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さだまさしさんの「あいうえお理論」

「『関白宣言』の歌詞が、
イヤでイヤでたまらない。」

妻からそんな趣旨の話を聞かされた
ことがあり、それからというもの、
さだまさしさんのことは、
何となく敬遠する気持ちが
心の中に張り付いています。

なので、今月の頭に送られてきた
月刊『致知』巻頭対談記事
さだまさしさんの名前を見たときも、
特に心躍ることもなく、
興味を強く感じることもありません
でした。

ですが、いざ読んでみると、
私自身さださんのことを
全く分かっていなかったということ、
そしてとても魅力的な人であることが
よく分かった次第です。

更には、『関白宣言』の歌詞について
やや誤解していたな
ということが
分かったのも、思わぬ収穫でした。

『関白宣言』なんか女性蔑視と言われた時は、本当に膝が折れました。「文脈をちゃんと読めよ。これのどこが女性蔑視なんだ」と。

『致知』2024年4月号 16頁

「俺より先に寝てはいけない」
「めしは上手く作れ」
「いつもきれいでいろ」

といった歌詞だけを見れば、
なんて傲慢な男なのだろうか?
という印象を受けるのは致し方ない
ところ。

ただ、さださんが「文脈をちゃんと読めよ」
とおっしゃっている通り、後半までちゃんと
読み進めば、とてもピュアに、一途に、
相手のことを愛していることの裏返しなのだ
ということが分かります。

この『関白宣言』の歌詞に触れる度に
思い出してしまうのが、
今野敏さんの大ヒット作である
『隠蔽捜査』シリーズの主人公
竜崎伸也ですね。

竜崎の性格がとにかく「愚直」で、
徹底して合理的、理屈のカタマリと
表現しても良いかもしれません。
彼の、妻との関係性が、まるで
『関白宣言』なのですよね。


話がだいぶ逸れたので、
さださんの話に戻ります。

『致知』の今回の記事で
最も興味を惹かれたのが、
「あいうえお理論」でした。

さださんが20代の頃に思い付いた
理論だそうで、「あいうえお」の母音に
「ん」をつけると、五つの大きな人生の
要素になる
、というものです。

「あ」+「ん」=「案」
「い」+「ん」=「因」
「う」+「ん」=「運」
「え」+「ん」=「縁」
「お」+「ん」=「恩」

『致知』2024年4月号 19頁

案=アイデアを
因=きっかけにして
運=救い上げ
縁=広げていって
恩=感謝で返す

五七五でエッセンスを表現して
みましたが、いかがでしょうか?

自らのリーダーシップで
人生を切り開き
つつ(案+因)、
やるだけやったらあとは天に
お任せ
し(運+縁)、
結論はどうあれ感謝で締めくくる
(恩)というように読めるのが、
この理論の素晴らしいところ。

この「あいうえお理論」を
発見したさださんの慧眼には
ただただ驚くばかり
ですね。

覚えやすく、中身も秀逸なので、
これから是非参考にし続けるように
したいと思った次第です。



己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。