The National Shrine of Our Lady of the Holy Rosary of La Naval de Manila, Quezon, サント・ドミンゴ教会、ケソン、フィリピン
マニラ首都圏のケソン市にあるNational Shrine of Our Lady of the Holy Rosary of La Naval de Manila、サント・ドミンゴ教会(Santo Domingo Church)とも呼ばれています。ケソン市は、マニラの北東に位置し、マニラ首都圏に属する市の中で最大の面積と多くの人口を有する市です。1939年に市として設立され、フィリピンの首都だった時もあります。
サント・ドミンゴ教会は、16世紀後半にドミニコ会によって建立。ドミニコ会は、アウグスティノ会やフランシスコ会より少し遅れてフィリピンに到着し、布教活動を開始したそうです。会堂は、地震や戦争の被害の度、再建し、現在の会堂は6代目になるそうです。5代目の会堂は、イントラムロスにありましたが、第二次世界大戦中に破壊され、戦後、現在のケソン市に移転したそうです。
現在の会堂は、フィリピンの建築家José Ma. Zaragozaのデザインにより1954年に完成。スタイルはアール・デコ様式。José Ma. Zaragozaは、フィリピンの著名な建築家の一人で多くのプロジェクトに携わり、National Artistの称号を得ています。
教会は、聖母マリア(Our Lady of the Holy Rosary of La Naval de Manila)に捧げられています。海軍を意味するNavalの言葉がありますが、17世紀にオランダとの海戦に勝利したことを踏まえているそうです。2012年に、教会と聖母マリア像はフィリピンのNational Cultural Treasureとなっています。
クリーム色の非常に大きな会堂。高い鐘楼が特徴的です。鐘楼の下部に聖ドミニコのレリーフがあります。
会堂正面入り口。扉の上部に、聖母マリア像を中心にし、船や兵隊等を描いたレリーフがあります。
会堂は巨大です。会堂の柱が太いため、少々わかりづらいですが、正面に祭壇、左右に翼廊が見えます。薄黄色と白を基調とし、曲線と太い直線によって構成されています。
正面の祭壇エリア。明るく、開放的な作りです。
左右に翼廊があり、左側の翼廊の祭壇に、Our Lady of the Holy Rosary of La Naval de Manilaが設置されています。青色の中、金色の装いと装飾が輝いています。
右側の翼廊方向。巨大なステンドグラスを通じた光と開けられた扉の外に緑も見え、美しい光景。
右側の翼廊の祭壇。ペルーのドミニコ会の修道者、後に聖人となったマルティン・デ・ポレス(Martin de Porres)の像だそうです。
扉の外は、教会の敷地で駐車場となっています。
再び会堂の中へ。会堂の後方を臨みます。
2階に設置されているパイプオルガンが小さく見えます。
会堂中の色鮮やかな大きなステンドグラスが圧倒的です。会堂右側のステンドグラス。
会堂左側のステンドグラス。
会堂後方。
会堂は、回廊を通じて教会の施設につながっています。回廊の各柱には修道士の名前と木彫りのレリーフが掲示されています。
中庭はきれいに整備され、兼燭台などがありました。
会堂方向を臨みます。
回廊部分外観。
築60年以上の建物ですが、きれいに維持されています。
南国の木々の中、アール・デコの建物が良いです。
2019年7月訪問。
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