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サノフィ、後天性TTP治療剤カブリビ承認取得

サノフィは2022年9月26日、カブリビ注射用10mg(一般名:カプラシズマブ(遺伝子組換え))が、承認を取得したと発表。適応は「後天性血栓性血小板減少性紫斑病」。同剤は国内で2020年6月にオーファンドラッグに指定された。後天性血栓性血小板減少性紫斑病(後天性TTP)で微小血栓を阻害する新規作用機序を持つのが特徴。

同申請のベースは単群非盲検試験。18歳以上、血漿交換療法の実施回数が1回以下の後天性 TTPと診断された日本人患者21人が対象となった。

同単群非盲検試験で、年齢18歳以上で、血漿交換療法の実施回数が1回以下の後天性 TTPと臨床診断された日本人患者 21人が組み入れられた。

同剤は、血漿交換療法と免疫抑制療法併用下での投与後、血漿交換療法の終了後も30 日投与され、その後もなおADAMTS13の抑制が持続の場合は、最長8週間の治療期間延長が認められた。

主要評価項目は、per-protocol(PP)集団での試験期間中に後天性TTPを再発した患者の割合とした。再発率20%以下を成功基準とした。

6人が試験中止(有害事象による中止2人、医師判断での中止4人)。15人をPP集団に含めたが、このうち1人(7%)で再発がみられた。

血小板数の改善期間の中央値(95%信頼区間[CI])は、PP集団で2.79 (1.76–3.59)日だった。

最も高頻度の有害事象は、便秘と不眠。それぞれ患者の43%と29%に認められた。

血栓塞栓性事象は1件報告され、内訳は脳梗塞が1例、深部静脈血栓症が 1例。

治療に関連して認められた重篤な出血性有害事象は、肺胞出血が1例で認められた。

試験期間中(治療期間と追跡期間)で、死亡例の発生はなかった。

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