仕事のスタイル: ボクシングとクレー射撃

社長秘書になって、過去の業務との違いに戸惑う日々がまだ続いているわけですが。どう違うか考えると、事業部門にいたときはボクシングのような、社長秘書はクレー射撃のような業務スタイルだと感じています(もっと良いたとえがありそうですが)。

■事業部門
事業部門の達成すべき目標(売上予算など)、期限が明確で、それに準じて自分の部門、個人の目標もかなり明確です。タスクも多いのでとにかくパンチを続けて処理していく。目標を達成するまで、色々戦略・戦術を駆使してあの手この手で攻撃、攻撃、攻撃。年内に目標を達成できるか、相手をノックダウンできるか、このペースでダメならもっとパンチの数を増やさなければ、とか。試合を通して自らを強くしていく。とにかく動き続けて忙しさ、あわただしさ、黙って突っ立ってたらこっちがノックアウトされる危機感。365日のボクシングをやっているようでした。

■社長秘書
達成すべき目標(○○億など)はなく、社長を支援するという大目標のみ。いつ何時どのような指示が社長や社内、社外から出てくるかわからない。ただ、タスクが発生した際に、迅速に、正確に処理する。標的が出てきた際に備え、周囲を見渡し、じっと待つ。標準がポーンと出てきた際に、そちらに向きなおし、狙いを定めて、撃つ。どこから出てくるかわかりませんが、どこから出てきても対応できるように、幅広く準備をしておく。その準備の9割が成果につながらないとしても。。そしてたまに外す。。。

必要なスキル知識はさることながら、仕事のスタイルがかなり違う、というのがここ最近感じていることです。事業部門はとにかく時間がない。極力無駄にならないような仕事の仕方をしていました。全力投球して何かしら結果、ないしは爪痕を残す。一方、社長秘書はそんなに処理すべきタスクが多いわけではないです(現状)。ただし、どのようなタスクが発生するか、いつ何時、社長に何言われるかもわからず、スクランブル発進的な仕事も多い(当然計画されたタスクもありますが)。とにかく情報を蓄え、あらゆる事態に備えておく。備えてたものが使われないことの方が多いです。ただ、備えなければ仕事が果たせない。この、使われるかわからないが、労力をかけて備え、忍耐強く待つ、という行為が、まだ慣れません。これは明らかに以前の業務との違いであり、この仕事をこなしていくには、このスタイルにな慣れなければならないと感じ始めています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?