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説得力のある理由を付加する

某スーパーに並んでいた、
のど飴の新製品に注意を
奪われた。
通販化粧品で有名な、
再春館製薬所の
「ドモホルンリンクル」
という名前が、パッケージに
踊っていた
からである。

作っているのは、パインアメで
有名なパイン株式会社。

最近は、あのパイナップルの
パッケージが「レトロかわいい」と
評判を呼んでいると聞く。
今年で70周年というから、立派な
老舗である。

ドモホルンリンクルのど飴は、
パッケージ上部の一番目立つ
ところに「のどにもうるおいを」
とある通り、のどの乾燥が気に
なる消費者を主なターゲットと
想定している商品。

のど飴というと、のどに効きそうな
特徴的成分を配合するものが多い。
思い付く限り挙げていくと、
・はちみつ
・しょうが
・レモン
・ゆず
・カリン
・きんかん
・甜茶(てんちゃ)
・ミント
などなど。

消費者にとっての「ベネフィット」
つまりその商品を買うことで得られる
便益、良いこと、嬉しさにあたるのは、
のど飴の場合は「のどを潤すこと」
である。

消費者がのど飴を選ぶにあたって、
その「のどを潤すこと」という
ベネフィットを、しっかり確実に
自分にもたらしてくれそうかどうか、
説得力のある理由があると、手に取って
もらえる確率が格段に上がる。


その「説得力のある理由」を、
マーケティングではよく
RTB(Reason To Believe)という
言葉で表現する。
ベネフィットを「信じるに足る理由」
というのが直訳だ。

では、ドモホルンリンクルのど飴の
RTBは何か?
上記サイトにある情報を引用する。

「ドモホルンリンクル」に採用されているこだわり成分である「長白参(ちょうはくじん)」「鱧コラーゲン」「白きくらげ」を配合し、乾燥が気になる季節ののどをケアするキャンディとして開発いたしました。

ということで、乾燥するお肌のお手入れ
に定評ある「ドモホルンリンクル」と
同じ成分を使う
ことで、乾燥にバッチリ
効果がありそうな雰囲気を醸し出して
いるわけ。

「長白参(ちょうはくじん)」や
「鱧コラーゲン」という、あまり耳に
なじみのない成分がいきなり出てくると、
そもそも乾燥対策になるのかどうかの
イメージがつきにくいが、あくまであの
「ドモホルンリンクル」と同じ成分で
あるというストーリーが前面に出ること
で、乾燥に効果的だと思わせる
のは、
アプローチとしては悪くないように
思う。

パッケージも、ちょっと海外の処方箋を
思わせるオシャレな感じのビジュアルと、
白と淡いピンクの上品な色合いとが
あいまって、のどにやさしい感じの
雰囲気が伝わってくる。


価格的には、中間よりやや高め位か。
高級路線かと思いきや、そこはパイン流。
手の届きやすい価格水準に押さえている
様子だ。

こういう業種、カテゴリーを超えた
コラボレーションが非常に増えている
今日この頃。
パインアメを超えるような商品には
さすがにならないだろうが、
同社の定番ラインナップとして、
長く愛される商品へと育つのか、
是非注目しておきたい。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。