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英プレミアリーグ マンチェスター・シティ優勝の原動力

マンチェスター・シティが今年のプレミアリーグ王者にふさわしいことは間違いないと思いますが、過去6年間で5回のプレミアリーグ優勝という成功が何に寄ってもたらされたかを理解しておくことも大事に思います。

2008年にアブダビ連合投資グループがマンチェスター・シティを買収して以降、カルドゥーン・アル・ムバラク会長のもと、経営陣は、クラブを中堅の平凡なチームから世界的なチームに変え、2011/12の初優勝以降 7回のプレミアリーグ優勝を果たしました。しかし、シティの成功は、オーナーの資金力なしには実現しなかったため、常に疑いの目を向けられてきた。

次のグラフが示すように、過去15年間、世界のサッカー界でシティほど移籍金を費やしたクラブはありません。ドイツのサッカー移籍専門サイトTransfermarkt.com によると、2008年以降のマンチェスター・シティの正味移籍金(支払い移籍金から受け取り移籍金を引いたもの)は、なんと14億5000万ユーロ(約1570億円)にのぼり、地元のライバル、マンチェスターUに約2億ユーロ、かつてはロシア、現在はアメリカ資本が経営するチェルシーに約3億ユーロ以上の差をつけています。シティはまた、財務規則違反の疑いで100以上の告発をプレミアリーグから受けており、今回の優勝に影を落としています。

とは言え、シティのピッチ上でのプレーはやはり素晴らしかったと言えるでしょう。1995年にドイツの伝説的なコーチ、オットー・レーハーゲルが言ったように、「お金でゴールは決まらない」のである。街の反対側にあるもう1つのマンチェスターのクラブを見れば、お金だけでは成功が保証されないことが分かります。2013年にサー・アレックス・ファーガソンが引退して以来、マンチェスター・ユナイテッドは、地元のライバルとほぼ同額を費やしているにもかかわらず、その名に値する結果を出せていません。

プロサッカーチームによる2008年以降の正味移籍金


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