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【デイトレ初心者】初心者が考えそうなこと

初心者である僕が、初心者が考えそうなことをまとめてみた。
というか、たった一ヶ月で僕がやった軌跡として考えてもらっても良い。

・コツコツドカン
利益が減るのが怖い。損失を確定させるのが怖い。

そのため、含み益が減りそうになるとまだ伸びるかもしれないのにチキン利食いをする。
利益を守るため、かつ、その利益がマイナスに転じるのが怖いからだ。

逆に、損失については、損失を確定すると帳消しにする可能性を減らしてしまう。
含み損益の存在を認めずに、ずっと塩漬けにしておけば値が戻ってくれるかもしれない。

利益を得るよりも、損失を感じる方が人間は辛い。

この事柄は理論化されていて、プロスペクト理論という。
「人は利益を得る喜びよりも、損する苦痛の方が2倍以上強い」
そのため、前述のように利益が減るのを恐れる、損を確定するのを恐れる。

損切りをしない事で、負けている事を拒否することもできる。
株価は短期であればあるほどランダムだから、負けを帳消しにしてくれる事もあるにはある。
けれど、そうならなかった時に物凄く多いな傷口になってしまい、他のトレードで補填が出来なくなる。

気にするべきは、1つ1つの勝率ではなく、トータルの損益だ。
重要な事を忘れてはならない。
勝率を上げる為にやっているのではなく、お金をいくらか儲けるためにやっているのだ。

・トレードに根拠がない
なぜか自分はトレードで財産を築けると考えている。
もちろん、そう思わなければそもそもトレードに参加しない。
新しい事を始める上でのモチベーションとしては、必要な行為だ。

しかし、いざトレードを始めた後は厳しい現実を見据えなければならない。
人間には、確証バイアスというものがある。
自分がすでに持っている先入観や仮説を肯定するため、自分にとって都合のよい情報ばかりを集める傾向があるのだ。

本当はトレードに根拠がないのに、ちょっとしたプラスに見える材料を持って、トレードに入ってしまう。
そして、得をすればチキン利食いをするし、損をすれば塩漬けする。
そうなると、コツコツドカンを食らって、勝てなくなってしまう。

また、ポジションを持っていない事に対する機会損失も悪影響をする。
目の前で株価が動いていると、ポジションを持っていない事そのものが損をしていると錯覚するのだ。
初心者なのだから、当然、負ける確率が高いのにその事を忘れてしまう。

自分が余所見をしている間に、株価が上がってしまうんじゃないか? という機会損失を恐れる。
自分が買ったら下がるのに、自分が買わなかったら上がる。
稼ぐことしか見ていないので、リターンにばかり目が行く。

逆にリスクを見据えてトレードすれば、焦って飛びつくこともなく、安定したトレードができるようになるはずだ。

・時間軸を変える
自分にとって都合の良い情報を集めた結果の行動である。
スキャルピングのつもりだったのに、今日は株が上がる確率が高いからとデイトレに移行する。
本当は損切りをして、心機一転、稼ぎ方を考えた方が良いのに本能が邪魔をしてしまう。

ナンピンをして、約定単価を下げ、勝率をあげようと試みる。
それが成功するとそれが癖になってしまって、いざ負けた時の損失が大きく膨らんでしまう。
どこかで大きく負ける運命なのだ。
株価は下がる時はトコトンまで下がる可能性だってある。
それに捕まってしまったら、どんどん傷口が広がっていく。

デイトレのつもりだたのに、スイングに。長期に。
そして、いつしか塩漬けにして、見るのも嫌になってしまう。
証券会社にログインするのも嫌になり、株自体が嫌いになる。

良い地合いの時に参加せず、せっかくの機会を失う。
最初はたった2,3000円や1万円の損失だったはずなのに。
目の前のお金やあらゆる機会を失ってしまう事になる。

・準備不足
銘柄選定をきちんとせず、準備不足からトレードをして失敗をする。
日々の株価はランダムではあるものの、傾向から確率を上げることはできる。

日経平均が上がっていれば、上がる可能性の方が高い。
(逆に、日経平均と逆相関をする銘柄もある。それが分かっていれば、それを逆手に取ることもできる。
 また、日経平均とまったく相関がない銘柄もあるため、下がっているタイイングでは、そういった銘柄を対象にトレードすれば良い)

個別の銘柄においても、今日は上がる可能性の方が高い。
だから、買いで順張りをしようとか。
下がる可能性が高いなら、売りで順張りをしようとか、考えておくことはできる。
もちろん、それと逆になる可能性もあるにはある。
株価は様々な要因によって、現在の価値が変わるからだ。

けれど、確率的に分のあるトレードというのは依然として存在する。
きちんと銘柄を選定し、各銘柄について確認しておけば勝つ確率を上げることができる。
その辺りが分かっていないと、ただ目の前で起きたことに右往左往して疲れてしまい、悪いトレードをしてしまう。

・高く買って安く売る
目の前で株価が上昇しているのを見て、遅れて買いで参戦する。
そうなると、高値で掴んでしまって、下落に巻き込まれて損をする。

急激に上がっているタイミングは、プロが売りたいタイミングだ。
プロは事前に仕込んで、人々が欲望に駆られて株価が加熱して上昇したタイミングで売る。

この辺りは、今の株価がボックス相場に入っているかどうかを見極めると勝率が上がるように思う。
株価は、ある一定の値段の中で上下に反復することが多い。
上昇するのか下降するのか、各トレーダーたちが様子を見ているタイミングだ。

株は売りと買いが成立して価格が決まっていく。
僕が上がると思って買いたいタイミングでは、逆に下ると思って売りたい人がいることを忘れてはいけない。
そうした相互作用によって、株価の値段は決まっていく。

前回ここが底だったから、今回も底に違いないと思って下落したタイミングで仕込む。
そして、多くの人がじれて株価がボックス内で上がり過ぎたタイミングで売る。
もちろん、ボックスの壁を突き抜けてさらに上昇する可能性はあるにはある。
しかし、神様でもないのだから予想を全てあてることはできない。
ボックス内で上下しているタイミングでコツコツ積み上げることで、リスクを抑えて少しずつ勝っていくのだ。

・壁の崩壊で損をする
株価はいつもボックスの中で上下を繰り返す訳ではない。
トレーダーは虎視眈々とボックスを突き抜ける瞬間を見定めている。
買いで入って、上に突き抜ければ大きく稼げる。
売りの場合は、下に突き抜ければ同様に稼げる。

買いも売りも、次に壁に近づいた時にボックスが崩れるのではと見守っている。
ボックスが崩れた時に儲ける時には、その前に仕込んでおく必要がある。
運が良ければ、その崩壊が自分にとって大きな利益をもたらす。
しかし、アテが外れてしまった場合は、大損するリスクも出てくる。

株はローリスクならローリターンだし、ハイリスクならハイリターンだ。
明らかにおかしな方法でトレードしていなければ、大抵はそうなっていく。
となると、アテが外れたらすぐに逃げるために約定しなければならない。

損をしてもそれが元に戻るなんて思わずに、さっさと損切りをする。
リスクが現実のものとなった時に、さっさと手仕舞って損失を少なくする。
そうすれば、またハイリターンが得られそうなタイミングで、改めて勝負をすることができる。

・落ちているナイフを掴む
コインが5回続けて表が出たら、次は裏が出ると期待してしまう。
そのため、下がり続けている株価があれば、そろそろバランスを取って上がるのではと勘違いをする。
そして、とんでもない大怪我をすることがある。

これを防ぐ為には、きちんと反発を見極めてからトレードに入るのが良い。
落ちている最中では、さらに落ちる可能性の方が高い。
特に、株の集団心理は恐ろしい。
落ち続ける事はない、上り続ける事はないと分かっているのに、恐怖に駆られておかしな行動に出てしまう。

一旦、全員の恐怖が吸収しきれるまで待っておいた方が賢明だ。
全員が逃げ出している時に、スケベ心を出して近づいてみると、自分も恐怖に駆られて逃げ出すハメになる。
まずは遠くから見守っておいて、感情的にならずにトレードできる環境まで落ち着くのを確認した方が良い。

・熱くなってしまう
勝っていても、負けていても起こりうる。

勝っていれば調子に乗って、今はついているとトレードが大胆になる。
大胆になるということはリスクが上がるということで、リターンも確率も増えるが損をすることの方が多い。
一定のトレードで成果を上げているのであって、大胆になった時のトレードは経験値が低いからだ。
ある程度勝っているから、少しくらい負けても大丈夫と、結局、稼いだ金額を大幅に減らしてしまう。

負けている場合は、「取り返したい」という私情でトレードをすることになる。
もう既に奪われたものは、自分のものではない。
にも関わらず、無くなったものを求めて、ハイリスクなトレードをしてさらに痛い目を見る。

株価はコントロールできない。
1万円を失っていて、1万円を取り返したいと思う時、せっかく8000円を安定的に稼げるタイミングでも、まだ足りない2000円を追ってリスクを取ってしまう。
そして、せっかくの8000円が5000円になり、0になる。
0ならまだ良いがマイナスになって、それを認められず塩漬けしてさらに大損をする。

基本的に目の前の株価こそが正義で、たった今高そうか低そうかを各々が判断している。
僕の負け額なんて市場には関係がない。
多くの人が参加している中で、僕の影響力なんてまったくあり得ない。
安いと思えば買い、高いと思えば売る人がいるだけだ。

まったく意味のない「取り返す金額」を市場に持ち込んで、自分の取りうる手段に制限をかけてはいけない。
5000円を2回得れば、結果的に1万円を儲けられたかもしれないのに、自分は1万円を取り返したいんだ、それ以下の金額はいらないんだ。
と思えば、選択肢が減ってしまって、適切なトレードができなくなる。

・自分は有能だと思い込む
大抵の人は、「自分は少なくとも上位50%にいる」と思うらしい。
恥を偲んで言えば、僕は「自分は上位20%に入れる」と考えている。
もちろん、最初からそうだとは思わない。
突き詰めた際に、20%に入れるという信念があるのだ。
それがあるから研鑽できるという部分もあるので、一概に悪いとは言えないが。

ただ、実際の所、大抵の人が自分は上位だと考えている。
下位20%の人ですらそう思っている訳だ。
となると、どういう事が起きるのか?

勝ったら自分の実力で、負けたら運が悪いという思考である。
それはそうで、自分は上位50%なのだから、勝つのは当たり前、負けるのは自分ではなくて、自分以外の誰かが間違っている事になる。

そういう人が多いからこそ、負け続きでもギャンブルを続けたり、株を続ける人がいる。
それを咎める動きがあって、勝者と敗者の差がどんどん広がっている訳である。
億り人なんて呼ばれる、1億なんて途方もない人が出ているのがその証拠だ。

その人たちは、上手い人からそういった大金を稼いでいる訳ではない。
入れ替わり立ち替わり入ってくる初心者の小銭をかき集めて、最終的にそういった大きな金額を形成している。

今トレーダーとして有名な人だって、最初は負けていたり、勝ってもそこまでぱっとしない金額を行ったり来たりしていた人も多い。
結局株は複利で増やすものであって、最初の資産がある程度貯まったタイミングで、スキルも着実にある状況で、ふとしたタイミングで大きく伸びる。

大きく勝っている人はむしろ、「自分が資産を作った時は地合いが良かった」と言っている。
謙虚というのもあるが、実際にその通りなのだろう。
その地合いの良い時にリスクを張るメンタルやスキルがあったからこそ、大きく資産を伸ばせたのだと思う。
地合いが悪い時にも安定的に稼げる人は少ない。

勝った時は運、負けた時は実力。
そう考えた方が、負けたトレードを分析して、負ける確率を減らせる事ができる。
もし、負けた原因がまったく分からないくらいになれば、そこが始めて「運が悪かった」ということだ。

・リスクを想定していない
勝つことばかり考えている。
だから、リスクを想定しておらず、実際にリスクが顕在化した時に固まってしまう。

蛇に睨まれたカエルのようなものだ。
蛇になんて会うわけがないと思っているから、実際に会った時に恐怖で固まってしまう。
本当は、出会った瞬間に逃げなければいけないのに。

蛇に会う前提であった時の事を予め考えておく必要がある。
そして、実際に会ってしまったらあれこれ考えるのではなく、兎に角逃げる。
逃げなかったら最悪の結果になるかもしれない。
もちろん、自分にとって都合の良い結果になるかもしれないが、それは運でしかない。

運に身を任せていれば、いずれはどこかで破綻する。
実力も上がっていかない。
自分が取っているリスクをきちんと見据えて、それが顕在化した時の準備を予め整えておく必要がある。

・他人を見て安心する
人間は、他人の不幸で自分の不幸が和らぐらしい。
トレードの場合、自分が大損をした時に他人の大損を見ると安心するようだ。

絶望し切っていて、少しでも自分を癒やさないと一歩も動けないなどであれば、それでも良い。
しかし、ただ他人の不幸を見て自分を慰めていても、問題の解決にはならない。

損をしたということは、自分のトレードの何が間違っていたということだ。
それを一つひとつ紐解くことで、トータルで利益を得る確率が少しずつ上がる。
その積み重ねをせずに、一時の安心感だけでトレードに参加してはいけない。

・GCに騙される
投資をやっている中で、一番有名な概念じゃないだろうか。
直近の移動平均線が過去の移動平均線を超えた時「ゴールデンクロス」と言う。
要は直近で勝っている人が、過去負けている人を上回るので、上値が軽くなる。

損をしている人が平均で減るということなので、売りたい人よりも買いたい人の方が上回る。
勝った人も、儲けたタイミングで売って、でもまだ上がりそうだから再度買い直してまた売る。
そういした回転がぐるぐると回って、どんどん株価が急上昇する。

チャート上で見るとGCを迎えた株価は、どれも安定して上がっているように見える。
だから、GCを迎えたばかりの銘柄を沢山集めて、置いていかれないように努める。

しかし、多くの人が知っているということは、利用されやすいと言うことでもある。
もっと安い値段で仕込んでいた人が沢山の建玉を捌くために、GCを超えたと錯覚させる。
それに釣られて集まって来た人たちに、容赦のない売りをぶつけて自分の建玉を消化する。

上がると思って集まった人たちは、上がらない事に失望して狼狽をする。
そして、恐怖に駆られて高値で掴まされたからすぐに逃げなければと狼狽売りして株価が急激に下る。
きちんとGCを超えて、さらにちゃんと伸びることを確認してから入れば良いのだが。
ただ、GCを迎える前から結構伸びているし、それが確認できた後は既に高そうに見えてしまう。

上がりすぎた株価を咎める動きとして、一時的に下がったりもする。
押し目と呼ばれるものではあるが、それを見て、高値で掴みすぎたと思ってこらえきれずに売ってしまう。
そして、次の日には反発してさらに株価が上がったりする。

株は我慢料とは良くいったもので、きちんとリスクとリターンを考えて、時には我慢しなければならない。
自分のシナリオが成立している間は、株を持っていて、それが崩れたら売る。
しかし、目の前で株価が乱高下していると欲望や恐怖に負けて、おかしな行動を取り、そうすることで結果的に損をする可能性が増えてしまう。

・10兎を追う
「二兎を追う者は一兎をも得ず」という有名なことわざがある。
わざわざ説明も不要だろう。
大抵の人は、それはそうだと思うだろうけれど、大抵の人は現実に同じことをしている。

株の場合は分かりやすい。
10兎どころか20,30,100を追っている人もいるだろう。
株のリストを作成するのは、簡単な事だ。
上場している会社は4000近くあり、日々動く銘柄は400程あるらしい。

そうなってくると、少しの機会損失も許せなくなる。
ネットトレードによって、400銘柄全ての監視が容易になっている。
勉強の為に、場外でそれをやるのは良い事だと思う。

けれど、トレード中は400銘柄に意識を分散するのではなく、絞る必要がある。
400の銘柄が上下しているのを全て把握するのは無理だ。
A銘柄に注目している内に、B銘柄が急騰してしまう。
1:1の関係ならまだ良いが、数十の銘柄が上がっているはずである。

目の前に可能性がありすぎると、人間は動けなくなってしまう。
むしろ、可能性を狭めた方が、目の前で起こっている事に集中できて結果が良くなることが分かっている。

場外でいくら銘柄を監視しても良いが、場中の銘柄は数銘柄に抑えたい。
そして、それに全力で向き合うことで、きちんとしたトレードができるようになる。

A銘柄がずっと動かないので、B~Z銘柄に浮気している内にA銘柄が高騰する。
ちょっと前までせっかく見ている銘柄だったのに、と機会損失に苛立つ。
そうなってくると、市場が自分に対して嫌がらせしていると意味不明な観念を持つことになる。

損をする確率がありつつも、常日頃から転売できる機会を提供してくれる市場を敵に思うようになる。
敵が示す情報は、自分にとって不都合だと思うようになり、目の前の現実を正常に判断できなくなる。
そして、敵をコントロールするために、あれこれと陰謀論を考えたり、出し抜こうとする。

しかし、市場は敵でもなんでもない。
参加者の総意である。
どのくらいの人が参加しているか分からないが、たかだか一個人があれこれ策略を建てようとも、自分以外の全ての人を出し抜く手段なんてない。
無視されて終わりだ。
たまたま上手くいくことがあるかもしれないが、それは単に運が良かっただけの話だ。

株は、何も考えずに買っても勝つ可能性だってある。
目を瞑って買うか売るかしても勝てるのだから、変な事は考えずに意味のある積み重ねをした方が良い。

意味のある積み重ねとは、負けた時の状況を丁寧に紐解いて、次はどうしたらそれが防げるかを真摯に考えることである。

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