺たちのフィールドに出てくるモロ岡モロ雄アナのモデルなのでサッカー実況の極意を知りたかったです。

この2つの本を読んで、実況と解説の連携ってとても大事ということを感じました。

実況の役割と解説の相乗効果

実況の役割については、

・知識の提供
・試合の実況放送
・ゲームの展望


書籍内ではこの3つについて詳しく説明もありました。
ここでは両チームに対する中立中継ではなく、推し中継スタイルに関して考えてみます。

まず「知識の提供」について
これは選手の基本情報だったり現在のチームの順位など、こういう基本的なことをしっかりと教えてくれるのは大事。
南葛SCは実際のサッカーを知らないけど、キャプテン翼はなんとなく知ってるとか、下町繋がりで、とか新規のサッカー初心者さんだったりがいると思うので、丁寧なぐらいしてもいいはず。
新規サポーターの導入ってすごい大事だから、常に初めましての人がいる状態だと思って実況・解説してくれると嬉しい。

今はこのご時世だから、どこまで事前取材がアナウンサーさんの方で出来るか分からないけれど、常に情報を集めていてほしいし、それがネットとかで見れる情報の二次情報や三次情報でなく自分ならではのものだったら、コアサポーターも嬉しいはず。
その点、南葛SCは解説にGMの岩本義弘さんが担当してるので、そういったところはかなり強みだ(からもっともっといろいろ言ってほしい!)
前にアウェイ戦でこの選手はホテルの前乗りが初めててテンション上がって気合い入ってた!とか大学卒メンバーの初々しい感じも聞けたりと、こういう情報は選手の人間性も見えるし選手個人を応援してみようという気持ちにもなる。

次に「試合の実況放送」について
これは試合そのものの状況をしっかり伝えてくれること。
もちろん映像があるから観る側がしっかり見てれば良いのだけれど、カメラの視点によっては選手やプレーの認識が難しいことがあるので丁寧に伝えてくれると助かる。
だけど、ボールホルダーの名前だけを淡々と読み上げる実況スタイルの方もいるけれど、わたしはあまり好きじゃない。
実況してほしいのは名前"だけ"ではなくて名前とどんなプレーをしてるのか、どんな動きをしてるのかそういうところを実況してほしい。
そうすれば解説もやりやすいのではないだろうかと考える。

関口、ボールをキープする。
長澤、右サイドをかけあがる…ここでパスをうけて、リターン
関口、前方のスペースにパス
佐々木!抜けた!
など
確かに一瞬一瞬でプレーが変わるから、ここまで説明が追いつく場合は難しいとは思うけれど、
関口…長澤…関口…佐々木と淡々とボールホルダーの名前を言うだけっていうのはどうなの?と思う次第。

サッカー先進国のブラジルのラジオ中継では、選手の名前と大体の位置だけでもリスナーは頭に描けるという話もあるし、もちろん日本でもチームに詳しいコアサポーターなら出来るけど、初心者に優しくを大事にしてほしい。

欲を言えばボールホルダーじゃない選手のフリーランニングとかももっと意識して実況してもいいと思うし、視聴者の見る意識が変わる。どうしてもボールホルダーを追ってしまうけれど、あ、こっちの選手はこういう動きをしてるんだ、これは効果的なんだなとかそういうのを見る目も養われる。

3つめは「ゲームの展望」について
これは上のフリーランニングとかのように実況の人がそういうのも言ってくれると、解説も今のこの動きいいですねとか、この縦の動きを繰り返して急に横や斜めの動きに変えたら効果ありますね!とか、今の状況を踏まえての今後のチャレンジや試合展開などについて。
こういうのも織り交ぜてくれると少し深い解説にもいけるんじゃないかな。

サイドが狙われてますが、どのように修正していけば良いでしょうか?とか実況側からどんどん解説に聞いてみてもいいかもしれない。
もちろんそのためには事前に実況と解説での知識の共有も必要だし、解説の中で今日はこういうことも伝えたいというのを持っていてもいいかもしれない。
書籍の中で倉敷保雄アナが「つねに最大公約数の視聴者としての意見を持って解説者のコメントを引き出していく事が解説者の個性を生かすことにもなる」と書いている。
実況は解説者の個性を生かすのって大事なんだ。逆もしかりで実況の足りないところを解説で補うというのも大事。
こういうことから実況と解説の連携や事前準備はとても重要。

実況も解説もサポーターも発展途上

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試合にもリズムがあるように実況や解説にもリズムがある。
状況によって盛り上がったり落ち着いて実況したり、メリハリつけてもらえたら見てる方も試合への没入感があっていい。
あとはyoutube配信でコメントがリアルタイムで見れたりする今の南葛SCの配信スタイルだと視聴者のリズムを感じ取ってくれるのも嬉しい。
実況や解説しながらコメントを拾って、そこにも対応してって大変だとは思うけれど、見て反応してもらえるのは単純に嬉しいよね。
そこは正直、井上マーさんは上手いと思う。

岩本GMの解説スタイルに対してDMで個人的感情挟まないで解説すべきっていう意見もありました。
確かに中立中継なら実況や解説は感情を挟み込むべきではないという意見もなんとなく分かる。
そこは推し中継だからというのをしっかり分かってもらって(根回ししといて)進めるしかないのかな。上の写真は試しに南葛の放送に勝手にテロップ入れてみたやつ。しっくりくるかも!?

ただ、負けているときとか実況・解説のモチベーションが落ちてしまうこと、悔しくて暗くなってしまうこともあるけれど、もっと鼓舞してほしいなとは思う。まだ試合は終わってない。戦っている。ATでの大逆転劇もあるようにサポーターは最後の一瞬まで諦めたくない。
だから愚痴っぽくなるのも一つのスタイルとしてあっても良いけれど、まだ戦うぞ!という前向きな気持ちも伝えて欲しいと思う。

「世界に目をやれば、品行方正なコメンテーターばかりとはいえない。愛情に裏打ちされてるとはいえ、相当な悪態に聞こえるコメントを投げつけるコメンテーターもいる。これも文化なのだ。残念ながら日本ではまだこういうタイプは嫌われそうだ。それでもぼくは意識的にあうスタイルを崩してみることがある。いまはどこまで許されるのかが知りたいし、反応が知りたいからだ。」と倉敷さんの言葉にもあった。

岩本GMのスタイルもひとつの文化なんだよね
サッカー放送の文化もまだまだ発展途上。見る方もやる方も少しずつ成長していけたらいいな。

こうやってnoteに書いたりTwitterで呟いたり、あとは南葛SCのyotube配信のチャットコメントに残したり、わたし自身も成長すると思うし、少しでも見てくれる人がいて考えるきっかけになったら嬉しいです。

感情の共有が出来たりいろいろ話せたら最高!
南葛SCを知るきっかけにもなってくれたらもっと最高!!

得意分野でもあるゲームのefootballでも南葛SCも作りたいと思ってるけど、こればっかりはKONAMIさんに早くエディットモードの搭載を頼みますとしか言えない。(ウイニングイレブン2021版の南葛SCは作ってあります、開幕データから選手も増えたりしてるから新バージョンも配布する予定)

あとはnoteを書くようになっていろんな人のnoteを読むのも楽しいです。
おすすめのnoteや南葛に関するnote(フォローして読みたい!)とかあったら教えてくれたら嬉しいです。
それでは、今回はこの辺で。

ゆうみ

読んだ本はこちら
(古い本だから取り扱いなかったらごめんね)

こんなスポーツ中継はいらない!(寺子屋ブックス / 青弓社)

Radio Comfort〜ラジコン〜 快適なラジオの旅をあなたに (楽工社)


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