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My「くだらないの中に」

これは2023年9月18日OAのCDTVライブライブにて披露された星野源さんの「くだらないの中に」に猛烈に感動して心震わせた人の自分語りです。
自分語りなので基本的に気持ち悪いです(笑)
悪しからず(*_ _)


「くだらないの中に」は不思議な立ち位置にいる歌だ。

星野源の楽曲の中であなたが好きな曲は?
と聞かれたら、私の場合この曲は数ある名曲の中に埋もれてしまって一番に名前が挙がることはない。
ど名曲過ぎてその存在が宙に浮いてしまうのだけど、ライブで生歌を聞くと一番ダメージ(いい意味の)が大きい。

私のファースト「くだらないの中に」は2017年にさいたまスーパーアリーナの2階席の最後方で聞いたもの。当時の私はまだ源さんの曲をそれほど聴きこんでいなくてメロディがなんとなく分かるぐらいの曲だった。

しかし米粒ほどの遠さにいる人から発せられる魂の歌に、その歌詞に、優しい旋律に、初めて音楽を聴いて涙を流し、そんな自分に驚き、放心状態で帰りの電車に乗り、最寄り駅に降りてから味のしないチャーハンを嚙みしめた。

当時はまだ産後1年経っておらず仕事には復帰したものの、自分の居場所はなく上司も後輩も私の扱いに困っている様子がありありと分かり、必死で頑張るものの子供はすぐに体調を崩し、夫は激務で頼ることができず、私の世界には私と子供だけしかいなかった。息の仕方から忘れていた。そんな私があの曲を聞いたときに世の中と繋がった気がしてまるで宇宙人が初めて自分以外の生物とコンタクトしたみたいな感覚になった。


「くだらないの中に」は私と世界を繋ぐ歌だ。

それ以降私は地球での息の仕方を思い出して現在に至っている。
今年8月のサマソニSo Sad So Happyで披露された「くだらないの中に」も、もはや人だけでなく宇宙に行けとし生けるものすべてに向けられた歌のようで本当に心に染み入った。

そして昨日9/18でのパフォーマンス。
家族と一緒で全然集中できない環境で、うるさいななどと思いながら見ていたのだけど、画面越しにまっすぐこちらに向かっていつものようにただ真摯に音楽を届けようとしている源さんのパフォーマンスにいつしか周りのざわざわが聞こえなくなり、私は視聴者なのだけどゾーンに入った感覚がした。

この感覚知ってる。
また私は世界と繋がった。

言うまでもなく当然生きているから息はしている。でもそんな当たり前のことを日々の生活に追われて忘れてしまうことがある。そんな当たり前だけど生きていくうえで必要不可欠なことをこの歌は思い出させてくれる力がある。
また泣いた。


「くだらないの中に」は私の愛すべき生活の歌だ。

くだらないの中について考えるときいつも感極まって泣きそうになる。
この文章を書いている今もそう。
理屈じゃ説明出来ない何かがあるとしか思えない。
もちろん楽曲自体の持つ音楽の力とそれを100%以上の出力で伝えてくれる源さんのパフォーマンスの素晴らしさがあってのことだけれども。
私はこれほどまでに日常に寄り添ってくれる歌を、これほどまでに深い愛情の歌を知らない。

多分(勝手な想像だけど)日本語が分からない人が聞いても愛の歌だと感じるのではないだろうか。

大きな深い愛(音楽)に触れるからいつも子供のように泣き出したくなるのかも知れない。

きっと聴く人の数だけ「くだらないの中に」の形があるのだと思う。

あなたの「くだらないの中に」はなんですか?

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