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潜在意識に名前を刷り込む

東急田園都市線は、渋谷と中央林間とを
結ぶ路線だ。
終点の中央林間は、神奈川県大和市
あるのだが、その手前の数駅の区間は、
実は東京都町田市に属している。

多摩川を渡ってすぐ川崎市に入るので、
ほとんどの区間が神奈川県なのに、
最後に再び東京都を掠める
わけだ。
地図で見ると分かるが、町田市だけ
異様な形で東京都から神奈川県へと
出張っている。

その町田市の区間、中央林間から
二駅目に、南町田という駅があった。
それが、数年前に
「南町田グランベリーパーク」駅
へと名称を変更。

「グランベリーパーク」というのは、
約20年前にオープンしたアウトレット
「グランベリーモール」が大改装して、
ちょうどほぼ3年前、2019年11月13日に
名称も格上げ(?)の上で再オープン
したものである。

モールができたときは、ずっと駅名が
「南町田」のままで、確か駅の看板
などには「(グランベリーモール前)
などとカッコ書きで補足していたと
記憶している。

大改装した際に、駅も当然きれいに
生まれ変わったのだが、
施設をきれいにするにとどまらずに、
駅名まで変更したのだ。

こんな風に、施設名を駅名に取り入れて
いる
ところは、決して珍しくない。

東武線など、スカイツリーができた際に
「とうきょうスカイツリー」駅を作り、
勢い余って(?)東武伊勢崎線の名称を
「東武スカイツリーライン」へと変更
してしまったほど。

東武線は他にも、「東武動物公園」駅
「東武ワールドスクウェア」駅など、
かなり積極的に「施設名=駅名」
小技を繰り出している。

西武線には、今はなき「としまえん」駅
京王線には「京王よみうりランド」駅
存在する。
ちなみに、小田急線の「読売ランド前」
「前」と言いながらちっとも「前」でない
というのは一部界隈で有名な話。

この手の駅は、他にも探せば山ほど
出て来るだろう。

最寄り駅を、施設名そのものにしてしまう
ことは、自ずとその施設名を何度も何度も
車内放送や路線図、その他様々な媒体で
露出することにつながる

人間不思議なもので、何度も何度も
目にしたり耳にしたりするだけで、
自然と親近感がわいてしまうもの。

たとえ嫌いだと最初は感じていても、
何度も目にする、耳にすることで、
その不快感がいつの間にか和らいで
しまうというのは、「単純接触効果」
あるいは「ザイオンス効果」として
知られるところだ。

「南町田グランベリーパーク」も、
「とうきょうスカイツリー」も、
何度も何度もその名前を目にしたり
耳にしたりすることで、知らずしらず
のうちに親近感を持つよう刷り込み

行っているのかもしれない。

駅名をしげしげと眺めながら、
そんなことを考えたのであった。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。