圧倒的な営業マンが僕の退職の挨拶の後にしたこと

前職でお世話になった会社の、営業担当の方と会食した。前職退職時には今の会社に入ることは決まっていたが、SNSなどでは退職の旨だけアナウンスして、新しい仕事は入社したらそのタイミングで皆さんにお話することにしていた。今日の会食は、そんな退職直後、まだ新しい職場を皆さんにご案内していないタイミングで設定された。

その方は先方企業の営業担当役員なのだが、今までお会いした人の中でも圧倒的な成果を上げる営業さんだった。クライアント側、発注側で色んな営業さんから色んなご提案を頂いたが、あまり上手じゃないと感じる営業さんははじめての商談で商品を売り込む。

上級の営業さんは課題を聞き出す。その上で最適な商品を提案したり、場合によっては他社の商品を紹介する。信頼を得るための一つのテクニックなのだろう。

しかし、最上級の営業さんは雑談する。その雑談の中から本音ベースの課題やニーズを自然に探り出し、それを最後にさらっと披露してみせる。そして、次回、そんな課題を解決出来る手段をさらっと自然に提案する。その役員さんはまさにそんな営業マンだった。

退職のアナウンスをしたとき、最初のあまり上手でないと感じる営業さんは、大体後任の担当者を聞いてきた。もちろんそれは全く責められる由はない真っ当な依頼だ。でも、正直ちょっと寂しさがある。

上級の営業さんは、次の職場を聞き、また一緒に仕事がしたいと伝えてくれた。目先の売上より何より、私はあなたとまた仕事がしたい。そう言われて悪い気がする人はいないだろう。

でも、最上級の営業さんは、ただ労を労い、とにかく飲みましょう!慰労会やりましょう!と言ってくれた。そして、今日の会食に至ったわけだ。

結局何が違いなのかというと、彼は常に人間として僕に向き合ってくれていたのだ。友人が人知れず悩んでいるとき、話も聞かずいきなり解決策を提示する人はいない。お前の課題はなんなの?と聞く人もまずいないだろう。雑談の中から実際に悩んでることを確認し、その悩みの詳細を聞き出すんじゃないか。

役職や役割ではなく、常に人間として意識し、接すること。これはきっと営業のみならず、仕事の人間関係全てに通じる黄金律だ。

おわり

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Daisuke Inoue

マーケター。アウディ、ユニリーバ、ニュージーランド航空でマーケティングを担当。東洋経済で「マーケティング神話の崩壊」連載中。著書に「デジタルマーケティングの実務ガイド」「たとえる力で人生は変わる」 : https://www.amazon.co.jp/dp/4883354563/

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コメント2件

営業って、やっぱりどれだけ人の気持ちを考えられるか。相手の立場に立てるかですね!
すごく共感できる内容でした。
私の尊敬している方もそんな風に営業されているので、やっぱりどれだけ人として相手と関われるのかだなぁと感じました。

有益な記事をありがとうございます。
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