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「日本一」のチームは「人間学」を学んでいる

「日本一」の威力は、やはり半端ないと
強烈に実感する。

甲子園で日本一になる直前のタイミングで、
慶應義塾高校野球部の森林監督に関する
記事を書かせてもらった。

多くの方がご存知の通り、
夏の甲子園は107年ぶりとなった
慶應義塾高校の優勝で幕を閉じた。

快進撃の最中から、森林監督に対する注目の
高まりをメディアを通じて感じていたが、
優勝したことでこれがまた格段に注目度が
上がった
のは間違いない。

ご本人に、1,000通を超えるメール等の
祝勝メッセージが届いた
という話も
耳にした。
ただでさえ、幼稚舎の教諭と野球部監督の
掛け持ち
で忙しい身であろうに、
メディアから引っ張りだこで益々時間に
追われているだろうと推測する。

昨日、この森林監督の新しい記事が
立て続けに2つも目に入って来た
ので、
これはネタとして書けという天からの
お達しと受け止めて書かせてもらう。

一つは、『アドバタイムズ』という、
宣伝会議が運営するメディアだ。

その宣伝会議から出版されている
『パーパス・ブランディング』の著者である
齊藤三希子さんがインタビュアー。

それゆえ、森林監督に対して、
「パーパス」の切り口から斬り込む
インタビュー
となっている。

野球部の監督業が、中小企業の経営に
近しい
、森林監督がそんな視点を持って
「事業運営」「野球部経営」に挑んでいる、
イキイキとした姿が伝わってきて頼もしい。


もう一つは、私のnoteで度々登場する
『月刊致知』12月号である。

史上初の全国大会四連覇を成し遂げた
金蘭会中学校バレーボール部
佐藤芳子監督との対談記事である。

実は、森林監督は既に致知の10月号で、
「学内木鶏会で我が部はこう変わった」
と題して、致知をテキストにした勉強会を
野球部の運営に取り入れている
ことを
語る見開きの記事を寄稿していた。

そこで、人間学に学び、人間力の向上で
紙一重の差を制する「心の強さ」を
鍛え続けて来た
ことが、今回の優勝に
大きく貢献していたことを改めて知り、
感銘を受けたのである。

そして今回、満を持しての対談企画に
おける登場。
お相手の佐藤監督との相性も良かったの
であろう、とても素晴らしい記事に
仕上がっていた。

「チームづくりの要諦は人間学にあり」
とのタイトルで、チームの生徒たちへの
指導にあたって、どのような思いで
「木鶏会」を導入し、それがどのように
機能していったか
を語り合っている。


どの記事を読んでも、「ブレない姿勢」
ヒシヒシと伝わってくるのが、
森林監督の素晴らしいところだ。

「成長至上主義」という言葉を彼は
使っている。
「勝利至上主義」に対置させた言葉で、
要は、勝利の追求よりも、人としての
成長を至上目的として追求する
という
考え方である。

わずか3年弱しか関われない高校野球、
その期間を通じて、人間として大いなる
成長を遂げてもらう
ことを目指す。
その結果、勝利が自ずと付いて来る程の
実力が身に付く
のだ。

中小企業の経営でも、
あるいは大企業内の部門経営でも、
部下が自らリーダーシップを発揮して
動いてくれるようなチームづくり

重要である。

そのためには、リーダーがメンバーと共に
人間学を学ぶ
こと。
そして、学び合う手段として、木鶏会を
活用
すること。
それが極めて有効だということを、
森林監督が鮮やかに実証してくれたと
言って良いだろう。

今後、慶應義塾高校が常に神奈川県大会で
勝ち抜けるとは限らず、むしろしばらくは
マークが厳しくなって大変な苦労を
強いられる
であろうことが予想される。

それでも、彼はきっと騒がず、動じず、
やるべきことをやり続けるだろう。
試合で勝つことより以上に、
自分たちの怠け心に勝つことが重要
だと
メンバー全員が分かっているチームの
今後に期待したい。


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