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9月16日(月) 渋大祭に行った

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川崎の扇島公園で行われた渋さ知らズ結成30周年企画「渋大祭」に行ってきた。
野外フェスに行くのは初めてなので少し緊張した。体力が最初から最後まで持つか、とか。
直前まで雨の予報だったので、雨の中で一日いるのはつらそう、どうしよう、と思っていたのだけど、前日に「雨のち晴れ」に変わったのでちょっと安心した。

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川崎駅に着いたときはまだ雨だった。
会場は川崎駅からシャトルバスで20分くらいの海沿いの埋立地だ。
会場内は傘が使用禁止なので、入り口に傘を置いてこの日のために買ったレインポンチョをかぶる。土がところどころぬかるんでいる。

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入場してすぐのところで玉置標本さんが麺を作っていたので一瞬だけ挨拶した。

麺を食べたかったけどめちゃくちゃ行列ができていたので諦めた。

オープニングは渋さ知らズから。渋さにしては少人数で6人くらいだけど、迫力があってかっこいい。だけど始まってすぐにちょっとトイレに行きたくなったので一旦抜ける。長丁場なので早めに抜けておいたほうがいい。
トイレは会場の外にあるので少し歩かないといけなくて、そのついでに別のステージでやっているCRCK/LCKSを見た。音楽は結構聴いているのだけど生で見るのは初めて。かっこいいな。小田朋美さんは本当に才能に溢れている感じだな……。
(貼ってある動画はこのイベントの演奏ではなく別のものです)

本当はもっと見たかったのだけど、今回の本命の一つであるROVOがもうすぐ始まってしまうので2曲くらいしか聴かずに離れた。

渋さ知らズの終わりごろに戻り、ROVOが始まるのを待つ。前にROVOを見たのは京都にいたとき、2004年のことなので、15年ぶりになる。そのときは京大西部講堂で行われたのだけど、夏なのに冷房がなくて、気温50度、湿度100%という過酷な環境で、勝井さんとか汗をだらだら流しながらバイオリンを弾いていたのだけど、ライブ自体はめちゃめちゃよくて、のちにCD化やDVD化もされている。

ROVOが始まる頃には雨があがっていたのでレインポンチョを脱いだ。これで自由に動ける。
久しぶりに見たROVOはやはりめちゃめちゃよかった。人力で宇宙っぽいトランスをやるバンド、ROVO。ROVOを聴くと強制的に体が踊らされてしまうのでドラッグぽさがある。力強く進んでいく二台のドラムの上に、微妙にずれたリズムでバイオリンやギターやキーボードなどの音がかぶさる。それに合わせて、自分も体を力強く縦に揺すりながら、手や足などでふにゃふにゃした動きをせざるを得なくなる。最高だった。

ROVOの人たちも結構みんな年をとっただろうに最高の演奏をしてくれてすごい。ずっと続けてほしいな。

ROVOのあと、会場をぶらぶらと歩き回る。路上でサンバ隊がいてサンバをやっていた。栗コーダーカルテットを一瞬だけ見る。

そのあとどんなバンドか全く知らずなんとなく見たtoconomaが結構好みでよかった。全部うまいんだけど、キーボードが特によいな。4つの楽器のバランスがとてもよい。

シートエリアで友人夫婦とその子と合流。4歳の子があちこち歩き回るのをついていったりした。

子どもと遊んでいたのでそんなにちゃんと聴いてないのだけど、中村佳穂よかったな。言葉って意味と音の二つの要素があるけど、中村佳穂の発する言葉は音の要素がすごく強くて、何を喋ってもどんな音を発しても音楽になるような、そんな才能を感じた。

T字路sをちょっとだけ見たあと、クラムボンへ。僕はクラムボンは結構好きなんだけど、最近はそんなに追ってなくて10年前くらいまでの曲しか知らないかも、って思ってたんだけど、そんな僕でも知っている曲ばかりやってくれた。「サマーヌード」「パン蜜」「波よせて」「残暑」とか。フェスってクラムボンファンばかりいるわけじゃないからそういうものか。クラムボンを見るのも京都にいたときメトロで見て以来だから15年ぶりくらいだ。あいかわらず素敵だった。

そしてThe Sun Ra Arkestra。サン・ラの名前くらいは聞いたことあったけど、あんまり詳しくは知らなかったのだけど、いやー、よかったな……。今日のベスト級によかったかも。誰かが聴く温泉とか言っていて、聴いていると溶けるような感じ。

ちょうど空が黄昏時だったのもやばかった。

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サン・ラとGEZANがちょうどかぶっていてどっちも見たかったのだけど、サン・ラが居心地良すぎて聞き続けてしまった。だけど最後近くで抜けてGEZANのステージへと向かったら最後の二曲だけ聴けた。

GEZAN、音源はちょっと聴いてて、まあかっこいいなー、と思ってたのだけど、生で見ると勢いとオーラがすごくあって、なんかこいつらヤバい、という感じがすごい。尖っていてキレキレで、何か世界を裏返してくれそう。もっと見たかった。今日一番もう一回見たいと思ったバンドかも。

GEZANが終わってZAZEN BOYSへ。
ザゼンは音源では聴きまくっているけど見るのは初めて。すごいカッコよかったけどある程度想像通りではあったかも。めちゃめちゃ楽器がうまい人達がかっこよくて変なリズムを正確に刻んでいる上に、向井秀徳が酔っ払いぽいことを言い続けているという(笑)。ベースの女性が髪を振り乱しながら弾いてるのはよかった。

そしてトリはもちろん渋さ知らズオーケストラ。ステージの上には40人か50人くらいが載っているフルメンバー。リハーサルのときにやったナーダムで異常にアガる。

演奏は最高。向井秀徳が一瞬だけ出たり、サン・ラの人も参加して豪華すぎるメンツ。変な格好の人ばかりがいるダンサー陣も楽しい。
締めは代表曲の一つ、本多工務店のテーマ。イントロのギターのギャーンという音が流れた途端に観客がウオーッて言ってみんな最前列まで詰めてきたので、それに紛れて僕も最前列まで行って、手を振り上げながら全力で歌った。

最高だったけど、1時間というフェス向けの構成なので、もっと聴きたかった感じもあったな。1時間と言いつつ1時間半くらいはやってくれるんじゃないか、30周年記念だし、と思ってたんだけど、意外ときっちり終わってしまった。
ナーダム聴きたかったけどリハのときだけしかやらなかったな。残念。まあ1時間くらいの構成だと、本多工務店のテーマかナーダムはどちらかしかやらないか。

初めてのフェスで、最後まで体力が持つか不安だったけど、意外と最初から最後まで行けた。最後のほうは足がもう棒のようで立ってるのがつらかったけど。しかし楽しかったな。

帰り道、玉置さんやぶち猫さんたちと一緒に川崎駅まで帰った。
今回のイベントで、渋さ知らズのメンバーの鬼頭さんが製麺をやりたいと言って店を出していて、玉置さんはそれを手伝いに来ていたらしい。
「メンバーが店を出すなんて文化祭みたいですね」
「ほんとに」
楽しそうだ。自分もそういうのやってみたいかも。
玉置さんが、
「学生の頃は文化祭なんて全然好きじゃなかったんだけど、大人になってからは文化祭みたいなことばかりやってる」
と言った。

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