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日本と韓国でコロナワクチン争奪戦を制した話しと副反応と韓国生活TMI


中国入国に再チャレンジしようとなったのが6月中旬。

そのころ日本のうちの地元では、まだ若年層のワクチン接種券の配布が始まってすらなかった。

出国は7月中旬、どう考えても無理である。

両親は日本で1回目を接種して、韓国で2回目を受ければいいと主張しており、内心そんな無茶なと思っていた。

それでも全く聞かないわけにはいかず、渋々動くことにした。

7月上旬に届いた接種券は届いた。大規模接種会的なやつは一生繋がらないし、益々ワクチン接種は非現実的なものであると感じた。

仕方がないので、近所でワクチン接種のできる病院を探しキャンセルを待つことにした。そのうち、キャンセル分発生を公式LINEで知らせてくれる病院があったので、そこにターゲットを絞った。通知が来たら、そこに鬼のように電話をかけるのみである。この日は65回かけた。

そうやってその日、日本でのキャンセルワクチンを勝ち取り、1回目のファイザーワクチンを接種したのであった。

ちなみにわたしの場合は副反応が全くなかった。打ったほうの腕が多少痛むくらいで、熱やそのほかの症状は出る気配もなかった。接種して4日後の車酔いを副反応として疑ったが、パートナーに違うと言われたので違うのだと思う。


韓国に渡ってからも戦争であった。

韓国のワクチン事情として唯一なんとなく知っていたのは、キャンセルワクチンが日本よりも分かりやすく管理されているということ。NAVERやKAKAOで近所の病院のキャンセルワクチンの発生や件数を確認することができ、そのままオンラインで予約までできるという。

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隔離が解除され娑婆に出るタイミングで適当に予約して打てばいいと思っていた。が、これが大きな間違いだった。

韓国も同じく、もしくはそれ以上にキャンセルワクチンは争奪戦だった。少なくとも今は、あの画像のようにワクチンが残ったりはしていない。

確かに近所の病院をリストに入れておくと、キャンセル発生時に通知が鳴る。ただ、通知が鳴って3秒以内に予約ページに飛んでもすでにそのぶんのワクチンは既に無いのだ。電話なんて論外である。

周りの友人に聞いても、キャンセルワクチンの予約は韓国人の中でも不可能なものとして認識されているらしかった。

実は韓国のワクチン接種率は日本とあまり変わらない。若年層の接種予約も8月から始まるところである。(そのなかでも受験生である高3から優先接種するあたりが韓国らしい)正式に予約、接種が始まるのを待っていては中国への出国に間に合わないので、大変悩んだ。

一日中、病院の「予約する」と「リロード」をタップしていれば可能性はあるが、現実的ではない。正攻法では韓国のキャンセルワクチン争奪戦を勝ち抜くことができないのである。

個人的にはコロナに感染するのも運だし、死ぬのは運命だと思ってはいるのだが、流石に留学志半ばで感染したり死ぬのは少しどうかと思うので、中国に行く前に、お守り程度に2回目の接種を完了しておきたかった。

というわけで、隔離解除の数日前から周辺の病院、特にキャンセルがよく出るところをリストアップした。大体何時くらいにキャンセル発生の通知が鳴るのかも見守った。たまたまかもしれないが、一番多いのが朝9時台、その次が昼の12時、たまに16時台に出るらしかった。

隔離解除の当日、宿泊先から徒歩15分ほどの病院にオープンと同時に入った。この病院にしたのは、最低でも1日に1回はキャンセルが出ているのと、先生が優しそうだったから。あと場所が分かりやすい。(方向音痴)

ここ数日は9時台にキャンセルが出ているが、今日もそうとは限らない。数時間の待機も覚悟の上だった。

受付で、キャンセルになったワクチンを打ちたいこと、何時間でも待てるということを伝えた。「こちらから連絡したらすぐに来院可能か」と聞かれたので、もちろんだと答えた。

すると、氏名、電話番号、住民登録番号(日本でいうマイナンバーに近い。韓国は個人にまつわるすべての情報をこれで管理する。)を紙に書かされ、待合室で問診票を書いて待つよう案内された。


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打てるとも打てないとも何も言われていないので、ただ言われた通り問診票を作成し、看護師さんに渡した。するとすぐに待合画面に自分の名前が表示された。


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「打てるのか…?」とソワソワと待つこと約10分。診察室に呼ばれ、ワクチンはファイザー製であること、副反応が出る可能性があること、打った後15分は院内で待つことを先生に言われ、頷くと別の部屋に通され、ワクチンを打ってもらった。この間、約3分。

そうして院内で15分待ってから、なんともなかったので近くのカフェでデカいアイスカフェラテとキャロットケーキをシバいた。

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副反応が比較的に軽いと言われるファイザーであっても、2回目はしっかりしんどいと聞いていたのでタイレノール(解熱剤)を薬局で買い、デカいアイスカフェラテも2つ買って帰った。

家に帰ってしばらくするとお腹が緩くなったので、副反応を疑った。或いは、朝から短時間の間にデカいアイスカフェラテを3杯飲んだのでそのせいかもしれない。それ以外は何もなかった。

「副反応の強いワクチンを打った」という被害者意識だけが先行し、どうも熱がある気がしたのだが、何度測っても35.6℃~36.0℃の間だった。腕もほとんど痛くならなかった。次の日も、その次の日もなんともなかった。副反応、個人差の極み。

そんなわけで無事、日本と韓国でファイザーのワクチンを1回ずつ接種することができた。間隔も5週ほど空いていたので、ちょうどよかった。

ちなみに、韓国のワクチン接種の照明はこの「coov」というアプリで発行できる。現時点では韓国語と英語のみであるが、他言語についても"準備中"と出るのでそのうち対応するのだろう。電話番号と名前だけ入れると、接種日時場所、ワクチン名まで出る。


さらに8月3週目には、パスポートどの国際証明書との連携も予定しているとのことで、いわゆる“ワクチンパスポート”としても使えそうである。

(久しぶりにアプリ開いたらもう一度本人認証求められて詰んでいる)

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これは完全にTMI(Too Much Information)だが、韓国では、電話番号と韓国国内カードがないと人権がない。

先に触れた、住民登録番号(外国人であれば外国人登録番号)と電話番号は紐づけられているので、電話番号の入力をもって本人確認することが多い。それを知らずにわたしが3年前に韓国に来た時、在外国民であるため、住民登録番号が停止され、スマホも契約できないという地獄を味わったのだった。

しかもこれを復活させるのに3か月ほどかかったので、その間銀行口座の開設はなぜかできたが、カードもオンラインバンキングも使えず、振り込まれる奨学金の引き出しを毎回窓口で申請するというゴミみたいなことをしていた。(そんな奴、韓国でそうそういないので銀行の職員さんたちに名前と顔を覚えられ、スマホ契約したときにはスタンディングオベーションと銀行のキャラクターグッズをもらった)

韓国の重要なライフラインともいえるデリバリーも、電話番号と国内カードがないと辛い。現金や海外カードが使える現地決済自体は可能な店が多いが、そもそも電話番号がないとアプリが使えない。

あとオンライン決済も基本韓国国内で発行されたカードのみなので、電話番号と国内カードがないと本当にマジで何もできない。(インターパークのインターナショナルページは国外カード使用可能だが、全ての割引が対象外となる)

人権を失いたくなければ、韓国に行く時は電話番号が発行されるSIMカードを購入していくのを強く勧める。


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