腹腔内圧を高めてペダリングぅ?

今回はペダリングにおける腹腔内圧の話をしたいと思います。

自転車では腹腔内圧を高めてペダリングなどと言ったりします。
何じゃそれ?と思うのですが。
そんなことをしたら呼吸が出来ません。
死んでしまいます。
なのでペダリングの時は忘れていいのですが。

息を吸って止めると腹腔内圧が上がります。
横隔膜は下がっている状態です。
横隔膜が下がるから腹腔内圧が高まります。
息を吐く時は横隔膜は上がります。
横隔膜が上がるから腹腔内圧が下がります。
呼吸をしてるのに腹腔内圧を高めてペダリングというのは意味がわからないのです。
じゃあツールの選手がペダリング中にお腹が出てるのはなんで?あれは腹腔内圧じゃないの?という人もいます。
あれは重力方向に引かれてお腹が垂れ下がっているだけでしょう。
もし仰向けで漕いだら引っ込むと思います。
あとは呼吸で膨らんでいるところの写真を撮ったとか。
どっちにしても呼吸をしてるのに圧が高まるなんてことはないのです。

腹腔内圧の体幹へ作用ですが、腹腔内圧は体幹の伸展方向に作用します。
意外に思う方もいるかもしれません。
お腹を丸くした時に圧が高まったと思っていたのはただ腹筋に力が入っただけのことも多いです。

腹筋に力が入る運動といえばプランクがあります。
プランクは腹筋には力が入りますが、腹腔内圧を計測した研究では上昇は見られなかったそうです。
しかも安静立位と変わらなかったそうな。
なんだか残念な気がしないでもないですが、プランクを腹腔内圧のためではなく他の目的でやるのであればいいかもしれません。
僕はやりませんが。

呼吸をしずに自転車に乗ることは一瞬ならできるけど、普通は呼吸をします。
呼吸をしている限り腹腔内圧は上がりません。
じゃあ腹腔内圧は要らんのか?というと要ります。
腹腔内圧を高めないとウエイトトレーニングができないのです。
ウエイトトレーニングは股関節の伸展に力をつける目的でやることが多いですが、腹腔内圧を高めることが出来なければ大した強度で出来ません。
大した強度でなければその人は弱いままです。
じゃあどうやったら腹腔内圧を高められるの?というとウエイトトレーニングをやればいいのです。
でも腹腔内圧はペダリング中は高くないって言ったじゃんと思う人もいると思います。
考えなくてもわかるのですが、自転車は股関節の伸展で進める乗り物です。
股関節の伸展を強くするのにウエイトトレーニングをやるのです。
ウエイトトレーニングによって腹腔内圧を上げられる様になったら無駄にはならんから取っといてください。
タイムトライアル等のスタート時は腹腔内圧を高めて強く股関節を伸展します。

強くしといて必要な時に使いましょう。

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