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「可愛い」 で終わりにしない。着物のカジュアルな魅力を広めたい #かなえたい夢

2022年秋、何気なく足を踏み入れた着物屋さんで、とっても素敵な体験をした。10歳くらい年下のスタッフさんに小花柄の着物を着せてもらいながら、着物ってこんなに可愛いんだ!!と、心の底からワクワクした。

着物を着ると胸が高鳴る。いや、着ていなくても、お店で目にしたりコーディネートを考えたりするだけで、すごく楽しい。新しく誂えた時はもちろん、骨董市やレンタルの着物店に行っても、同じものを繰り返し着ている時だって、その度に可愛くてたまらない気持ちになる。

着物へのときめきは、初めて着た日から1年以上経った今も続いている。

自分で着物を着ることに慣れてくると、少しずつ欲が出てくる。きちんと着付けをできるようになりたい、帯結びのバリエーションを増やしたい、ちょっと良い着物を買ってみたい。

そして、着物の魅力を伝えたり、身近な友だちに「着物って可愛いね」と言ってもらったり、あわよくば一緒に着て出かけたりしたい。

私は、もともと着物に対してハードルの高さを感じていた。着物警察という言葉を聞いたこともあったし、着付けも、着物を着た時の振る舞いなんかもルールが細かくて難しそうなイメージがあった。

でも、それは着物のほんの一面であって全てではない。確かに知っておいた方が良いマナーや知識はたくさんあるけど、着物はそれらを知っている人だけのものではない。きちんとした場でしか着れないこともない。

洋服と同じように「今日これ着よ」という軽やかさで選んで、家の中で過ごしたり、近所に買い物に行ったり、お気に入りのカフェに行っていいのだ。洋服と合わせたっていい。ブーツやパーカーと合わせてもいい。私は着物で居酒屋や美術館に行くのが好きだ。

とにかく、結婚式などの特別な場を除いて、着物は着たいように着ていい。それを知ったのは、自分で着物を着るようになってからだった。

私が着物を着ると、興味を持ってくれる知人や、写真を見て可愛いと言ってくれる友人がいる。嬉しい!!

すかさず私は「可愛いでしょ! カジュアルな着方もあるし、値段だって幅広いし、着付けもけっこう簡単だよ! 着てみてほし~」と言う。

着物ってこんな風に着られるし、不器用な私でも着付けできるようになったよ。そういうことを1人でも多くの人に伝えたくなって、Instagramで着物アカウントを作って毎日更新した。「お似合いですね」「○○の新作買ったんですね」などと、コメントで交流することもある。楽しいし嬉しい!

こんなにも私にときめきをくれる着物……なのに、作れる人や工場がどんどん減っていると知った。このままでは日本の着物が日本で作れなくなるかも……とか。

着物に対して、私に出来ることをしたいなと思った。

着物を目にしたら、素敵とか綺麗とか可愛いと思う人は確実に居る。だけど、目で見るだけでは着たいとか買いたいにまではなかなかならないと思っていて。値段やお手入れ方法、自分に似合うかどうかの懸念に加えて、着付けという壁もある。

難しそうなイメージがあるし、着物そのものに対しても「きちんと着ないとダメ」みたいなイメージをもっている人も、結構いると思う。そんなこともないんだけどな。

そういう懸念や先入観を崩すには、実際に着てみるのが一番早い。私自身がそうだったら。だから、「着物可愛いでしょ。着てみてね」で終わらせるのではなく、「良かったら着てみる? 私着付けできるよ!」と言いたい。着たら惚れちゃう人、絶対いるから。

惚れるまでいかなくても、「案外カジュアルにも着れるんだな」とか「楽しいな」って思ってもらえたらそれも嬉しい。言葉を尽くすよりも、一度体験してもらう方が絶対良い。

私は、大好きな着物の魅力を1人でも多くの人にカジュアルに体験してもらい、着物が、これからも長く続く文化であってほしいと思っている。そのために、私は自分で着物を着るだけでなく、人にも着付けをできるようになろうと決めた。

「可愛いでしょ。着てみてね」ではなく「良かったら着てみない? 私、着付けできるよ!」と言えるようになりたい。


#かなえたい夢


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