日記:これでも同じ空の下で繋がってるんだぜ

夜の大学で、zoomを気兼ねなくできる場所がパッと思い浮かばず咄嗟に土手に座ったが、途中から雨が降ってきた。

カメラをオフにするのは相手に失礼だという倫理観があるので、暗闇の中、パソコンの明かりに照らされる顔だけでも表示していた。

相手の方は、多分家にいるし、背景を「家」っぽい別の画像に設定していた。

同じ時間に、きっとそう遠くない場所にいる2人が、こんなにも離れて感じる。



用件が終わった後、明るくてきれいなほうの画面から「それで、なんで......外にいるの?笑」と言いながら笑う声が聞こえてくる。


え、今更?気になってたんだ?

というのが最初。

次に、説明を終えるまで笑いを堪えていたのか!という尊敬の意。


「ちょっとおかしいところがあるが、悪い奴ではなさそうだ」と思われたのか、「わからなかったらなんでも連絡してね」ということを色々優しく言ってもらった。


話を聞くことに気をつけたあまりに濡れてしまった荷物を持って立ち上がる。


帰りのバスの中で何故かヘッドフォンがスマホに繋がらなかったけれど、音楽を聴くふりをした。

さっきの人のほぐれた顔を思い出して、ちょっと笑った。





↑春休みにフランスに語学研修に行きたくて説明を受けていた。どうなるかしら。

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