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一人ひとりの権利や尊厳が守られる社会をめざして

社会福祉士の資格を活かし
ピッコラーレの相談支援員となったチョコさんの
日々の相談活動を支える想いです

ピッコラーレの活動に加わったのは‥

 ピッコラーレに加わったきっかけは、とても個人的なことです。
子どもが欲しかったけれど流産を繰り返していた私は「こんなに子どもを望んでいるのに、なぜ生まれた我が子に手をかけてしまったり、虐待してしまう人がいるのだろう」と児童虐待に関心を持つようになりました。

 その後母親になり無我夢中の日が過ぎても、公園や自宅で赤ちゃんを遺棄したと女性が罪に問われる事件があるたびに、モヤモヤとした思いがありました。
何年も経って、ある日美容院で読んだ雑誌にピッコラーレが紹介されていました。「相談支援員になるために必要な資格も持ってる!これだ!」と飛びつきました。それなりの年齢になっていましたし、今から新しい仕事を始めるのはしんどいかもなぁという思いもありました。そもそも採用されるのかも分かりません。
まあ、とにかく話だけでも聞いてみようと研修に申込み、活動内容を詳しく聞いたらなんだかとってもやる気があふれてしまい、あとはあれよあれよと言う間に相談支援員の一員になったのです。

余談ですが、記事に出てくる「チョコさん」などの呼び名は、noteのためのペンネームではありません。ピッコラーレのメンバーは、ふだんから自分が呼ばれたい呼び名(ニックネーム)で活動しています。ニックネームを使うことで、お互いの親しさを深めるだけでなく、対等な仲間として、役割を超えた一人の個人として、活動に関わっていけるのではないか、と考えているからです。

相談の現場で感じることは‥

 相談支援員としてピッコラーレに加わり、他のメンバーから学んだ最も大きなことは、やっとの思いで相談してきてくれた相談者さんたちとの細い糸を切らないよう、安心して相談してくれるように、必要な情報を伝えつつ、言葉の一つ一つを選びながら、気持ちを聞き取ろうとする姿勢です。そこには「この人が相談することを諦めてしまったら、もしかしたらたった一人で出産することになってしまうかもしれない、それを防ぐんだ」という思いがあるんだと思います。

 相談してくれる方の中には、複雑な背景を背負っている方が少なくありません。自分の力で未来を切り開いていかなければならないのは、もちろんその通りです。しかし、そもそもスタートラインに立つことが難しい事情のある人に、自己責任だから『自助』で頑張れというのは、社会による切り捨てです。

 ましてや、思いがけない妊娠で誰にも相談できず、時間だけがどんどん経ってお腹が大きくなってしまった女性が一人で子どもを産み落とし、場合によっては犯罪者にされてしまう…その間の葛藤、不安、苦しみ、孤立感を自己責任で片付けていいのか?いいわけがありません!(実は、私すぐ沸点に達してしまう質で(笑))

一人ひとりの権利が守られる社会をめざして

 現在の私は社会福祉士ですが、大学時代も社会人になってからも福祉とは全く畑違いの世界にいました。そんな私が福祉の世界に飛び込んだ時、頭にあったキーワードは、尊厳、人権の尊重、その人の権利が守られることでした。

 産む、産まない、結婚するしない、セックスするしないという個人の選択や決める権利が認められること、安心できる環境で生きること、そんな一つ一つが幸せな社会への第一歩だと考えていましたし、今も同じ気持ちです。

 流産を繰り返し辛かった時期、産婦人科に行くと、そこにいる私以外の人はみんなハッピーで、ハッピーでない私はまるでいない人みたいにスルーされている…そんな風に感じていました。ある時、一人の看護師さんが「辛かったね」としっかり私を見て声を掛けてくれた時、「あ、受け止めてくれた」と感じた安心感は忘れることができません。
ピッコラーレには、あの看護師さんのような人が沢山います。私もそうなりたい。

 本当は、ピッコラーレのような活動が必要なくなることが良い社会、権利が守られる社会なのでしょう。そんな日が来ることを夢見て、バイタリティ溢れる素敵な仲間たちと今日も相談の窓口につきます。

現在ピッコラーレでは、「あなたと一緒に「一人じゃない」と言える社会をつくりたい。ピコサポ150人募集キャンペーン!」を実施しています。
ぜひ、「にんしん」をきっかけに、だれもが孤立することなく、
自由に幸せに生きることができる社会の実現をめざして、
あなたもピッコラーレの仲間になりませんか?
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