「宝塚」「タカラヅカ」と聞いた時、
皆さんはどのような気持ち、印象を
抱くだろうか？

「大好き！」という人もいれば、
「あまり好みではない」という人も
いるだろうし、
「ピンとこない」という人もいる
だろう。

私はたまたま、妻が宝塚のファン、
娘に至っては自身も高校、大学と
ミュージカルを演じる方の活動に
日々携わりながら、宝塚を熱心に
観に行っていたこともあって、
割と身近に感じている。

これまた「たまたま」なのだが、
私が仕事でご縁をいただいた方と
１０年近くお付き合いする中で、
社会人の大先輩たる彼の一人娘が
宝塚ご出身。

退団後に、バレエを中心とした
教室を開いて生徒さんを集め、
長年指導を続けていらっしゃる。

彼女の名前が、莉理せいらさん。

せいらさんの主宰する
「セーラーズスタジオ」は、
２年に１度の頻度で、生徒さんたちの
発表会を開いている。

かなり大きめのホールを借り切って、
日頃の練習の成果を、父母を中心と
した観客の皆さんにお見せする会を
開くのである。

その発表会にお誘いいただき、
先日お邪魔して来た。
コロナ禍で少し間が空いたため、
かなり久しぶりの観覧。

最初の方は、歳の若い生徒さんが
中心の発表会なのだが、
後半は、社会人の生徒さんの発表、
そして先生として指導にあたって
いる元タカラジェンヌたちが、
実際に演技をされる。

これが、非常にレベルが高くて
見応えがあり、観る度に圧倒されて
しまうのである。

やはり、生徒さんたちの演技とは
一線を画しており、出てきた瞬間から
まずオーラが違う。

オーラの正体、あるいはオーラの源泉は
何かと考えると、
・姿勢：体の芯が全くブレない
・歩き方：姿勢と同様にブレがない
・一挙手一投足の身のこなし：手の指先
まで神経が行き届いているのが伝わって
くる、キレッキレのダンス
といったところだろうか。

せいらさんは、現役を退いてもう優に
２０年以上が経っている。
それ以外の元タカラジェンヌの皆さん
に関しても、５年前後の差はあるが、
退団してからかなり時間が経って
いるのは共通。

それでも、未だにここまでのキレを
保っているのは、生徒さんの面倒を
見ながらも、自分自身が日々の努力を
怠らずにいるからに相違ない。

そして、そんな日々の努力がものを
言うのも、現役時代、あるいはそれ
以前に培った「基礎」がしっかりと
確立しているからなのだろう、
そんなことを思う。

最後に少し余談。

タカラヅカ出身者が退団後に活躍
する職業は、「女優」が圧倒的に
多い印象だが、せいらさんのように
バレエやダンスを教える仕事を
している方も多い。

また、同じ芸能界でも、「女優」
以外に活躍の場を見つける方も
いらっしゃる。
意外な人が「宝塚出身」という
ランキングもあり、なかなか興味
深いので、ご参考まで。