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マクドナルドの立地別価格政策

マクドナルドが昨年から値上げ
順次進めている。
直近では、7月19日から値上げ
実施、「夏の陣」として新聞で
紹介されていた。

そんな中、武蔵小杉東急スクエア店
だけは値下がりをしたという
「珍事」が起こったそうだ。

土地代の高い都心や、空港などの
特殊なエリアで人件費が高いエリア
の店舗に関しては、通常の店よりも
高めの値付けをするマクドナルド。

武蔵小杉は、これまで「都心店」
扱いだったところ、制度の見直しに
伴って「準都心店」に扱いが変わり、
その結果メニュー価格が引き下げ
られたとのこと。

具体的には、7月19日以降は都心店で
500円に上がったビッグマックが、
470円にダウン。
ダブルチーズバーガーだと、都心店で
440円に上がっていたものが、420円へ
と値下がりしたのだ。

立地別に価格を変えること自体は、
そこで商品を提供するためにかかる
コストが他の店で提供する場合より
多くかかる以上、それをお客様に
転嫁するのはある意味当然

富士山に登ったら、上に行けば行く程
カップラーメンの価格が500円、600円、
700円と上がっていき、頂上では900円
とか1,000円するのが当たり前。
しかし、それだけ不便な場所で商品を
提供することがどれだけ難しいかを
お客様も分かっている
から、高くても
お金を払う。

ただ、マクドナルドをはじめとする
チェーンオペレーションのお店は、
全国どこで食べても一律の安心価格
であることが期待されがち
だ。

お客様が文句を言わずにお支払いして
くれる限りは、問題ないだろう。
しかし、「都心店」かそれ以外かの
違いで、消費者が何となく損をして
いるような自覚を持つようだと
厳しい

ハンバーガーそのものは、どの店舗で
食べても基本的に同じスペックだ。
肉やバンズが大きい/小さいとか、
タマネギの量が多い/少ない、
焼き加減が選べる/選べないなどの
選択肢はなく、既存スペック一択

そして、マクドナルドという看板も
全く同じ

どの店舗で買っても同じ商品なの
だから、都心で買うのは損なので
買わない、そんな意思決定をする
お客様が少なからずいることが
想像できる。

結局、そうやって立地別に価格を
変えるのは、提供側の都合を押し
付けているだけ
だと捉えられても
文句は言えない。

店舗管理の単位を、エリア区分ごとに
設定しているからこそ、価格もその
区分に準じて変えているはずだ。
そのエリアごとに、売上高や利益額の
目標を設定
しているのだろう。

企業だから、そういった目標設定は
もちろん大事だし、それを追いかける
こと自体を否定するものではない。

ただ、エリア区分ごとに価格を変える
ことで、お客様の何に貢献できるのか

そういう視点を持って価格を決めない
限り、お客様からの納得感はいつまで
経っても得られないことは肝に銘じる
べきだろう。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。