オペラ。言葉のいらない感情の訴え方。
58回目です。φです。
本日私は非常に心を痛めることがあったので、唐突に私の好きな歌について語っていこうと思う。
文句たれるより、好きなものを語った方がいい。私はそう思っている。何この人狂ってるくらい好きなんだな、と思われる方が、相手を無駄に不愉快にせずに済むと思う。
私はnoteに今回書く。けれど、現実において私はストレスフルになったとき、「私語るよ!嫌になったら逃げてね!さあ!」と前置きしてから語り始めます(笑)
私は嫌なことに対して時間を取られたくない。好きなことに変換してしまえばいいじゃない、と思っています。嫌いなことにとらわれて、ずーっと考えておかないといけないなんてないのだし。
と、いうことで。
今日は私の意外な趣味、「オペラ」への偏愛を語っていこう。オペラ興味ない?まあ斜め読みでもして「こいつ狂ってやがる」くらいに笑ってやってください。
オペラ。とても高尚な趣味のように思われる。しかしながら私の愛している理由なんて高尚なものなんかじゃない。もはや不純な理由である。
好きな理由。「命削ってる感があるから」…ご理解いただけたでしょうか、無理でしょうね。私もそう思う。
人って歌うとき、すごく息を使う。さらに、声帯を震わせて、音を正確に出して、声を楽器にしなければならない。
人間が鳥になれる瞬間のような、楽器になれる瞬間のような。それまではただの声だったのが、音を取って、音を繋いでいくとそれは「歌」になって、音楽になる。すごく素敵だと私は思う。
同時に、自分の呼吸を使って、削って、必死になって歌わなければならない。そこが、私には「命を削っているよう」に思えて、とても芸術的なものに感じる。
声として声帯を震わせれば、会話ができる。しかしながら、会話はお互いが言っていることを理解する必要があり、またその相手の言語を知らなければ、意思疎通はできない。両者の間には知識が必要になり、一方通行ではなりたたない。コミュニケーション。これが必要。
一方で、歌。
歌は、そりゃもちろん何を言っているかを知るために、言語があれば尚良い。けれど、例えその言語を理解せずとも、歌は心に響く。通じる。どういった気持ちを謳いたいのか、伝えたいのか、どの感情を持って歌っているのか。それは、言葉という媒介なしに伝えることが出来る。
会話とは違って、歌は一方的とも言える。けれど、共感した瞬間から一方通行ではなく、両者間で新たな関わりが生まれると私は思う。
「言っていることは分からない、けれど、とても気持ちが伝わる」そういった経験が私にできたのは、オペラを見てから。
私がちゃんとした場所で最初に見たのは男性だけのオペラのグループ。興味はあったけど、正直チケットをもらった時点では「まぁ、楽しいと良いな」くらいの気持ちだった。
聞いていて、なんだか涙が出た。この「マリと子犬の物語」という感動モノの映画でも周りが号泣する中「犬かわいー」くらいの感想しか持たなかったこの私が!(笑)
もうどうしようもなく涙が出たのが、「GreenSleeves」。イングランド民謡ですね。
私は昔からこの歌を知っていたけど、泣いたことなんてなかった。いい歌だな、くらい。
最初で時が止まったように感じた。次にただ歌が耳に入った。それからは、ただただ涙が出た。
あの瞬間は、私は今までに味わったことがなくて、本当にどうしようもなくなった。すごく長い間聞いたような、一瞬で終わったような。終わった瞬間に、いつまでも歌ってほしいと心から思った。
私は1時間半か2時間か、その時間で人生の半分くらいの感情を使った気がした。あまりの声の美しさに、人間がここまで鳥のように歌えるんだってことに。正直、何がなんだか分からないくらい心が動いた。
私はあれから、オペラのとりこになって。邪道かもしれないけどYouTubeでオペラをたくさん探して動画を見て、歌をたくさん知った。けれど、どのオペラを聞いても、あの時の感動には勝てないなぁ、と今でも思ってます。
そのオペラの終わりに、メンバーの方々が客席まで来て握手。強く握手をしてもらえて、まぁとりこですよー!最高だった!私の人生で忘れられない瞬間で!良かった泣かなくて、とこの鉄仮面やらポーカーフェイスと言われることもある私が(笑)
そのグループはCDを持ってきていたので買いたかったのだけど、私の欲しいものが売り切れで、本当に悔しかった。私はCDレンタルしかしたことないのに、本気でほしいと思いました。それくらい、日頃の私にはありえない行動をとりまくった。
私にたくさんの感動を与えてくれたのは、「THE LEGEND」様。
ありがとうじゃ言い尽くせない。本当に、本当に私に感動をくれた方々です。
そんなわけで、オペラ興味ないなぁって人も、一回で良いから見てみてほしいなぁ。人の声の限界を、言葉を介さずに伝わる感情をぜひ知ってほしい。
興味ない、と止めてしまうことが、人生において最ももったいないこと、だと私は思っています。人によってこの考え方はもちろん違う。けれど、私のおすすめは経験してみること。
さて、書いているうちにストレス減ってきたしオペラ聞きたくなってきた。
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