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消費者調査には限界がある

マーケティングにおいては、
消費者の実態を把握するために、
よく調査(リサーチ)を行います。

消費者のニーズに合致した
商品(製品やサービス)を
世に送り出す
ためには、

・どんな消費者ニーズが存在するか
・自社商品がそのニーズを満たせるか
・どんな言葉が消費者の心を動かすか
・消費者はいくらで価値相応と認めるか

などなど、様々な調査を実施して、
マーケティング施策の成功確度を
高める
必要があるのですね。

お金と時間が有り余っているならば、
そんな努力は不要かもしれませんが、
どんな事業者だってお金と時間は
貴重な資源
です。

調査にかけるお金と時間が、
より大きなお金と時間の節約を生む
のであれば、調査に投資する価値
あるというわけですね。

少し前の日経MJに、日清食品
「カレーメシ」に関する記事が
出ていました。

元ネタは「日経クロストレンド」
記事だったようです。

この「カレーメシ」、今でこそ
定番商品として確立していますが、
発売前に実施された調査では、
必ずしもポジティブな結果だとは
言い切れなかった
との裏事情が
紹介されていました。

カレー自体は、もはや国民食
呼んでもいい位メジャーな食べ物で、
それを空いた時間にサッと作って
食べられるというメリット
は大きく、
ニーズは大きいに違いありません。

しかし、既にレトルトカレーという
簡便性を追求した商品が存在する
こと、水を入れてレンジにかける
だけでカレーライスになるという
商品が眉唾
だと思ってしまう人が
少なくなかったことが、ある意味
ネックになっていました。

味覚調査をしたら、味自体の評判は
とても良い

にもかかわらず、今までにない類の
商品なので、消費者が理解できない
ことが課題
となったのです。

いくら「消費者が王様」などと
言ったところで、これまでにない
タイプの商品であれば、消費者は
使ったり食べたり体験したことが
ない
わけですから、評価しようが
ありません

そこで「王様」にいくら訊いても、
本当のポテンシャルを測ることは
至難の業
だということなのです。

日清食品は、この辺の思い切りも
大したもので、消費者がすんなり
理解できない商品であることを
逆手に取って、消費者=視聴者が
理解できない内容でTVCMを制作、
オンエアした
のでした。

それにしても、日清食品の
マーケティング力
には、
いつも驚かされますよね。

消費者の興味・関心を惹きつける
力にあふれ、その時その時の時流、
トレンドの先頭を切り、観る者の
頭にこびりつくようなメッセージと
見せ方(魅せ方)で、伝えるべき
内容を見事に表現
しています。

上記の「日経クロストレンド」記事は、
そんな日清食品のすごさの秘密を
垣間見れる
という意味で、
とてもオススメです。

なお、今回と同様のテーマで、
割と最近記事を一本書いていたので
ご紹介しておきますね。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。