連載 読みたくなる!パワーポイントの作り方 第八回

パワポ屋 ふくみんです。
「読みたくなる!パワポ」の連載も八回目となりました。こうなったら十回目までは続けられるように、と欲が湧いてきますw

第七回までの連載では、そもそも「読みやすさ」とは一体なんでしょう?「読みやすい」資料というのは具体的にはどういうものを指しているのでしょうか?という問題提起について考えてきました。

もともと、第一回目の連載で、僕が思う「これはいいパワーポイントだな」という資料は以下の3つの条件を満たしているもので、その1番目に当たり前の条件ともいえる「読みやすい」について、ではそもそも「読みやすさ」とは具体的には何のことを指しているのだ?という問題提起から始まりました。

①読みやすい (これは必ずしも見た目に美しい、とは違うので注意が必要です)
②作る負担が少ない
③再編集がかけやすい (特にパワーポイントの場合は、次に同じ資料を再利用して別の資料に作り変える可能性を考慮して、再編集がかけやすいように作ることが要求される)

前回までの連載で僕が考える「読みやすい」を実現する4つのテクニック+αはお話ししたわけですが、これに加えて、僕が年間100冊前後の会社の提案書の仕事を引き受け、人が作ったパワーポイントの資料を修正している作業の過程で、あまり世間に出てるパワーポイントやデザインレイアウトの教科書には書いてないけれど、みなさんにわかってもらいたい大切なポイントがもうひとつあります。それは「情報の塊/構造/要素を正しく把握すること」です。今回はこれをテーマに書いていきます。

かつ、このトピックは上にある条件の②作る負担が少ない、③再編集がかけやすいを実現する上でも重要であり、次回から始まるであろう⁉️本題の「読みたくなる!パワーポイントの作り方」の具体的なノウハウの根幹をなすといえるものです。

ブログの第三回において、「みなさんが伝えたいと思う情報をパワーポイントに配置して資料を作る時に、相手の読む人がどんなふうに読み取るのか、その「視線の動き」を設計することが、その資料を読んでもらう上で一番重要です」と述べました。そのうえで、「資料が横書きなら視線の流れは左上から右下に、縦書きなら右上から左下に動きます」という話しをしましたね。

そして、「視線の自然な動きを邪魔しないように情報を配置する」ということは「人の直感に合うように資料を作る」ことだ、とも述べました。

実はこのことは、もうひとつ隠れた重大なことを指し示しています。それは「人は原則、斜め読みすることが当たり前だ」ということです。

みなさんは普段、書籍やパワーポイント、ワードなどの資料、ウェブページをじっくり読んでいますか?

自分が興味を持っている内容で満たされたページであれば、じっくり読むことはあるかもしれません。しかしそれだって、自分が探し求めてる情報がそのページにあるという確信を持てて初めてじっくり読み始めるものです。たとえ目的の情報が得られるページであろうと思って読み始めても、そのページを一行ずつ、すべてじっくり読むということは、あまり無いと思います。ましてや、その目的のページに至る過程で目にした数々のページは「自分の求める情報があるか (ないか) ?」という観点で「さっと斜め読みする」ことが多いはずです。

このことから、人は情報に接する時にまず斜め読みして、「塊 (かたまり)」でとらえている、ということがわかります。パワーポイントで資料を作る際にもこの「情報の塊」を意識して、塊をできるだけ崩さないように作業することがとても大事なのです。

例えば以下のみなさんが日常でよく見かけるようなパワーポイントのページにおいて、赤枠線で囲まれた5つの情報の塊が存在することが見て取れます。

この情報の塊をいかに崩さずにパワーポイントを作っていくかが、まさにこのブログのタイトルにもある「読みたくなる!パワーポイントの作り方」の要であり、次回以降の本題ではこれを実現するための具体的なノウハウを紹介していくことになるので、ぜひ覚えておいてください。次の試験で絶対に出ますw

というわけで、いよいよ次回から本題に入るのでお楽しみに♪

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