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新型コロナウィルス戦記12

このnoteは新型コロナウィルスにまだなってない方や、なったばかりの方など少しでも参考になればと思い自分なりのコロナとの戦記を記します

前回→新型コロナウィルス戦記11

退院日の朝

退院の朝が来た。小鳥たちが、競うように可愛い沢山の囀りが、病室の外できこえる。
そんな声を聞きながら、退院の身支度を行う気持ちに切り替えていく。
酸素量も、最高値をマーク。退院の日に相応しい99%だなと。


同室のB青年は、相変わらず体調が悪く、熱が下がらす、頭痛との闘いを繰り広げている。あまりにも、痛く苦しいようで、1時間おきに、起きて、雄叫びをあげ、看護師のサポートを受けながら、何とかやり過ごしている。
こうやって、コロナウィルスは、ボクシングのボディブローのように、体力を奪っていき、スタミナ抜群のボクサーのように、場合によっては、ここから一気にたたみかけてくるのだなと、また、怖くなった。
本当に、ラウンド長めの格闘技のような病気だなと感じる。
そして、そんなコロナウィルスの治療現場で、戦っている看護師について、気になり、退院の準備を少しやめて、NHKオンデマンドの看護師のドキュメンタリーを見る事にした。

看護師のドキュメンタリーをみて

NHKスペシャル 「看護師たちの限界線~密着 新型コロナ集中治療室~」 http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2021113093SA000/?capid=sns002

この番組は、東京の集中治療室で戦っている救急救命士センターの看護師に、5ヶ月間密着したドキュメンタリーでした。実際に、コロナウィルスで、重篤な患者の対応に終われる日々で、若い看護師も、どんどん精神が病んでいき、退職するなどのエピソードも取り上げられていた。
また、当初は、受け答えもしっかりしている元気だった患者さんが、見る間にどんどん悪化し、自分の心肺で対応出来なくなり、エクモをつけて生命維持しないといけない状態に。
そこに、看護師も全身全霊を使って立ち会うが、みるみるうちに、その患者さんは瀕死になっていく。
結果、その患者さんは、頑張りも虚しく他界し、看護師も精神崩壊と、体調を崩し、前線離脱となり、看護師長に謝罪を繰り返す。
コロナ禍の医療現場では、このようなシーンが数多くあるようだ。患者の回復出口が見えず、急激に悪化し、今までにない容態に直面し、一気に自分自身も壊れる医療従事者が後を立たないようだ。
コロナウィルスでなく、通常の病気だと、患者が元気になり、感謝の言葉で、気持ちをキープしていたが、コロナウィルスという病気は、そんな隙も与えず患者の笑顔を奪う特殊な病気だなと感じた。

もうすぐオリンピック、パラリンピックだが医療体制は。。。

まもなくして、ビッグイベントが始まろうとしている。これまたNHKの番組を見たところ、医療体制も、全く整っておらず、現状の逼迫した医療体制から、無理矢理体制をつくり、ビッグイベントをやり過ごそうとしているようだ。
ここ数年自治体や行政の仕事は、お手伝いして来たが、このようなコロナ禍状況で、人事が安定しない中で、オリパラは特に困難だと感じる。
なぜなら、年度が変わったパッと結成した人事体制で、大きな物事を成し遂げる事は、通常出来ない。
付け焼き刃は無理という事なのだ。
付け焼き刃ではなく、一つの目標やビジョンをじっくりと、諦めず、しっかり体制を作り、そこに素晴らしい仲間と、コツコツとやり遂げるという形ではないと、無理が必ず来す。
そうでないと、医療体制も含めて大会の実現は厳しいと感じる。
自然の流れを尊び、何事も無理のない流れで、進まないと、調和が取れず、おかしな方向に進んでいくと感じる。
とはいえ、オリパラまで、時間はないので、開催するのであれば、なんとか物事が整い、完璧ではないが、うまくいく事を祈る事としよう。
さて、では、ゆっくり退院準備をしていくとしよう。

つづく→新型コロナウィルス戦記13

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