The Saint Augustine Church, Paoay, パオアイ教会、パオアイ、フィリピン
フィリピンのルソン島北西部、PaoayにあるThe Saint Augustine Church、パオアイ教会とも呼ばれる。18世紀初期の建物。スタイルはEarthquake Baroque。フィリピンのバロック様式教会群(Baroque Churches of the Philippines)としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されている。フィリピンのNational Cultural Treasures。ラオアグ市内(Laoag City)よりトライシクルで約30分程度。
フィリピン滞在中にぜひ訪れたかった場所の一つ。紹介記事や写真で見ていたが、正面からのショットだけでは想像がつかず、訪れて全容がつかめた。
正面は従来の教会のイメージから異なる印象。三角形や非常に大きい土台から、石造りのピラミッドや南米の遺跡を彷彿とさせる。古代遺跡では無く、1710年頃に完成したそう。正面、内部、外周という順番で見ていきます。
街中に教会はありますが、周辺はきれいに整備され、お土産屋や飲食店がならんでいます。正面左側に巨大な三層の鐘楼があります。
朽ちてしまっているのかもしれませんが、十字架等教会をイメージさせる装飾は少ない感じ。石積みの壁面の所々に草が茂り、Ruinのような雰囲気もありますが、史跡ではなく、現役の教会です。
入り口から来た方向。周りには高い建物等なく落ち着いた佇まいです。
内部は細長い会堂、天井はむき出しとなり、梁部材や柱が非常に簡素です。世界遺産に登録されながらも苦労があることがうかがい知れます。
教会入り口の衝立やステンドグラスが美しい。
正面の聖壇と左右にそれぞれ聖壇があります。
正面の聖壇。スペースに比べこじんまりな印象です。
右側の聖壇。手前に十字架を背負った像が見えます。フィリピンのカソリック教会では多く見られました。
所々傷んでいますが、光が入り美しい。
左側の聖壇。
教会内部には同じような木製の聖壇がいくつかあります。
右側の側廊を入り口側から見たもの。
聖壇側から。
非常に大きな教会です。
入り口付近。
外へ
分厚いバットレスです。側面の謎が解け、興奮気味にシャッターを切ってしまいます。螺旋の文様等ありいろいろなカルチャーが混ざっているようです。厚さは2メートル程。全部で24個のバットレスがあるそうです。
フィリピンは地震が多く、地震の度に建物の崩壊等被害を受けたため地震被害を防ぐ観点からこの独特の建築様式が生まれたようです。
屋根まで登れてしまいそうなスロープの形状となっています。
周辺は普通の道路や街並みが広がっています。
教会の裏側もしっかりと支えられています。
教会の裏側には駐車場兼バスケットボールコートがありました。フィリピンではバスケットボールが非常に人気の高いスポーツです。世界遺産の教会の裏側にバスケットボールコートがあるのは驚きでした。生活に溶け込んでいます。
ぐるっと回ります。反対側は小さな公園等教会付属の施設があります。
文献によると素材にレンガや珊瑚を使用しているそうです。
鐘楼。中には入れませんでした。
正面に戻ります。正面は公園のように開けたスペースとなっていて、いろいろな角度から写真を撮ることができます。おそらくこれまで見た写真では公園の緑で草原の中に教会があるような錯覚をしていたようです。
トライシクルに乗ってラオアグのホテルに帰ります。
2018年3月訪問。
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