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詩| また、ひとつ。

季節が変わるたびに
君が遠くなっていく
またひとつ遠くなっていく

またひとつ君のことを忘れていく

声を
笑顔を
温もりを
君の影すら

君をまた
君をまたひとつ

少しずつ、
少しずつ。

願いを祈りを吐き捨てるように
少しずつ。

君が居た春と
君が居ない春を

桜の花びらを千切るように

色がくなっていく
さらさら、ときえていく

またひとつ、きみをわすれてしまう

また、ひとつ
このしゅんかんにも
また、ひとつ。

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